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英語総合運用力爆上げノート L.3

宇佐和通です。今回は、話すという自発的な行いの相における具体的なトレーニングについて書かせていただきます。

前回の記事で、間違えることを恐れないのが英語脳構築の基礎ということが明らかになりました。次のステップに進みましょう。「シャドウイング」という言葉を聞いたことがありませんか? イヤホンなどで聞いた音声を即座に復唱するという方法です。

英文を読み切ってからそれをリピートするというのではなく、音声をプレイ状態のままにしておいて、それを追いかけて復唱していくやり方です。私も講師をしていた時によく使っていたテクニックです。ただこの方法、効く人にはものすごく効くのですが、これが原因で学習意欲を失ってしまうという場合もあります。スピードを調節して、ついていけるところを探し出すという方法もあるのですが、一度ネガティブなイメージがついてしまうと、それを払しょくするのはとても難しいのです。

シャドウイングに似ているけれども、それほどハードではないのがミミッキングとでも呼ぶべきものです。これはずばり、「ものまね」ですね。持っていき方さえ工夫すれば、けっこう役に立つんです。シャドウイングよりもハマると感じる人も、決して少なくないと思います。

具体的なやり方は、こんな感じです。映画であれニュース番組であれ、気に入った役者さんとか司会者の映像を準備します。最近はYouTubeでも簡単に字幕が出るので、それも活用しましょう。

15秒程度のチャンク(かたまり)をまずは1回聞いてください。最初はシャドウイング的に、イントネーションだけ真似することを意識してください。抑揚ですね。抑揚がしっかりと真似できるようになったら、そこで初めて字幕を見てみましょう。知らない単語ばかりでもかまいません。この時点で、文字と音をつなげる作業に移りましょう。時間はかけてください。

慣れるに従ってスピードは自然に上がっていくので、最初は意識して時間をかけてください。まずは、15秒程度のチャンクを聞いて、イントネーションだけ完全に真似できるところまで持っていくのがよいと思います。イントネーションをしっかりつけられるようになると、棒読み英語になることはありません。エモーションがしっかりとこもった言葉を発することができるようになります。

次に、文字を追っていきます。知らない単語は辞書で調べて、インターネットの発音サイトで音を覚えましょう。それぞれの単語の意味と音を把握したら、文章の流れの中でとらえながら、今度は音と音のつながりを意識しましょう。イントネーションと音のつながりをまとめることが目的です。これができると、ネイティブの音に近づきます。

という感じで細かく書いていますが、要はものまねであり、ものまねの仕方を必要以上に詳しく書いているだけです。ものまねには、ロールモデルが必要です。そこで、好きな役者さんであるとかアンカーであるとかを決めておくのが良いと思うのです。

さて、ここまで必要以上に細分化して書いていますが、順序を厳密に守る必要は一切ありません。学習速度は個人差があるし、一番合っているアプローチもひとそれぞれです。ここで説明させていただいているのは、こうすれば間違うことはないだろうという最大公約数的な手続きです。

よく、テレビで日本語がとても上手な人を見ます。たとえば、香港の民主化運動の周庭さん。彼女の日本語はイントネーションまでほぼ完璧です。どうやって勉強したかというと、アニメだそうです。もちろんお気に入りの番組があって、お気に入りの声優さんもいるそうです。まず興味に惹かれて、それが学びの入口となるパターンは理想的でしょう。勉強しているという感覚がないからです。

こういうやり方だと、マインドセットとして勉強という「やらされている感」が強くなりがちな過程を趣味といわないまでも、決して辛くはない作業にすることができるでしょう。間違いを恐れる気持ちも生まれにくくなるかもしれません。まあ、このやり方は自分自身しか関わらないので、恐れたり恥ずかしがったりする場面はそもそもありませんが。

ここまでのプロセスを何回かこなしていき、あとは1回にこなすチャンクを長くしていけばいいでしょう。ただ、この方法はあくまでも自主トレにすぎません。アウトプットの質に関して自分では客観的な評価をすることはできないので、やはりネット英会話などのトライアルなどを受け、自分の現在位置を知ることも大切だと思います。

対話が一番であることは決まっていますが、どうしてもそれが実現できない場合の次善策、あるいはトレーニングとして紹介させていただきました。

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。次のアップでお会いしましょう。


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