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【現場学校レポ】自らの価値を正しく高める!|見積り提案の現場(益子 貴寛さん)

ライブ配信セミナー『現場学校』レポート班の待島(まちしま)です!

2019年2月14日に開催された益子 貴寛さんのセッション「見積り提案の現場」のセミナーレポートをお届けします!

今回のグラレコ

見積り、迷いながら作ってない?

益子さんも「迷うのは同じです」と言いつつも、「私はこう思うよ、ということを伝えるので、それをどう自分自身の見積りに活かすという目線でとらえてもらえたら」というお話でスタートしました。 

会社や自分の価値は「単価」に現れる

3年前と同じ単価で仕事をしていたら、それは価値が上がっていないのと同じ。価値を高めたなら単価を上げるべき、とのことで、「単価を上げていこう!」という呼びかけがありました。

私(待島)は見積りを作る時に、毎回まったくのゼロから起こすのではなく、似たプロジェクトの見積書を土台に作ることが多いのですが、「XX年前の金額と比較して」という切り口で考えたことはありませんでした。いきなり冒頭から新しい視点が飛び込んできた感じ・・!

その後も、どんどんと具体的な見積りの手法や考え方が紹介されます。

● 予算上限がわかっている場合、7割くらいで終わるような作業計画を組んでバッファを持つ
● 予算が大きく不足している時は、フェーズ分けをして継続的に改善を行う。クライアントの発想やアイディアを予算の問題だけで無下にしない
● 打ち合わせやメールのやり取りなど案件進行は時間がかかる。その分をプロジェクト管理費などの項目で実働の10〜15%で見積る

などなど。ふむふむ。

時間か数量か。運命の分かれ道

時間とは、いわゆる人月計算のこと。1人が1日稼働する場合の単価を決めて、単価×日数で計算します。

この時間ベースの見積りのメリットは、「計算がシンプル」「打ち合わせや連絡、整理や調整などのコミュニケーションコストを見積りに含めやすい」という2点。

ただし、高単価に設定するには相応のブランド力が必要です。

反対に、数量ベースは、タスクの難易度による松竹梅などのパターン分けが必要で、総じて見積りが大変。また「メールのやり取り」「契約書の作成」などのコミュニケーションコストは見積書に項目として落としこみにくいというデメリットもあります。

益子さんとしては、時間ベースを基本にするのがおすすめとのことでした。

私自身は、システム開発系のプロジェクトなどで人月計算の見積りを作成することもありますが、いわゆる「ディレクション費」や「進行管理費」については、単価ではなく「一式」を使うことが多いので、一度見直したいと感じました。(もちろん、まったく理由なく「一式」にはしないのですけれども)

PMBOKのPERT法

初めて聞く計算方法でした。何人日かかるか算出が難しいものに対して、下記の式を用いて計算します。

期待時間(日数)=(楽観+{最頻×4}+悲観)÷6

人月計算の際の根拠として非常に使いやすそうだなと。ただこれに当てはめたものが妥当かどうかは、計算後になんらか別の角度から検討しないと不安な気もしました。

益子さんは見積りを肌感覚だけで作ることはなく、ウェブサイト制作の場合は必ずサイトマップを作って、プロジェクトの全体を見通した上で作成するようにしているとのことでした。

良い発注者に出会うために、自分を高めよう

最後のまとめとして、良い発注者を見つけよう、という話がありました。プロジェクトの目的が明確だったり、ロジカルに話ができたり。1番大事なのは値切らず支払いがスマートなところ、だそうです。確かに。

ただそういった良い発注者と一緒にお仕事をするためには、選ばれるためのスキルアップ(自らの価値を高めること)が必須です。

今持っている専門知識以外の軸(マルチチャンネル)を持つことでより高い価値を持つことができるようになります。

セッションの切り口は「見積り提案」でしたが、いかにして良い仕事をするか、またそのために自分自身の価値をどう高めていくかについて考える、良い時間でした。

益子さん、ありがとうございました!

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