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20220418ふかいメルマガ47回 ここが違うよ東京・大阪

おはようございます!
先週金曜日は、冨永代表の発案で、
3・4月に入社したMMさん、FYさん、HJさん、FKさん、MRさん、TMさん、それに出張で大阪から来ていたSMさんを誘い、
歓迎会を兼ねた懇親会を、
その日、本社に出社していた少人数で開きました。
MMさんが大阪出身ということで、
大阪の話題で盛り上がったのですが、
実は私、こう見えて東京都小金井市生まれです。
ところが関東の人からは「深井さんはべたべたの関西人にしか見えない」
と言われ、関西の人からは、
「深井さんの言葉は、ビミョーに大阪弁と違うねんなぁ」と言われます。
どっちの言葉も混ざっているようです。

父の転勤で小学校5年生になる時に
東京都小金井市から大阪市旭区千林へ引っ越したので、
2004年に38歳で東京転勤になるまでの28年間は大阪で育っています
生まれてから大阪に行くまでと、
東京転勤後を合わせて今に至る東京生活が27年
大阪生活のほうが1年だけ長い人生です

そんなわけで今日は、東京と大阪に住んでみて、
数ある東京と大阪の違いの中で、
「おもしろい」と思っていることをあげてみます。

① コナモンの極みは、たこ焼きにあり
② だしとしょうゆは、水の違い
③ 東京メトロと大阪メトロ、乗り入れの差

東京と大阪の食べ物や味付けの違いはよく言われます。
食品メーカーの人は、仕事柄グルメが多いのですが、
よく言われるのが、東京はびっくりするほどおいしいものから
これで金をとるのか?という料理を出す店までピンキリ。
しかも味と金額が必ずしも比例しないのが東京。
大阪は、どの店に入ってもおいしい。
びっくりするようなおいしいものはないけど、
まずいところもないのが大阪
、というわけです。

大阪の食文化の代表は、お好み焼き・たこ焼きなどのコナモンです。
よく大阪ではタコ焼き器はどの家庭にもあると笑い話になりますが、
わが家にもあります。
それもイワタニ製の火力の強いガスのタイプ「炎たこ」を使っています。
(他府県の人は、こだわるポイントの意味がわからないと思います)

妻は東大阪出身で大のコナモン好きで、
東京では「おいしいたこ焼きが食べられない」と18年間言い続けています。
でも実際にこれは本当のコトで、
それは特別コナモンにこだわりのない私でもわかります。

コナモン協会の熊谷真奈会長によれば、
「たこ焼きはお好み焼きよりも、焼く技術がいる」
そうで、
外カリカリで中ふわとろにするには、
たこ焼きを串で回転させながら、
適度に空気を入れなければならず、
これがアルバイトにはできない職人技なのだそうです。

※日本コナモン協会 

だから、お好み焼き屋に比べて
意外とたこ焼き屋のチェーン店はありません

唯一と言っていいチェーン企業「銀だこ」は、
油で揚げて均一な焼き上がりにする工夫をしています。
だから関西人の中には銀だこを、
「あれはたこ焼きじゃない揚げだこだ」、という人もいます。

大阪に行ったついでに、街中でたこ焼き屋を見つけたら、
どこでもいいので食べてみてください。
びっくりするほどおいしい
と思います。
銀だこのたこ焼きとも違うし、
東京の縁日に出る屋台のたこ焼きとは全くの別物です。

一方お好み焼き。
東京のお好み焼き屋
さんは、たいていタネ(生地)がテーブルに出てきて、
ワイワイガヤガヤ言いながらテーブルの鉄板で、
自分たちが焼くというスタイルが多いです。
しかし大阪の場合は、テーブルに鉄板があっても、
まずお店の人が焼くか、焼きあがったものを持ってきて
鉄板の上にのせるスタイルです。
お好み焼きの味が店の味なので、
大阪では客に焼かせるということはまずしません
うっかり小手でお好み焼きを触ろうものなら、
店のおばちゃんに「ええ言うまで触ったらあかんで」と怒られます(笑)

それから肉じゃがは、関東は豚で関西は牛というのは有名です。
おでんは、大阪では関東煮(だき)と呼んで、
味付けもおでんより薄いだしです。
東京のおでんの定番とも言えるちくわぶは、
大阪ではまず見かけないですし、
知らない人もたくさんいます。

この味付けは、昔から東京は濃い黒いだしで、
大阪は薄味
だと言われてきました。
これもコナモン協会の熊谷さんに教えてもらった話ですが、
この味付けの差は、流れる川の水質の差なんです。
江戸時代から東京の水源は、荒川と隅田川でした。
この荒川と隅田川が、しょっちゅう氾濫する暴れ川で、
そのため水が汚れて臭いのです。
その臭みをおさえるために、
だしにはしょうゆを多めに入れていた
というのです。
東京のそばのだしは、
真っ黒だとよく言われたのはこのためです。

一方大阪の水源は、琵琶湖であり淀川です。
この琵琶湖の水質が良く臭みもないので、
京都・大阪は、しょうゆによる味付けではなく、
だしの文化が発展
したというのです。

マルちゃん赤いきつねと緑のたぬき、
西と東で味付けが違うことは有名ですが、
味付けの境界線は何県なのか、
東洋水産の人に聞いたことがあります。
答えは、
「中部地区の大手チェーン ユニーが、
どっちの味を選ぶかだ」
という極めて現実的なものでした。

次に鉄道です。
東京は各社の乗り入れがハンパない
ですよね。
小田急から千代田線、JR常磐線という3社乗り入れなんて当たり前で、
京急から都営浅草線になり、京成から北総線と芝山鉄道になるなんて、
5社乗り入れですよ。
ところが大阪は意外と乗り入れが少ないんです。
この差は、中心部を走る地下鉄の電力の取り入れ方の違いにあります。
電車は、架線からパンタグラフで電気を取るか、
第三軌条といって線路の脇から電気を取るか
のどちらかで、
大きな穴を掘らなくて済む第三軌条が、
地下鉄では選ばれることが多くありました。
大阪メトロの場合、ほとんどが第三軌条です。
一方東京メトロはたくさんある路線のうち、
第三軌条は銀座線と丸の内線だけです。
この差が、私鉄やJRとの乗り入れ数の違い
になっています。
電気の取り方が違うので、
大阪の中心部を走る大阪メトロと乗り入れられないのです。

線路の幅も東京のほうが各社統一されているということもあるのですが、
東京は3社・4社の乗り入れは当たりまえなので、
乗り換えをしなくてすむ便利さはありますが、
メトロに乗って居眠りをして乗り越したりすると、
茨城県の取手に行ってしまったり、
神奈川県の三浦半島に行ってしまったり、
目が覚めたら「ここはどこ?私はだれ?」状態になるので、
恐ろしいです。
そんな恐ろしい経験、私もしたことかあります(汗)

東京と大阪の違いは、興味が尽きません。
山に囲まれた関西と平野の関東。
この違いが住宅圏に影響していますし、
東急と阪急、西武と近鉄の、
似て非なることもおもしろい。
歌舞伎と吉本新喜劇が、実は同じ型
だということなど、
いつまでも続けたいのですが、
もう2500字を超えているので、いい加減にやめます。

今週もよろしくお願いします。

深井賢一

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