反社会的PCを作ろう!

この記事はアドベントカレンダー 定期ゲ・梅の7日目記事です。

現実、好きですか?私はあんまり好きじゃないです。

しかし現実には『調べれば答えがある』という最大のメリットがあります。何より、自分が生きている世界なので世界観がわかりやすい。(これがファンタジーだと『解とそこに至る式』を決めなくてはならない為、かったるいわけです)

TRPGにしろ定期更新ゲームにしろ、架空のキャラクターとはいえ動かしているのは現実の人間です。当然ですが気を付けないと、いや気を付けてもトラブルになることがあります。

中でも犯罪要素を含むキャラクターは際たる例でしょう。さらには、メンヘラ要素を含むキャラクターも火種になりがちです。私も火種になったことがあります。

そんなわけで。
今回は定期更新ゲームにおける、反社会的キャラクターの運用についてお話しようと思います。

※確定ロールや交流における、最低限のマナーをある程度理解した人向けの文章です。ここら辺ばっちりなら見なくて良いやつ


【まずは罪状を決めよう】

兎にも角にも、罪状が決まらなければ始まりません。とは言え、扱い易い罪状というのはあります。
体感ですが

殺人・放火>政治犯(思想犯)>詐欺・ネット犯罪>>軽犯罪>>>>性犯罪

の順でやりやすいです。

しかし1番やりやすいのはファンタジー世界の犯罪者。罪状も被害規模も自分の好きに決められますし、『それやりすぎじゃね?』って言われても『うるせ〜〜〜知らね〜〜〜〜〜俺の世界だから良いんだよ!!!!!!!!』で通せるからね。


【殺人はフィクション】

どんな設定だろうと、ロールプレイ(RP)次第。しかし度が過ぎれば、自分ではなく周囲の人が扱いきれなくなる恐れがあります。
犯罪要素を含むキャラクター(以下、犯罪者PCと略します)は、この危険を高く孕んでいます。

……が、しかし。

殺人及び死体損壊に関しては気にしなくて良いです。

理由は単純で、殺人RPはキャラロストを伴う為『相談が必須』だからです。これはどんな企画でも卓でも当たり前かつ大前提、常識オブ常識。定期更新ゲームのプレイヤー(PL)はこれを前提として遊んでいます。
例えば犯罪歴のあるPCに話しかける時、「自分のPCが殺されたらどうしよう」と心配しながらRPしたことはありますか?まあないと思います。
これはあなたが、『上記の常識を相手が踏まえている前提』で行っているからです。

ここらへん↑は確定ロールに関わってくる部分ですね。「こんなん当たり前じゃん」と思ったあなたはこの記事読まんでいい。フタハナはまた別枠だね。

殺人RPをPC相手にしたい!という場合はまた話が違って来ますが、殺人というのは非常に扱い易い罪状と言えます。

さらに日本は治安の良い国である為、相手PLが殺人事件の関係者である可能性も低いです。つまり相手PLの地雷を踏みにくい罪状なんですね。
また、少年誌でもバカスカ人が死ぬので感覚が麻痺しがちな部分でもある。

もしも犯罪者PCを動かしてみたいと考えているなら、まずは殺人犯からやってみるのがオススメ。


【やりやすい罪状】

上記で殺人を挙げたので、それ以外。

・放火
殺人と同じ理由でやりやすい。人前で放火するRPがしたいなら話は別ですが。しかし『不審火を発見するPC』が必要になります。自分でサブとかモブ作ってやっちゃうのが早いですかね。

・政治犯(思想犯)
これはPCの思考・行動指針さえ思い付くなら殺人の次にオススメ。
ちなみに作り方としては
PCの思想(目的) → それを達成する為の非合法的行い(手段)
またはこの逆でやるとスムーズかつ矛盾しにくい。

・詐欺
中身考えるのが難しい。司法の知識が必要になる為……

・ネット犯罪
中身考えるのが難しい。インターネットの深い知識が必要になる為……


【動かしにくい罪状】

・軽犯罪
万引きとか引ったくり、スリとかですね。結構難しいです。何故なら他所のPCを巻き込むのが容易い為。
また、相手PLがそういった犯罪の関係者である可能性が跳ね上がります。勿論、現実とフィクションの線引きができるPLさんなら問題にならないんですけどね。

・性犯罪
売春する側なら話は別で、殺人の次くらいにやりやすくなります。
しかし加害者の場合はマジで扱いが難しいので、やるならフタハナみたいなゲームでした方が良い。
今までに関わったことが無くても、想像するだけでイヤ!というPLがいる為。隠し要素ではなく、プロフで匂わせとくのがベター


【キャラメイク編】

さて、罪状は決まりましたか?それでは実際にキャラクターへ落とし込んでいきましょう。
(ここで気付いた方がいるかもしれませんが、私みたいな性癖持ってないなら罪状からキャラクター作った方が良いです)

犯罪者PCを作る為に決めておくと良いのは以下3つ。

①罪を犯すに至った経緯や理由
②救いを必要とするか否か
③被害の規模


【①罪を犯すに至った経緯や理由】

大事ですね。つまり動機です。
正当防衛、仕事、復讐、生きる為等々……たくさんの動機から好きなものを選びましょう。
これが無いとサイコパスになります。
余談ですがサイコパスはRPがかなり難しいです。サイコパスは自称するものではなく、周囲から称されるものである為……


【②救いを必要とするか否か】

つまり犯罪から足を洗いたいか、ですね。
これは普段カタギのPC作る時も意識してるやつ。
救いが必要なら、①の段階で動機を決めておくのがオススメです。
サイコパスを救うにはまずそのサイコパスの価値観を理解する必要があるので、相手PLのサイコパスレベルが一定以上ないと難しいんですよね。
また、罪状も盛りすぎると相手PLが困ります。合わせ設定で最初から相手PLが決まっているなら、相手の許容範囲を聞いた上で盛って良いやつ。

救いが不要なら……好きなだけ罪状を選んでキミだけのサイコパスを作ろう!


【③被害の規模】

ここからはリアリティの話。(気にしない人は読み飛ばそう!)被害者の数に触れます。現代ないしはそれぐらいの治安を想定。
軽犯罪や性犯罪の平均件数はちょっとわからないですすいません 下着泥棒で50件余罪があるとかよく見るし、そんなもんじゃないかな


※死者の数で目安出していきます。あくまで個人的な意見なので許してね。独学だし国と地域で差がありすぎるんだよ


〜10人……加害者1人かつ刃物による殺人。体感ですが、5人殺したあたりで捕まる人が多い。
途上国なら+5くらい。時代が現代より前ならさらに+5くらいかな?
(連続殺人にありがち、被害の全貌が判明していないパターンもアリ)

〜30人……組織的な犯行。加害者が二人以上いないと難しい。ただし放火殺人や劇薬、銃を使う場合なら話は別。小規模の銃乱射事件がこんなイメージ

〜40人……組織的な犯行。爆破テロや銃乱射事件だとこれぐらいの数が多い。ここらへんから犯罪史に載る

〜60人……銃乱射事件のワーストが58人なので、加害者1人が銃使った場合の限界が多分ここ。

100人以上……政治的及び宗教的意図を持ったテロですね。外国の。
数人程度の組織じゃ無理。
旅客機をハイジャックして墜落させれば数人で100人以上殺すことができるかもしれませんが、某事件からハイジャック対策がかなりしっかりしてるので難しいと思う。


色々描きましたが、ファンタジー世界なら気にしなくて良いです。


【絶対にやったらヤバイこと】

色々書きましたが、極論この項に書かれていることだけ守れば重大なトラブルは避けられます。多分。

・最近起きた事件、事故をモチーフにする
せめて20年くらいは経っててほしい。100年程前の事件(史実)ならだいぶ安心ですが、孫世代が事件に関する書籍や講演をしていることもあります。

・日本が関わる国交問題(未解決)に絡む史実ネタ
危ない。いやほんと危ないからやめとこうね。定期更新ゲームという文化が日本語コンテンツである以上、検索で引っかかる可能性があるので……
日本が全く関わってないなら、経過年数次第かなあ…ってかんじ。


【まとめ】


もし犯罪者PCデビューしたいなら、

ファンタジー世界の犯罪者がオススメ。


乱暴な言い方をすると、関係者に見つからなければ問題にはならないんですよね。誰にも見つからない罪は罪にならないんです。

ここまで読んで「え、犯罪者PC作るの大変じゃん……」となっている方もいると思います。

しかし。しかしですよ。

どんな設定にしても、誰かしらの地雷は踏みます。『自分の“好き”は誰かの“嫌い”』なわけですから、犯罪要素が無くても同じことです。
PCの言動は、全てPLの責任の元で行われます。


こんな面倒なこと考えながらやらなくたって構いません。気にする人だけ、やれば良いのです。
いくら配慮したところで、誰かの地雷は踏むわけですからね。

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