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取材を受けるべきか、みんなに聞いてみた

今日はTwitterを活用してのアンケート調査の話です。Twitterにはアンケート機能というものがあって、お客様とコミュニケーションできる面白いツールなので、時々質問を投げかけてみては皆さんとお話ししています。

それで、過去を未だに引きずっていてすいませんが、初回に書いた「山の上のパン屋に人が集まるわけ」がバズったきっかけで沢山のメールをいただきました。問い合わせの多くが「本の出版」「講演会依頼」「出店」「取材」の4つでした。

わざわざは去年から「鎖国」を謳っておりまして、全ての取材依頼などを断ってきた経緯があります。元来、私はオタク気質で基本的に対人関係は苦手です。さらに過去の取材で、こっちの伝えたいことと向こうの書きたいことの不一致で、話したことと随分違う内容でリリースされることが、どうしても腑に落ちず。自社SNSというメディアだけでいいのではないか?との結論が出ました。結果、もう鎖国する!と一律でお断りしてきたのです。

しかし、今回は一挙に沢山のお話がきたので、本当に、鎖国したままがわざわざ的にいいのか?と深く考えることになりました。とりあえず「出版」「講演会」「出店」は全て断りました。まずこの3つは、noteを読んでわざわざを短期的に知った方と作るべきものではないと考えて、一律にお断りしました。

さて、取材です。これはちょっと迷いました。TV、新聞、雑誌と様々な媒体からお声がけいただきました。基本的に来店取材以外は受けないというスタンスなので、来店でないものはお断りして、新聞は内容を加味して受けることにしました。そして、悩みに悩んだのがTVです。

Twitterで聞いてみた

Twitterのアンケートが割と好きで、時々みなさんのご意見を拝借しております。他のメディアでわざわざを見たいか?という質問に対して、多数決にすると42%の方が反対しており、23%が肯定的です。35%の方はわざわざの好きなようにすればと寛容です。全体的には見たいと好きにすればを合わせて58%となっており、他メディアで見るのも悪くないが過半数を超えているいった結果になりました。

見たい派の意見

全体的に、他の切り口でわざわざを見れるのが嬉しいというご意見と、見た人にいい影響が出る可能性があるというご意見が多かったです。ありがたやありがたや。

やめた方がいい派の意見

愛ですね。取材者の主観が入るから、わざわざっぽくない、店舗への営業が心配だ、知られないで欲しいという意見がとても多かったです。愛を感じます。みなさん、わざわざのことを思ってくださってる。嬉しいです。ありがとうございます。

好きにしたらいい派のご意見

この好きにすればに投票した方の意見が特に面白かったです。全体的にわざわざが選んだスタイルならば、それもよしと意見が多かったのですが、その中でも群を抜いていたのは「TVはやめた方がいい」です。友人にもメッセージを送り意見を聞いてみましたが、「TVは型にはめてくる」「TVは作りたいように編集される」の意見が多く出てきました。ですが、私たちが検討していたのは、そのTV取材の話だったのです。

さて、社内では?

2日間に渡り、賄いの時間を使ってスタッフ全員で議論を行いました。(*わざわざの賄いは、毎日支給され、全員が集まって話をしながら進みます)まず一人一人が意見を発表して、その後ディスカッションです。一人も同じ意見を言いません。前日に社内LINEで取材を受けるか否か話すよと流しておいて、賄い時にさらっと経緯を話して、じゃみんなどう思う?でバンバンみんな意見する。すごいです。最高です。

結果、真っ二つに意見が割れました。そのTVの取材を受けるべきか否か?について、スタッフの半分が反対、半分が賛成です。反対意見は、TVの影響後、既存のお客様にとって商品が買いにくい、混雑するなど、不快になる可能性が強いということが一つ、これまでメディアの露出を自分たちでコントロールしてきたのに、TVまでやる必要性があるのか?でした。

賛成意見は、地域の方々が全員ネットでSNSで見ているわけではない。影響力のあるTVというメディアに取り上げてもらうことで、何をしているのかわからなかった店(会社)が何をやっているのか明らかになって信用を得られるのではないか?TVは見ている年齢層が現在の購入者層とは違うため、新しい顧客を獲得するチャンスである。TVに出ることで起きた困難を乗り越えることでさらに成長できるなどが意見として出てきました。

1日目は反対意見の方が大きかったのですが、議論していく中でツイッターのみなさんの意見も読み上げながら、2日目には、「ま、なるようになるんじゃない?」というチャレンジしようという肯定的意見が増えていきました。

TVは本当に面白くなくなっているのか?

さて、ここまで悪い印象になってきているTVですが、本当につまらないのでしょうか?実は私は子どもの頃からあまりTVを見ていません。成人になってもそれほどTVには興味がなく、生活の中でのTVとの関わり合いは比較的低い方だと思います。

ですが、この10年ほどでしょうか。衛生放送に加入して番組を選んで見るようになったり、HDDレコーダーを買って見たい番組を記録してから見るようになると意識が変わっていきました。TVというメディアは技術力がすごいので、かなりの工数をかけて撮影したものを編集されてまとまっている場合があります。言ってしまえば、BBCの野生動物のドキュメンタリーなどは無料で見られるのがわからないくらい凄いです。

本のように能動的に読まなくても、受動的に画面を見つめているだけでかなりの情報が得られるのも利点です。特にドキュメンタリーが好きで、週末に撮りためたVTRを見ることがあります。ブラタモリやドキュメント72、落語THEMOVIE、デザインあ、レイチェルのおいしい旅レシピ、プロフェッショナルなど結構好きな番組があります。時々見ています。

要は選べば面白い

垂れ流して日常茶飯事TVをつけていたらそれはつまらないと思います。ですが、自分が見たいものを抽出して見るのならばやはり面白く感じます。それはインターネットと同じことです。だからTVだから一律でダメなのではないのだと思います。ただ趣向が合えば、いいだけです。

取材は受けていいのか?

ということで、ここまできて、その内容によっては受けるべきではあるかもしれないということになりました。今回オファーをいただいたTVの内容は5分の特集でした。TVという大きなメディアの中の貴重な5分間をわざわざに当ててくださるということがありがたいなと思いました。たかが5分、されど5分。私たちはその5分を受けるべきか否か、真剣に向き合い2日間を費やしたのです。

平田さんはTVはどう思いますか?と聞かれた時にはこう答えました。「私はやりたいとかやりたくないというのは基本的にない。みんなで決めるのが一番いいと思う」と。最近、私はあまり意見がありません。みんなの意見を聞いてよりベターな選択をしたいと思っています。だってこれはわざわざの問題なんですもの。みんなで考えるべきだと思います。私は、意見が出し尽くされた時に意思決定を下すだけです。これが仕事です。

実は昨日、その取材依頼をくださったディレクターさんが店にひょっこり買い物に来てくださいました。ちょうど空いている時にいらしてくださり、色々とお話しさせていただきました。取材する前に来たかったからとおっしゃって。足を運んでくれる方はやはり信頼できますし、私たちも知っていただいた上で取材を受けたいと思っています。

そして、一本のメールを投げました。ツイッターのアンケートの様子、社内で話し合った結果、わざわざらしいものになるのならば、受けてもいいと感じてきたと書いて送ったのでした。

返信は。

それはとても心地の良い返信でした。私たちの心配に丁寧に答えてくださり、打ち合わせ後に撮影してくださること、私たちが納得するように製作してくださるという回答でした。

信じてチャレンジしてみたいと思うのには十分なメールです。ここまで言っていただけてありがたいなと感謝の気持ちが湧きました。

かくして、思い切って取材を受けさせていただくことになりました。放送は5月後半です。また詳細決まりましたら告知させていただきますので、ご覧いただけると幸いです。

これはチャレンジです

今までTVの取材は全て断っており、お受けしたことがありません。店舗への影響を恐れ、混乱を招き、いい方向へ行くことが想像できなかったからです。そして、このような丁寧な取材依頼を受けたことも初めてでした。色んな意味で今かなと思いました。スタッフが揃ってきていて、店は小さなままですが、それぞれが助け合いながらきっとよい方向へ進むことができると信じています。

また、お客様にはもしかしたら一時的にご迷惑をおかけするかもしれませんが、見守っていただけたら幸いです。こんな経緯があって取材を受ける決意をしました。ご覧の通り、よく考えてます。短期的な利益を目的に受けるわけではありません。私はわざわざの考え方を広めたいと言ってくださったことに感謝しつつ、スタッフやお客様の意見を伺って、総合的に取材を受けるべきだろうなと判断しました。結局は人だなとは思います。

経営はいつだって選択ばかり

9年間、店を営んできて、会社になっても、いつになってもいつでも、経営はいつだって選択ばかりです。毎回、どちらを選ぶべきか選択を迫られます。このような時、何を基準に選んで行くかというのはまず「理念」です。理念に反していないかというのが最重要項目で、その後はよりベターな選択をすることが重要だと思います。わざわざの理念は「全ては誰かの幸せのために

迷うならば、どちらかが一方的に最高ということはないかもしれません。だから、迷う。どちらがよりよいのかを考える時には、わざわざの場合、理念に即してまずスタッフ・家族・お客様・取引先・地域。その5つの視点からバランスよく考えることが必要です。今回はTwitterのお客様とスタッフの意見を中心に考えて、それ以外は想像しました。

今回の選択で私たちが失うものもあるでしょう。だけど、よりベターだったと信じたいです。全ての人に理解は得られないでしょうが、これがわざわざの選択です。TV、一回出てみます。それでまた今後は考えます。

というか、5分間の番組にこんなに考えるなんて、マジメか!というのはありますよね。笑。毎回真剣に考えすぎて、寿命が縮まないようにしたいと思います。今日も長々とお付き合いいただきありがとうございました。アンケートに参加してくださったみなさま、ありがとうございました。皆さんのお気持ち嬉しかったです。真剣に考えてくれたこと、忘れません。






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あぁ、嬉しい。
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平田 はる香

2009年に長野県東御市の山の上で、「パンと日用品の店わざわざ」を開業しました。一人で始めた店にだんだんと人が集まり、実店舗とオンラインストアでパンと日用品を販売しています。2017年に株式会社わざわざを設立。代表取締役兼何でも屋。

#マーケティング 記事まとめ

#マーケティングのタグがついた記事を中心に、マーケティングに関する理論や実践についての記事をまとめていきます。
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コメント3件

このブログを読むと子育てブログを読んだ時と同じ気持ちになります。
前回のブログで理念について書いてらっしゃったので、取材を受けること・取材の内容と理念とが合致するのか?が重要なのでは無いかと思います。
ここでテレビ取材についての自分たちの信念、理念、考えを公表する事で、逆にテレビ側は好き勝手な編集をしづらくなり、それらも含めてとても良い記事だと思いました。テレビ放送楽しみにしています!
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