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2019/5/25 味の奥行きの話。

<2019/5/25 ものすごい晴れ>

*味の奥行きの話。(番外編)

2週間ほど前から問touでメニューを変更して、スープを出すようになった。木金土の営業日には、賄い分とお客様に提供する分と50人分ほどのスープを仕込むという仕事が増えた。でかい鍋を何回買い足してもすぐに小さくなる。この現象を何というのだろうか。名付けたいところである。

スープというのは、作るのがとても面白い。サラダも面白いのだがサラダは短期戦、スープは長期戦で、どちらも甲乙つけがたい。サラダは素材を集めるところで8割くらい味が決まる。皿をイメージして買い付ける段階で間違えたらもうおしまい。後の2割で丁寧に仕上げていく。逆にスープは素材からどれだけスープに味を移せるかという話になるので、素材を活かすも殺すも自分次第というところがある。

さて、スープの味には、段階と構成要素がある。言ってみれば「旨味→甘み→奥行き→塩気」であろう。その4要素がきちんとコラボレーションしなければ、おいしいスープにはならない。まず旨味は、グルタミン酸(植物に含まれるアミノ酸の一種)やイノシン酸(動物に含まれる核酸の一種)に代表されるもの。何か一つを材料に取り入れたい。鶏・豚などの肉類、昆布、魚系出汁、トマトなどの中から一つチョイス。

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