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ひとりでできるもん


 皆さん、こんにちは。ガス欠を英語で言うとガスケット。嘘です。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 ガスケットはガス配管用のパッキンだから信用しちゃダメだよ。←この情報も信用してはいけない。ちゃんと自分で調べよう。

 さて。無職のおっさんだったワタクシも、とうとうバイトのおっさんになってしまいました。
 何のバイトかと言うと、

 人気のない場所で
 カツアゲしてます。


 (´°皿°)」 カラッカラにしてやんよ。


 ええ。ミンチカツを揚げてます。また飲食関係ですが、今はキッチンの奥に引きこもって、主にフライヤーを担当。基本的にバックヤードですので、接客業ではなくなりましたが。

 フライヤー(揚げ物)担当以外は、ほとんどデシャップ(盛り付け)程度の事しかしておらず、あとは仕込みとか洗い物ぐらいで、レストラン業務に比べたら、正直めちゃくちゃ楽な仕事だと思います。オーダーはバラバラじゃないし、提供タイミングもタイトじゃないし。

 色んな仕事をしてきたけど、


 (´・Д・)」 正直、楽ちん。


 って思いながら洗い物をしてたんですが、


 (´・Д・)」 ?


 いつまで経ってもガス給湯器からお湯が出ない。おかしい。さっきまで普通に出てたのに。

 (´・Д・)」 え〜? 給湯器の故障? やだな〜。

 とか思いながら、何度かボタンを押すが湯は出て来ない。給湯器の窓を覗いても、火が着いている様子はない。ふむ?
 連続使用の警告音も鳴ってない。着火の際のカチカチ音もない。ってぇ事は電池切れかも知れない。

 しかし、電池切れの際に灯る警告ランプが点いていない。
 不完全燃焼なんかを起こしてセーフティが働いた可能性もある。

 今度は元栓を切り、元の電源をオフにして、しばらく待ってから再挑戦。

 (´・Д・)」 うむ。ウンともスンとも言わない。

 こりゃ電気の線が接触不良を起こしてるとか何かだな。イグナイター(着火装置)の故障かも知れん。
 自分で店をやってた頃、自分で色々と修理してたから知ってる。

※ 現在はガスや給湯器に関する有資格者以外が弄っちゃいけません。


 まあ、別に湯が出なくても、今の季節は指が冷たいぐらいのモンで、さしたる問題ではない。強いて言うと油汚れが冷水だと落ちにくいぐらいか。

 しかしまあ、お湯は出た方が色々便利なのと、出ないと不便なのと、報告もしなきゃならないので、社員さんに「給湯器が着火しない」と報告。
 しばらくしたら社員さんがやってきて、ボタンを何度も押したり、電池を入れ直したりしてる。

 (´・Д・)」 全部やりましたよ?

 とは思ったけど、大人なので黙っているワタクシ。
 何度もチェックして、反応がない事を確かめると、


 (^_^) 「電池、、、ですかね?」


 と、社員さん。
 電池は入れ替えてない(換えがない)からわからないが、おそらく電池切れではないと推測される。電池切れのランプが点灯してないしな。
 ワタクシゃ修理案件だと思うが、電池の入れ替えで解決してくれれば何よりである。それに、この年の瀬で、修理業者を呼んでもなかなか来ない可能性が高いし。
 うむ。社員さんに報告は済ませた。社員さんが直せる訳でもない。とりあえず指示されたので電池を買いに行く。
 電池を入れ替えてセットする。予想通り、湯沸かし器は作動しない。
やっぱりな。

 まあ、作動しないものは作動しない。ワタクシは再び社員さんに「電池入れ替えましたが、着火しません」と報告。どうやら修理を呼んでくれるようだが、いつになる事やら。
 仕方ないから一人きりのキッチンで、とりあえず、冷水で洗い物を再開した。

 すると、キッチンのドアが開き、売場アルバイトの女子大生がシフトインしてきた。


 (╹◡╹) 「おはようございまーす」


 (´・Д・)」 「あ。おはようございます」


 タイムカードがキッチンにあるため、他のスタッフとは時折顔を合わせるが、それ以外は特に接点がない。まあ、一人で黙々と作業できるって点では楽でいい。
 とは言え、顔を合わす機会が少ないので、この時ぐらいは会話するように心掛けている。何しろ全員がキッチン帽にマスクだから、誰が誰だかもわかりにくい。挨拶して認識しなければ。

 で。アルバイトの女子大生とは言ったが、声の感じと勤務時間帯でそう判断しているに過ぎず、全然違うかも知れないが。
 いつもなら「今日の売場どうでしたか?」「人の出はどうでした?」「今日は冷えますね」「さっき、インド人上司の機嫌が悪かったっスよ」なんて他愛もない会話なのだが、今日は給湯器の話題がある。


 (´・Д・)」 「いやー、今日いきなり給湯器が作動しなくて参りましたよ」


 (╹◡╹) 「えっ? そうなんですか!?」


 女子大生がおもむろに給湯器のボタンを押した。

 すると、


 カチカチ
 🔥 ボッ


 (´°Д°)」 火ィ着くやんけ。


 (╹◡╹) 「着きましたよ?」


 (´°Д°)」 え? うん。いや、社員さんに言われて電池交換もしたし、電源落としたり換気したり待ったり色々したんだけど全然着かなくてね?いや電池自体は生きてると思うんだけど、接触不良か何かじゃないかななんて思ってたらアレレレおっかしいなー着くなー社員さんと二人で色々試したんだけど全然着かなくてねー。てっきりイグナイターが調子悪いんだと思ってたんだけどアリャリャまぁ着くならいいかーあははははははははは。


 (╹◡╹) 「でも、着きましたよ?」

   ↑ なんでそんな事ぐらい出来ないの? って純粋な瞳。


 (´°Д°)」 あばばばば接触不良かなアレアレアレおっかしいなーつかない時があったりするのかなー。

 と、言い訳しながら何度かボタンをOn/Offするが、



 着火率100%



 (╹◡╹) 「着きますよね?」



 (;´°∀°)」 そうだねー着いたねーこれでお湯が使えるよあひゃひゃひゃ何でだろおっかしいなー接触不良とか換気かなー?


 (╹◡╹) 「あー、、、そーゆーコト、ありますよねー」

  ↑ ボタン押すだけの給湯器ひとつ満足に使えないのかよ、と言う憐れみの瞳。


 まあ、着いてよかったですねー!って感じで彼女はキッチンを出て行ったのですが、


 ( ;∀;) お、おじさんはこーゆーの一人で直せる方の人なんやで?

 お、おじさんは工具とかDIYとか大好きで、むしろ弄り回して壊す方の人なんで、湯沸かし器の構造ぐらいはだいたい知ってるもん! 知ってるもん!!


 と、一人のキッチンで泣いてました。

 すると30分もしないうちに、

 今度は修理の技術者さんが2人で登場。


 な ん で そ ん な に 早 く 来 る の ?



 (´∀`)( ´∀`) 給湯器が壊れたのはコチラですかー?


 (´・Д・)」 そうなんですけど、なんか、直りました。


 (´∀`)( ´∀`) はあ。とりあえずチェックしますねー。


 (´・Д・)」 何かおかしい所はあったりします、、、?


 (´∀`)( ´∀`) 計器と動作を見る限り、何も問題ありませんねー。


 (´・Д・)」 まったく着火しなかったんですけど。


 (´∀`)( ´∀`) 着火してますねー。


 (´・Д・)」 ええ。


 (´∀`)( ´∀`) 年末で忙しいので行きますねー。


 (´・Д・)」 、、、。


 終始笑顔で、「年末にしょーもない事で呼び付けんな。こちとら暇じゃねえんだよ。色々試してから呼べよ?」とマスク越しに圧が伝わってきた。


 (´・Д・)」 でも、今までやってきた色んな仕事に比べると、割と楽です。あと、おじさんは給湯器ぐらいバラしたり直したり出来るんやで?

※ 繰り返しますが、現在は有資格者でないと勝手に弄っちゃいけません。
 ※ 給水装置工事主任技術者、ガス可とう管接続工事監督者、液化石油ガス設備士、ガス機器設置スペシャリスト、特定ガス消費機器設置工事監督者などの資格が必要(全部じゃなくて、どれかひとつでOk)です。


 ※ この記事はすべて無料で読めますが、憐れに思った人は投げ銭(¥200)をお願いします。
 なお、この先には見苦しい言い訳が書かれています。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。