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社会保険クイズ⑦~バイト頑張っているのに!蓮君は厚生年金に入れないの??

このコーナーでは、今までお話させてもらった話題などを題材にして、社会保険に関する簡単なクイズを出題させてもらっています。

毎回、最初に問題となる事例を紹介したあとに考えていただき、その後解答をお話する、と言うパターンで行きたいと思います。

簡単な問題ですので、もしよろしければ一緒に考えてみて下さい。

1.主な登場人物

蓮(れん)くん・・・20歳
大学2年生。高校時代から同じレストランでアルバイトをしている。
仕事は楽しいが店長が厳しく、職場では怒鳴られることもしばしば。

陽葵(ひまり)さん・・・23歳
社会人3年生。大手企業に入社して3年目。おとなしい性格で、自己主張が苦手。
残業が多いのが悩み。結菜さんの後輩。

結菜(ゆいな)さん・・・年齢不詳
陽葵さんと同じ会社に勤める新婚さん。勤続7年目。

2.問題編

今回は大学2年生、レストランでアルバイトをしている蓮君に再び登場してもらいます。

それでは問題です。

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蓮君はレストランのキッチンで一日7時間、週5日アルバイトをしています。
一日8時間、週5日働いている社員は厚生年金保険に加入していますが、蓮君は店長から、
「君はアルバイトなので厚生年金には入れないよ。だから自分で国民年金に入ってくれ」
と言われました。
アルバイトの場合は、何時間働いても、厚生年金には入れてもらえないのでしょうか?

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と言う問題になります。

正社員は一日8時間勤務で厚生年金に入っている職場で、一日の勤務時間が短いアルバイトは加入させてもらえないのか、と言う問題ですね。

それではお考え下さい。

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3.解答編

はい、それでは正解です。

厚生年金は本人、または会社の意思に関係なく、厚生年金保険が適用されている会社に勤めている場合は、自動的に加入することになります。

パートタイマーやアルバイトが加入する基準は、
「働いている日数と時間が一般の社員の4分の3以上」となっていますので、今回のケース、蓮君は一般の社員の4分の3以上に当たる、7時間、働いているわけですので、正解としては、
「会社は蓮君を厚生年金に加入させなければならない」
と言う解答になります。

ただこれには例外もいくつかあって、例えば臨時で働いているバイトさんや、会社自体が厚生年金の適用事業所でない場合など、加入したくてもできないケースもありますので、注意が必要です。

また逆に、今回のケースで蓮君が「僕は加入したくない」と言ったとしても、先ほど言ったように、会社自体が適用事業所の場合は「加入しなければならない」と言う決まりなので、
「自分だけ入らない」と言うことも逆にできないんですね。

この辺はよく、パートさんなどで聞かれる話なのですが、
「会社で厚生年金に加入する」
と言っても、保険料の半分は自分が負担しなければならないわけですので、パートさん側から、例えば
「将来の年金なんてどうなるかわからないんだから、それより手取りの金額が減るのはイヤだ」
と言って加入したがらないケースもあるようですね。

実際にそのために、勤務時間や一ヶ月の賃金を調整して加入しないようにされている方も多いように聞いています。

それぞれのご家庭の事情や個人の考え方とか、あくまで個人の問題ではあるので、私はどうこう言うつもりはありませんが、加入していると将来の年金額だけではなく、色々なメリットもありますので、その辺のことも含んでおいた方が良いのかな、とも思っています。

はい、最後は少し、問題とはソレましたが、いかがだったでしょうか。

このコーナーでは毎回、このようなQ&A方式で、クイズを出して行きたいと思いますので、よろしければ次回もお付き合いいただければと思います。

それでは今回はこの辺で!


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