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#3 KittyRace -ブロックチェーンにより実現する新しい世界観-

KittyRaceは前回紹介したCryptoKittiesのネコを用いてレースを行い、勝者がETHを獲得するブロックチェーン(スマートコントラクト)を用いたゲームです。

ゲーム自体は正直面白いものでもなく、サイトもとても単純ですが、KittyRaceはブロックチェーンゲームの可能性や未来を垣間見ることができます。

①CryptoKittiesのネコを利用する

ブロックチェーンを用いたゲームでは多くの場合ソースコードが公開されているため、それを利用した二次転用も可能です。
これまでのゲーム産業はその所有権を任天堂のような会社が持ち、それを利用するには高いライセンス料を払わなければなりませんでした。「Pokemon Go」において株式会社ポケモン(ポケモンに関するあらゆる権利を持つ会社)はライセンス料と開発運営協力費という名目で、収益の50%ほどを得ているのではないかと予想されています。

しかし、この場合KittyRaceによってCryptoKittiesのユーザや課金が増えるため、CryptoKittiesにとってもメリットがあります。(実際に私もレース参加のためにCryptoKitties参加しました)

②ネコの特性がレースの勝率を左右する

レースに勝つとETHを獲得でき、負けると失うため当然ユーザはレースに勝てるネコに価値を感じます。
これまではCryptoKittiesのネコは見た目のみで価値を判断され取引されていましたが、KittyRaceの登場により「KittyRaceで勝てるか勝てないか」という新しい価値を付与されたことになります。
つまり、今まで見た目が悪くて価値が低かったネコも、KittyRaceで勝てる特性を持っていれば価値が高くなるということです。

実際に私がKittyRaceの様子を見ていると(5分-20分に1回程のペースでレースは行われています。)、勝率が高いネコがいました。

KittyRaceはCryptoKittiesのユーザを増やしているだけでなく、新しい機能や価値を与え、まさにゲームを拡張しているといえるでしょう。

まとめ - 新しいゲームの世界観

このKittyRaceとCryptoKittiesの関係から、ゲームの新しい可能性を垣間見ることができます。
一つのゲームがあり、そのゲームのキャラクターや機能を利用して他のゲームが開発される。それによって元々のゲームもさらに価値を増す。

既存の有名ゲームで考えてみると
手塩にかけて育てたドラクエのキャラクターや装備をモンハンで利用するような感じでしょうか。
さらに、ドラクエ主人公のブーメラン(ストーリー後半では少し使いにくいと言われている)が、モンハンでは大活躍することもあるかもしれません。
これによりドラクエのユーザ増え、価値も複合的に上がっていくといえます。

所有権やライセンスにとらわれない、オープンなサービスだからこそ、こうしたことが可能になっているといえます。まさにWeb3.0の時代を象徴してるかのようです。



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