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全員で「長く愛されるメディア」を育てる、技術提案会「ぷろてく」のこと

こんにちは。ウエディングパークnote編集部のあっこ(@akk_szz)です。

以前ご紹介した、サイトの運用改善を部署全体でやるギルドのように、当社では各部署・チームが様々な取り組みを行っています。

大規模メディアをそれぞれの領域で開発しているチームもあれば、全社を横串で担当するチームもあるし、少人数でひとつのメディアを開発するチームも…今回は、少人数でメディアを開発しているチームでのお話です。

話を聞いたのは、ウエディングパークドレス・ウエディングパーク海外チームのメディア責任者である山田さん。

エンジニアやデザイナー発信の開発を増やすことで、「やりがい」につながっていくのではないかと考えて始めた技術提案会「ぷろてく」(プロポーザル(提案)+テクノロジーの略)。オーナーシップを持った開発を進めるためにしたこと、そしてその裏側にあるサービスづくりやチームへの想いを聞きました。

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「長く愛されるメディア」をつくるために変えたかったこと

①それぞれの担当領域での、自分の限界=メディアの限界をチームで突破したい

私のチームは、少人数で形成されていて、それぞれの職種が1~2人ずつ。企画に関しても技術に関しても「自分の限界=メディアの限界」になってしまうことに各々が課題を感じていました。

メディアを成長させるには、自分たち自身がもっと成長する必要があったんです。今は技術的に難しい挑戦に対して、時間を取ってでも検証・導入する中で成長して実現することが、個人の能力向上ややりがいに繋がるし、それがメディアの成長にも繋がると思いました。だからこそ、みんなで連携できる機会をつくりたかったんです。

②職種をオーバーラップして「長く愛されるメディア」をつくりあげたい

少人数の開発では、KPIに直結する施策を実施するので手一杯なのが正直なところ。でも、メディアを長く運用していくには、「安全性・品質」や「UI」「運用のしやすさ」なども重要です。

メディアの立ち上げ以来「スピード」を意識した、事業成長に向けたKPIを追う施策を多く続けてきましたが、ある時、立て続けにシステム障害が起きて、KPIの達成だけでなく、メディアを長く安全に運用するための、設計の見直しやパフォーマンスの向上も重要だと気付きました。

メディアが「何よりもスピードを重視するフェーズ」から、「長く愛されるメディアをつくりあげるフェーズ」に変わっているんだと自覚したんです。
エンジニア・デザイナー・ディレクターがそれぞれの仕事の領域をオーバーラップして、メディアを全員で作って育てていく文化を作りたかったし、それを醍醐味にしていきたかったんです。

普段は企画をミッションとして持っているディレクターが企画を担当することが多いのですが、見た目に変化のある物やKPIに直結する企画になりがちです。長く愛されるメディアをつくるためには、サイトパフォーマンスやUIの向上、セキュリティの強化など、ディレクターでは思いつかないエンジニア・デザイナー目線での提案がメディアにとって重要になってくる。そしてエンジニア・デザイナーにとっては、そのような提案を必要だと認めてもらうプレゼン力が求められるようになると考えました。

私自身も、Photoraitを立ち上げた経験などから、自分がやりたいと思って企画したことを実現するのは楽しいという想いがありました。

3月の終わりにこういった課題について議論するミーティングがあり、4月が新体制になるタイミング。よし!来月から早速実施しよう!と決定し、2週間のクリエイターの企画準備期間を設けて提案会をひらきました。
チームには少人数だからこその悩みもありましたが、逆に少人数だからこそできるスピード感や、専任だからこその動きやすさなどがあり、解決もしやすかったんです。

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提案のブラッシュアップと実現のための、ベストな方法を考える

ぷろてくは、月に1回、技術的挑戦や負債解消の提案を、エンジニア・デザイナーからプレゼンテーション・意義や必要性、実現へ向けたディスカッション・決裁・スケジュール調整まで行うという提案会。「ぷろてく」はプロポーザル(提案)テクノロジー(技術)の略で、表記は親しみやすさからひらがなにしました。

参加者は、チームのエンジニア・デザイナー・ディレクターと、テックリード・エンジニアリングマネージャーです。

ポイントとしては、
①スケジュールに落とし込む所まで、全部その場で決めきること
プロジェクトがとん挫しないように、意義や効果はもちろん、かかる工数やどのタイミングでやるべきか?など、スケジュールと照らし合わせて、その場で決めきるんです。
“なぜ、やるべきなのか?”、“今の状況下でどうやったら実現できるのか?”といった意義や実現性を含めた提案をしてもらっています。

②実現を後押しするテックリード・エンジニアリングマネージャーも参加すること
メンバーが背伸びした技術挑戦を考えた時、楽しみな反面、一人だと心細かったり足がすくんでしまったりすることもあると思うんです。そんな時に実現のためのフォローをしてくれたり、決裁する時に客観的視点でのアドバイスで技術導入の必要性理解も深まったりと、心強い存在になっています。

③月1回の定期開催にすること
定期的に月1回提案・進捗の共有会をひらくことで、提案から実現をスムーズに進行出来るようにしています。ぷろてくで進めている案件が増えてきているので、提案なしで進捗の共有のみでもOKとしています。(3ヶ月に1度は提案)
提案は付け焼き刃で準備をしてもいい案は出ないと思いますし、1か月ごとに以前提案して進めているものの進捗を共有してもらい、ぷろてくを忘れてしまう期間がないようにしています。

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メディアを全員で育てていく文化への第一歩。様々な掛け算やインプット→アウトプットが生まれた

「ぷろてく」の成果としては、まず、エンジニアやデザイナーが企画を提案する機会をつくれたこと、そして全員の新しい提案がリリース出来たことです。

また、メンバーが技術に貪欲で、オーナーシップを持って挑戦してもらえていることも、目指していた「やりがい」に繋がっているのではないかと感じられています。情報収集から検証、提案・運用など、お互いに刺激を受けながら頑張っていける環境をつくれたこともよかったです。

▼開催日の日報より抜粋

「みんなからの提案で新しい発見があるし、知識や進め方のアドバイスがもらえるし、決裁してもらえるし、スペシャル贅沢な時間に感謝です!」
「工数がなくて…といった言い訳がなくなるのではとワクワクしました」
「技術について、提案するために調べたり、提案を聞いたり、たくさんの「はじめて」に出会えているのがこの時間の素敵なところです。そして、みなさんの言葉が嬉しくてもっと頑張れるようになるのも素敵なところです。」
「自分が考えた・実装したものが世にリリースされると思うと愛おしいですよね〜♡」

私自身も、「こういう風に考えてくれているのか!」「これをやるとこんないいことがあるのか!」といった、想いや技術のキャッチアップが出来るし、考えつかなかった新たな目線での企画が生まれて、みんなを頼って良かったなと思っています。

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みんなで、もっと愛されるメディアを育てていきたい

この「ぷろてく」を今後も活性化して育てて、チームの文化にしていきたいと考えています。

今は新鮮な気持ちで臨んでもらえていますが、今後も前のめりに臨んでもらえるように活性化をしていきたいですし、逆に負担になりすぎないような改善など運営についてもメンバーと議論していく予定です。

「KPI達成を目標とした開発」と「愛されるメディアにするための技術挑戦/技術負債解消の開発」の両方を考えていくことを当たり前にしていきたいです。

自分で考えて自分で作る事を楽しいと思えると、もっと挑戦したくなるというポジティブなサイクルが生まれると思うんです。

結果が数字として見えたり、想いをもってリリースしたものをユーザーに使ってもらえたり、といった自社サービスならではの幸せや、みんなでつくる楽しさをたくさん感じてほしいです。それが、個人の力量以上の力を発揮できたり頑張るための原動力になると思っています。
そして、メンバーそれぞれに想い入れのあるサービスや機能の、背景から開発秘話までをたくさん語れるようにして自信に繋げていくことで、メディアにも作り手に愛されている機能が増えて、もっともっと愛されるメディアになっていくと思っています。

また、今はサイト規模の大きいチームからの技術の横展開が多いのですが、以前ウエディングパークドレスでAWS Lambdaを検証・導入して他のサービスに横展開したように、この「ぷろてく」で検証・導入して成果を出して、ウエディングパークサイトに導入してもっと世の中にインパクトを出すにはどうすればいいか、といった議論もたくさんしていきたいと思います。

自分たちのメディアへの愛着をより深めて、もっと愛されるメディアを育てていきたいです。

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