UiPathのいいところとPowerAutomateへの不満を書き連ねる

RPAというものがある。要はパソコン操作の自動化をしてくれるソフトのことであり、前の職場では「UiPath」というのを使っていた。誰でもかんたんに自動化ができる、という触れ込みであったが、プログラミング言語的な知識も必要だったりで、とても一朝一夕に身に着けられるものではなかった。それでも苦労しながらどうにかこうにか使っていた。サポートはあってないようなものだし、日本語表現はこなれていないし、なんでこんな使いにくいソフトがこんなにシェア持ってるのかなと思っていた。値段も高いし。

そんな折、異動した新しい職場ではMicrosoftの「PowerAutomateCloud」を使っていた。同じ会社内なんだからツールは統一してくれればいいものを、また覚えなければならない。とはいえ、UiPathでの貯金を生かしてすぐ使いこなせるようになるだろうし、天下のMicrosoftだからいろいろ考えて作られてて大丈夫だろうと思っていた。それに、Officeにバンドルされるなら、いずれPowerAutomateがシェアを総取りしていくだろうし、覚えておいて損はない、と思っていた・・のだが。

マジでPowerAutomate使えない。慣れないせいかと思っていたが、使えば使うほど不満が出てくる。ネガティブなことを書いても社会は前に進まない気もするが、もとより役に立たないブログであるから思い上がりだろう。


不満① いちいち変数の定義(初期化)が必要
⇒UiPathはCtrl+Kで、変数の新規作成ができ、同時に代入値を指定することができた。PowerAutomateはまず初期化をする必要があり、ショートカットキーも使えないしステップ数も多くなるし本当に不便。

不満② フローチャートで自由につなげない
⇒UiPathでいうところの「シーケンス型」しかないので、「フローチャート型」で分岐した先を自由につなぎ変えるみたいなことができない。

不満③ 自分自身に代入できない
⇒できるケース、できないケースがあるようだが、自分自身に代入しようとすると「循環数式」といわれてしまう。

不満④ 四則演算できない
⇒「+-*/」が使えず、Add関数とかSub関数とか使う必要がある。単純に書くのが大変だし可読性も低い。

不満⑤ 不備があると一時保存できない
⇒フローの中に不備があると、保存できない。とりあえず下書き的に書いておくとか、あとで使うパーツをまとめて置いておこうとかができない。しかも、エラーのある箇所が強調表示されるとかもないので、謎の英語メッセージを読み解いてそれらしき箇所を手探りで調整することになる。

不満⑥ アクションの検索が全然ダメ
⇒アクションを検索しても全然ヒットしない。日本語でも英語でもヒットしない。しかもよく使うアクションをブックマークとかもできないから、毎回がんばって探すしかない。

不満⑦ 作ったアクションを複数選択してコピーできない
⇒アクションはひとつひとつコピーして貼り付けるしかない。しかもCtrl+Vも利かないし。それぞれのアクションのタイトルは、自分が付けた名前ではなく初期値に戻るし。UiPathのようにシーケンスの中に入れて箱ごとまとめてコピーできればそれでもいいがそれもできないし。

不満⑧ メモが表示されない
⇒メモは個々のアクションを開かないと表示されない。UiPathは表示・非表示を選べた。明示しておきたいメモというのがあるんだがなあ。

不満⑨ 日本語の質
⇒UiPathの日本語の質も相当アレであったが、PowerAutomateはそれを凌駕している。どう考えても日本での事業実績はMicrosoftの方があるのだからなんとかして・・・

不満⑩ スコープという概念がない
⇒UiPathを使っていたとき、スコープという概念に苦しめられたことがあったが、ないと不便なことがよくわかった。変数を利かせたい場面とそうでない場面があるのだ。


PowerAutomateを酷評してしまったが、Desktop版はもう少しマシなようだし、そもそもRPA専業のUiPathと比べるものではないのかもしれない。自分が使いこなせていないだけかもしれないし勉強不足なだけかもしれないが、少なくともウソを書いているわけではないし無理やり不満をこじつけているわけでもない。すべて実体験だ。
手のかかる子ほどかわいいというが、手のかからない子のほうがかわいいに決まっている。

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