2時間以上あるアルバムの全体像をしっかり把握するのは(自分も他者の作品では)大変なので、アルバムを段階に分けて、鑑賞・解釈の邪魔にならない情報をいくつか出して一緒に聴き進めていければと思います。

world's end girlfriend 'Resistance & The Blessing'
サブスクリンク

Bandcamp (DL/3CD/4LP)
https://virginbabylonrecords.bandcamp.com/album/resistance-the-blessing

01.unPrologue Birthday Resistance
＊2007年リリースのアルバム"Hurtbreak Wonderland"収録の'Birthday Resistance'の転生として変奏。
＊今作は過去から未来へと直線で進む時間設定ではないってことで複数の音が逆再生で鳴らされる。
＊ここで歌われているのは「Hallelujah」ではなく「Hajulellah」
＊一つの命の誕生ではなく、転生を続ける魂の母体なるものの誕生。ビッグバン的な。
＊朗読されるはスペインの詩人、ロサリア・デ・カストロの詩。
「もはや、怒りも軽蔑もない
変化の恐怖もない
渇きがあるのみ
あまりの渇きで死にそうだ
命の流れよ、
どこに進む？」

02.Reincarnation No.9 - Fire,walk with me.
＊Fire,walk with meの言葉はDavid Lynch 'Twin Peaks'より。
＊これから複数の生と死、時間と空間を行き来するための呪文として。
＊作曲前に北海道で鹿を狩り、命をいただき、解体し、美味しくいただくところから始めた。
＊最初の音は雪を歩く音。
＊No.9は9枚目のアルバムであり、１アルバムを１人生とすると9回目の生まれ変わりとして。あとはベートーヴェンの「第九」やビートルズの「Revolution 9」にもかけて。
＊「Fire,walk with me.」の全文は、
Through the darkness of future past
The magician longs to see
One chants out between two worlds
Fire walk with me

03.Slaughterhouse
詩 戸田真琴　朗読 samayuzame
戸田真琴さんの文章や映画を見て、このアルバムの核にあるものを詩をとして取り出せる人だと直感し、オファー。音源とアルバムの基本設定だけを伝えて制作してもらった。素晴らしい一つの長い詩がかえってきた。
しかし、アルバムのどこに入れるかが難しく悩んだが、全体に詩を散りばめたら、完璧な正解が出た。次はこの詩を誰が朗読するか、できるか、で声優や音楽家を色々探すが中々見つからない。朗読もある種の音楽だから作詞作曲してる人が良いな、と。そしてsamayuzameさんの声で見つけたっ！と思った。
詩はここで見れます。
https://note.com/weg_vbr/n/n19ce47e4cb7f

今回はTr1~Tr3まで。続きはまた後日。

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