見出し画像

気まぐれ学び日記:デューク大学講義:石油ガス産業オペレーション&マーケット④

石油精製されたオイル、ガスはどういうルートで産業、生活、交通網に運ばれるの?

北米で大きなパイプの途中地点(midstream)はアラスカにあります。油田があるプルドー湾から北アラスカへ800マイルを超えて200万バレルをパイプラインで運びます。目的地の一つは湾岸ターミナルで、そこで石油タンカーを海洋交通のために送ります。原油オイルタンクは最大のもので450メートルほどあり、300万バレルも運ぶことができる。他の湾岸に着岸するときは十分深ければ沖まで行き浅瀬では小さいタンカー、船に運んでもらいます。最も長いオイルパイプラインは地上ではなく地下に張り巡らされ、連邦政府によって建設がすすめられた戦略的石油備蓄(SPR; Strategic Petroleum Reserve)は緊急時に石油を米国に供給させることができる。
上流と下流の中間地点にある中流(midstream sector)は精製された石油とガスを流すだけではなく、直接交通網だけでなく船舶にも送ることがあります。特にジェット燃料などの石油製品は別のプラグで送られます(pigs)。また貨物車や貨物トラック、貨物船などに石油製品を運ぶために管理センターがどこにいつ配送されるのかのスケジュールを管理します。そしてセンサーがトラックの動きをトラックします。ストレージトラック(storage truck)が下流へオイル、ガスを運びます。このように配送パイプラインは原油を油田や湾岸から精製工場まで運び、加工された石油製品は精製工場や石油製品ターミナル(petroleum product erminals)から運ばれます。
北米内には合計で7億3000万バレルの原油や石油製品が貯蔵可能です。また、合計で5万マイルの原油輸送パイプランに精製製品パイプラインは8万7000マイルの長さを誇ります。

イメージ https://www.dreamstime.com/aerial-view-liquid-bulk-petroleum-gasoline-terminals-pipeline-operations-distributes-petroleum-products-liquid-bulk-image191195532

天然ガスの中流地点はどうなっている?

天然ガスは体積に対するエネルギー量で比較すると、ガソリン、ディーゼル、ケロシン、プロパンよりも大きくなっています。しかしガスになると天然ガスは単位体積当たりで最低のエネルギー量となります。1千リットルの天然ガスが同じエネルギー量はディーゼル燃料1リットルと同等になります。このようにエネルギー密度が高い液体燃料、ディーゼルはより運輸、自動車、船舶、飛行機燃料に選ばれやすくなっています。加工されたガスは油田から加工されて運輸パイプラインにのって下流に行くまでに一度再度圧力を加えられます。そして消費量を上回った場合は少量であれば途中の保管庫で一時的に貯蔵(surface storage tank)され、多量であれば地下の貯蔵サイトで保蔵されます。この地下の貯蔵地の86%は枯渇ガス田(depleted gas fields)が再利用されているものになり、10%は塩水帯水層(saltwater aquifers)、残りの4%は空の塩のドーム(hollowed-out salt domes)になります。
天然ガスの下流での行方として発電所、蛇口ガスには直接輸送パイプラインから供給されます。残りのガスは天然ガス事業に運ばれます。下流に流れるまでに市門(city gate)で塩素系の匂いを天然ガスに付けてガス漏れを感知できるようにします、その後、居住地や商用施設にガスを運んでいきます。そこからガスは小流の流通経路を流れて家庭のガスメーターを通ります。

イメージ https://www.plumbingsupply.com/gasmeters.html

液状化天然ガス

上述でガスや石油の精製パイプラインを通った後で中流地点に地下または地上にストレージがありますが、これらのストレージは油田の近くには爆発の危険性から配置できません。ここ何十年で天然ガスの需要も二倍以上になってきましたが、これはエネルギー全般が世界的な人口増加と生活水準の向上が理由としてあげられています。一方で天然ガスは他のエネルギー、石炭よりも環境への負荷が小さいため発電のためのエネルギーの大部分を占めています。国際需要を満たすためには液状化天然ガスが生産のしやすさから注目を浴びています。カタール、マレーシア、オーストラリア、インドネシア、そしてナイジェリアなどの国々が液状化天然ガスの開発を強化しています。天然ガスの液状化(liquefaction of natural gas)は長く巨大な冷蔵プラントで製造ができます。そのプラントでは不純物を取り除きマイナス161度に冷却圧縮していきますが、これはメタンの沸点(boiling point)となります。またそのプラント一帯はLNGトレインとして知られているぐらい形が電車のようになっています。特に2つ3つが一か所に集まっている場合は特に。LNG輸送船は複数のタンクを船舶上に設置されており、合計で約25000立方メートルほどの量を1つの船で運ぶことができます。これらの船は湾の対岸に送ることが主です。輸入した天然ガスは液状化して配給する仕組みも東京湾にあります。このようにして液状化天然ガスは国際市場で大きく注目される存在となり需要や供給が拡大しています。


イメージ https://www.nyk.com/news/2019/20190118_01.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?