電気電子式のシステムをビルトインしてはいけない

 時々、豪邸の動画を観ていたりすると、浴室にテレビやスピーカーがビルトインされていることがある。

彼らは有り余る資産を自由に使っているのだから、小市民の私が心配することなどないのだが、

故障したら、修理が大変なのに........

といつも思う。

しかも電気電子機器は、日進月歩、秒進分歩、めっちゃ進化の早い分野で、新しいものをサクッと購入した方が安くて早いということは多々ある。テクノロジーの進化のレベルは、機能が追加されるだけではなく、省電力化されたりもする。

ビルトインクローゼットを設置して、5年10年経つと使い物にならなくなるということはないが、電気電子機器は、必ずそうなる運命にある。

私が海外にいた時には、常に中古車を購入していたのだが、その中古車にビルトインされている音響システムが、時代に合わなくなっているという経験を何度もした。音響システムやナビなども進化が早いので、あっという間に時代遅れになってしまうのだ。結局は最新のタブレットかスマホを固定できるツールさえあればいいということになる(とは言え、自動運転車などは、システム自体が頭脳であり心臓でもあるので、自動運転車が耐え得る年数はどのくらいなのかと考えると、意外とリスクあるなと思ったり)。

浴室にスピーカーを設置するのは、それなりにコストのかかることだが、我が家の様に防水のBluetoothスピーカーを使えば、故障したり、時代に合わなくなってきたら、サクッと新しいのを買えばいい。

我が家の食洗機は、ビルトインしたかったが叶わず、結局IKEAのキッチン下にPanasonicのプチ食洗を自分で設置したのだが、結果的に故障しても、修理に出すのも簡単だし、新しいものを買えば即日交換できる。

床暖房のシステムにも心の底から憧れたけれど、故障を機に使わなくなった方は意外と多いということを聞いた。中途半端に修理をする位なら交換すべきと考え、意外とコスト高になるというのは想像がつく。

浴室乾燥のシステムもビルトインすべきではないものの筆頭に挙げられる。一見非常に合理的なシステムに見えるのだが、なぜか電気代が非常に高い。

それに比べると、除湿機の電気代は驚くほど安い

私が使っている除湿機は、アイリスオーヤマのコンプレッサー式のものなのだが、その電気代が衝撃的ですらある。1時間あたり4.7円である。

ただし、コンプレッサー式の性格上、夏場の暑い時期の除湿パワーはすごいが、寒くなってくると、その強烈パワーを感じにくくなってくる(=乾くまでに時間がかかる様になる。でも結果的にちゃんと乾くが)。

例えば、デシカント式と呼ばれるタイプは、季節に関係なくパフォーマンスが良いが、電気代が高いと書かれている。それでも1時間10円レベルである。

さて。

ビルトイン浴室乾燥機の電気代については、あえて言及しないが(検索してみてー)、独立式の除湿機を浴室に置く場合の電気代は、それに比べると桁違いに安いのである。故障しても、修理したり買い直せばOK。ビルトインの浴室乾燥機が壊れたら、メーカーに送って修理してもらうということはできないので、修理のために人を呼ばなければならなくなる。人口減少の未来が決まっているこの国で、誰かを呼びつけないと修理できないものを保有するリスクは高い

テレビを壁掛けにするのは問題ないけど、壁に埋め込んじゃだめよーっ!!

そして、ビルトインするためには、既存のシステムにオプションを追加することになるのだけれど、そのコストは、電気電子機器を単独で購入して設置するコストよりも、かなり高くなるはず。

 これから新築される方は、色々とビルトインしてみようと考えるかもしれないけれど、電気電子機器のビルトインは本当にオススメしない。それよりも、

要所要所にコンセントを多めに設置しておくこと(場所や高さもよく考えて)
電気電子機器は市販品を使うことを想定して、その置き場所を確保しておくこと
フレーム(間取り)を変えるのは簡単にはできないので、細かいオプションよりも、間取りを知恵熱が出るほどに考え抜くこと

をオススメしたい。

間取りについては、こういったプロの意見を参考にするのが良いよ。











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