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問診が下手な人はココを意識しよう

日曜日は、【駆け出しセラピストに送る言葉】を配信しています。

今回から3週にわたり、「問診・視診・触診を治療につなげるコツ」をお伝えします。

「問診下手」を勘違いしていませんか?

コツをお伝えする前に、1つ意識を変えてほしいことがあります。

それは、聞き下手・話し下手を「=問診下手」と勘違いしないで欲しいということです。

読み進めていただくと分かりますが、問診下手は「目の前の患者さんの主訴に向き合っていない」人が起こす問題です。

言い換えるなら、聞き下手・話し下手でも問診が上手な人はいます。そして、問診が上手だと治療成果は上がりやすくなります。

逆に、聞き上手・話し上手でも問診が下手な人はいます。こんな方は、思うような治療成果を得ることはできません。

そんな事も合わせて考えていただけると、とても有意義なnoteになると思います。

では、はじめます。

問診の役割

問診が下手な人は、「そもそも何のために問診をしているのかが曖昧」で、

・それを聞いてどうするの?
・今の症状と関係ないのでは?

のようなことがとにかく多いんです。

コミュニケーション重視の人が、陥りやすい傾向にあります。

なんとなく症状に関係がありそうな内容であったり、患者さんが不意にした話に喰い付いてしまうと、結局治療には直接関係のない話で時間ばかりが経過するということになります。

問診の役割は、主訴の内容を具体的にすることです。

具体的にできないと、治療の方向性が決まらないので、成果も当然落ちます。

コミュニケーションも大切ですが、問診が治療に結びつかないのであれば、優先順位を改める必要はあります。

主訴を具体的にするとは?

例えば主訴が、「物を持ち上げた時に…」であれば、「その時その体では何が起きているんだろう?」という疑問を解決するための質問が問診です。

・肢位を変化させるとどうだろう?
・重さが変わるとどうだろう?
・どの角度で出るんだろう?

など、このあとの検査に役立つ情報や、確認するときの予備知識を聞き出しましょう。

言い換えるなら、このあと確認できない「何時ころに痛みますか?」などの情報は、程々にしとくことが大切です。

最後に

ゴットハンドと言われる先生の中には、話し下手で、寡黙な先生も多いですが、治療に必要な問診は行っています。

問診に必要な能力はコミュニケーションではなく、患者さんへの興味です。

目の前の患者さんの「何を、どう解決したいのか?」を決める最初の一歩は、間違いなく問診になるので、その機会を大切にしてください。

また問診は、視診触診の方向性を大きく左右する大事なものです。

来週以降でもう少し踏み込みますが、問診で聞かなかったことを、視診触診で確認することはまずありません。

それも含めてお伝えします。

ではまた

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