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パーパス・バリューに込めた思いを語る【大塚社長×事業部長座談会】



皆さんこんにちは!WEMEX(ウィーメックス株式会社)広報担当です。

会社の軸となる“パーパス”や“バリュー”と呼ばれるものをご存知でしょうか。我々WEMEXは、同じ方向を目指し再出発するため、WEMEXが大切にしていきたいことを改めてリーダーたちで話し合い、パーパス・バリューを設定しました。

「パーパス・バリューが事業経営とどう繋がっているの?」「パーパス・バリューがあるのとないのとではどう違うの?」といった疑問や、込められた思いについて、代表の大塚、ヘルスケアIT事業部事業部長の高橋、デジタルヘルス事業部兼ウェルネス事業部事業部長の池田に話してもらいました。

今回は、その様子をレポートします。

■多様な人々が団結し、共通の目標に向かうためのパーパス・バリュー

──まずはそれぞれ自己紹介をお願いします。

大塚:WEMEX代表の大塚です。2017年にパナソニックヘルスケア(2018年にPHCに社名変更)に入社し、ヘルスケアIT製品の企画・開発を担うメディコム事業部の責任者として携わった後、2023年のWEMEXの始動と共に代表に就任しました。

高橋:私は2022年8月にPHCへ入社しました。これまでのキャリアもヘルスケア畑で、前職では在宅医療に携わっていました。その業務の中で、患者さんのデータを活用する事で、患者さんのQOL改善にもっと貢献できる可能性を感じながら、なかなか実現できずにいました。

メディコム事業部は、データ基盤を持ちつつ何か新しいことができそうで、ここで挑戦してみたいと思ったのが転職のきっかけでした。そして2023年4月から新たにWEMEXとなり、自分の抱いていた目標がより実現できると確信を持ち、ワクワクしながら仕事をしているところです。

現在は、ヘルスケアIT事業部の事業部長として、製品企画、開発から、営業、CS含め事業全体の責任を担っています。今までの経験を活かして、医療業界に貢献していけるように事業運営していきたいと考えています。

池田:私の入社は2019年の10月で、入社直後は業務改革のプロジェクトに関わり、2020年9月から2023年3月までBXセンター(ビジネストランスフォーメーションセンター)の立ち上げに携わっていました。そして今年の4月から、WEMEXのデジタルヘルス事業部とウェルネス事業部の責任者を任されています。

左:代表取締役社長 大塚/中:ヘルスケアIT事業部 事業部長 高橋/右:デジタルヘルス事業部 兼ウエルネス事業部 事業部長 池田

──大塚さんが社歴的には一番長いと。会社全体としてはさらに歴史がありますよね。

大塚:そうですね。会社の事業としては2023年で51年目を迎えました。51年前に、WEMEXの前身である三洋電機がレセコン(レセプトコンピュータ)を作ったことが始まりでした。私が2017年に入社してからはいろいろな変革を進めてきました。私が入社した2年後に池田さんが入社し、池田さんには、当時のメディコム事業のオペレーション部隊の変革を進めてもらいましたね。

ですが、それだけだとマーケットのスピード感に追いつけないので、大宮オフィスに既存事業の開発チームを作り、さらにクラウドサービスやSaaS(Software as a Service) などの世の中の新しい変化に対応すべく渋谷オフィスを設立。2022年に高橋さんに入社してもらい、メディコム事業全体を見てもらっているというのがざっくりとした流れです。


──今回のテーマでもあるパーパス・バリューとは改めてどんなものなのでしょうか。

大塚:約50年にわたって事業をやってきましたが、製品開発と販売は別会社でした。製品開発はPHC、販売は当時PHCメディコムという別会社だったのです。

51年前に会社として立ち上がった時は、三洋電機が物を作っていましたが、販売は47都道府県にある代理店に任せていたわけです。新たな試みだったので15年くらいは赤字続きでしたが、そこからぐんと成長。紆余曲折あり、PHC(最初は三洋電機)の資本が入った4社の販売会社が今の当社グループの営業の前身となっています。

その4社を統合し一社化したのが、当時のパナソニック メディコムネットワークス(後のPHCメディコム)です。その後、PHCメディコムと旧PHCメディコム事業部が一緒になり、2023年4月にWEMEXとして新たに事業を開始したという流れです。

WEMEXで働いている人たちは、ざっくり言うと、元々三洋電機やパナソニック ヘルスケアで開発を担当してきた人たちと、販売会社でお客様へのサポートを行ってきた全国の営業所の人たち、新卒そして外部から転職してきて新たな息吹を持ってきている人たちに分けられるということになります。また今年10月にはあらたに富士フイルムヘルスケアシステムズさんの医療IT部隊が我々グループの仲間入りする予定です。

そして、これまでは「メディカル+コンピュータ」という造語のメディコムを名称とし、医療×IT分野にアプローチしてきましたが、今後は事業領域を医療だけではなく、健康・未病・予防という分野にも広げていこうと考えているため、「Well‐being」のWe、「Medical」のMe、それらを掛け合わせて変革していこうという意味を込めてWEMEXという社名にしました。

WEMEXという新しい会社にするにあたって、そういったバックグラウンドの異なる人たちがひとつの目標に向かって一丸となって進んでいくためには、何らかの共通の“言葉”が必要だなと。これがパーパス・バリューの一番大きな目的だと思っています。

また、約50年にわたってマーケットのトップを走ってきた実績はとても良いことですが、医療のIT化やDX化における課題はまだまだ山積みです。政策を起点に目まぐるしく変わる「医療×IT」の分野で、良いものは残しながらもスピード感を持って変化を起こしていかなければなりません。そのため、軸としてパーパス・バリューを持ちつつ、変化に対して柔軟に対応していけるアジャイルな組織にしていきたいと考えています。

池田:パーパスは「どうして今我々がこの仕事をしているのか」という意義を大事にしたいという思いで作ったものです。

我々には約50年間で培った経験と数多くの成功体験があり、医療従事者の業務効率などにおいて貢献してきました。この先も先駆け的な存在でいたいけれど、では、30年後、50年後に何をしていたらいいのか、考えても今明確な答えは存在しないと思います。ですが、そういう時こそ「パーパス」=「WEMEXの存在意義」を大事にしながら新たなことに取り組んでいく必要があります。

バリューは掛け算になっています。前半(先駆・挑戦・誠実)は過去に我々が考えてきたバリュー、つまりこれまで51年の歴史で大切にしてきたこと。そして、後半(共創・進化・情熱)は、これから我々が大切にしたいものです。過去と未来を繋げていくという思いが込められています。リーダー、部長以上が集まり、現状から遠い未来を考え作ったので、そこには連続性があるのかなと感じています。

■パーパス・バリューは社員の道しるべとなる指標

──では、パーパスやバリューがもしなかった場合、どういう未来になっていると思いますか?

大塚:旧メディコム事業部時代からずっと当社で働いてきている人の共通点として、ドクターや医療事務の方、薬剤師さんなど、目の前にいる人たちの困っていることを何とか助けたいという思いを持ち、問題解決に向き合っているところがあると思います。ただ、マクロ的な視点は持ちにくい。

一方、何らかの形で医療に対するパーソナルな経験をし、思いを持って新たにWEMEXに入ってきてくれる人たちがいる。

我々を含めたそういった様々なメンバーを次のステージに進め、会社として30年、50年生き残っていくためには、自分たちの存在意義を認識して業務と向き合う必要があると思います。それがパーパス・バリューかなと。そこがないと、本当に目の前の仕事をやってKPIを達成しておしまいになってしまいますから・・。

現場で目の前のお客様の対応をしてくれている人たちを含め、私たちでさえも、業務とパーパス・バリューの間にギャップは存在していると感じています。じっくり時間をかけてアジャストしていかなければいけないですね。

高橋:先ほどいろいろな会社がひとつになったという歴史に触れましたが、個人の生い立ちや習慣によって価値観は大きく異なるんですよね。例えば、営業で数字を作ろうと言っても、価値観の違いによってアプローチがバラバラになるわけです。

現状、医療のDX化はとてつもないスピードで進んでいます。そして、その大きな変化に適応していくことが我々に求められています。その時に、価値観がバラバラだと誤解や摩擦が生じやすくなり、チームとしての統一感が失われます。

社内の中で価値観をしっかり統一し、一枚岩になって変化へ対応することで、お客様に良いものを提供し続けることができる。そういった意味で、バリューは「うちの会社はこういう信念があり、こういうものを大事にしていくんだ」と、組織が大切にする価値観です。そこがないと我々は迷子になってしまうと思いますね。

池田:今までは、PHCグループとしての経営理念やビジョン・価値観はありましたが、事業会社としてのパーパスやバリューはありませんでした。今回、私たち自身がより身近に実感できるものとしてパーパス・バリューを置けたことに、ひとつ大きな意味があるのかなと思います。WEMEXという新しい会社において、これまでの実績だけでなく未来を考える際に、バリューを身近に感じながら毎日の活動を行うことが重要だなと。
目の前の仕事だけでなく、社会に対して貢献し、従業員にも良い影響を与え、広い視野で考えていくためにも、パーパスやバリューが大切だと思います。

■腹落ち感が重要。今は現場での結びつきを実現する期間

──パーパス・バリューと事業運営との繋がりについて、日々の業務で感じる場面はありますか?

高橋:テクノロジーが進化し、競争が激しくなっている今の市場環境を考えると、これまで通りの方法ではお客様により良いサービスを提供し続けることは難しくなってきているため、新しいやり方に変えていく必要があります。その際、我々の大切にしている価値観(バリュー)に基づいた行動の変化が、とても重要になってくると感じます。

また、単に営業活動の数値目標を目指すだけではなく、その過程においてバリューを大切にすることが重要だと感じます。そのためにはまず、マネージャー自身がバリューを実践していることが大切です。それによってメンバーも共通言語としての腹落ち感と連帯感が出てくる。まずはマネージャーがバリューを率先垂範することにより、現場での結びつきがはじめて実現できるのだと思います。

「事業部全体でそうありたいよね。では、それぞれの部署でどうしていったらいいか?」と、考えています。事業部全体で、「我々は今回どうしてWEMEXを立ち上げたんだっけ?」「どういう価値観を大切にするんだっけ?」という部分が繋がるといいのかな、と。

池田:私の部署(デジタルヘルス事業部とウェルネス事業部)においては、デジタルヘルス事業部は新しい物を作り出すところなので、バリューの中でも「挑戦×進化」が結構フィットすると思っています。自分たちがどれだけチャレンジ、学習して新しいことを目指していくかは事業部全体に言い続けています。バリューの浸透にはやはり伝え続けるしかないと思うので。メンバーと会話しながら積み上げていくものなのだと思います。

一方、ウェルネス事業部に関しては、旧PHCメディコム事業部と旧PHCメディコム、LSIメディエンスの健康診断サポート事業が統合したところなので、バリューの中でも「先駆×共創」かなと。共に創ることが重要であり、それぞれが提供していたサービスの良いところを取り入れられないかという話は常にしています。

実際に現場で「ターゲットが一緒の時は一緒に行けるね」「こういうお客様には、実はこういう提案もできるのではないか」という“共創”が起きているのです。こういった形で今まで考えられなかったビジネスの機会が出来ているので、一緒になって非常によかったと思います。そして、バリューが「自分たちが同じだ」という認識を作っているのではないかとも思っています。

パーパスやバリューを作る過程を一緒にやってきているリーダー層はイメージが湧いていますが、メンバーが自分事にするのはなかなか難しいですよね。今はまず、自分事にするための期間ですね。

■パーパス・バリューが拠り所でありモチベーションに

 ──パーパス・バリューを通して今後どんな会社・事業部を目指していますか?

高橋:国からの医療政策がさまざま打ち出されており、それに沿って我々は戦略を作っているので、医療DXが進めば進むほど我々のビジネスの機会にはなりますが、その反面、素早い変化に対応することに現場は疲弊してしまうこともあります。

パーパスは、そういう心が折れそうになった時の拠り所になればいいなと思うんですよね。そしてバリューも同じです。日々忙しいけれど、こういう価値観を大切にする会社に今いて、この価値観でお客様に貢献していきたいという、モチベーションの源泉になってくれたらいいなと思います。

池田:パーパスが見据える30~50年後は遠いですよね。そこにたどり着くためにはさまざまな変化があると思っていて。今やらなくてはいけないことはもちろん、1カ月後、半年後、1年後とやらなければならないことが増え、変化していきます。

自分がやることの変化と、世の中の変化を常に楽しんでいってもらえる会社にしていきたいですし、事業でありたいなと思っています。

変化を「受け入れる」という表現をすると、どこか「やらされている感」があると思うので、「受け入れる」ではなく「掴みに行く」。これが出来るような会社になると、パーパスがいつの間にか近くにある状態になるのではないかなと思います。

大塚:日本の社会を良くするために我々がいる。その繋がり、何らかのプルーフポイント(実感につながる実績)がないとみんな理解ができないと思います。例えば多くのユーザーがいて電子カルテやレセコンで“シェアナンバーワン(*1)”であるというファクトもひとつ。日本の医療分野で自社製品がこれほど導入されている会社は多くないです。

この国が医療政策を進める上で我々がなくてはならない存在であることをみんなに理解してもらった上で、その目標としてパーパスやバリューを挙げているわけです。

51年にわたり業界をリードしてきていて、できればこの先もリードし続けていきたい。伝統やさまざまなアセットがある強みと、新たな事業を興していくベンチャーのようなアジャイル組織としてチャレンジしていく、この両方を併せ持ち社会へ貢献し続ける会社を実現したいです。パーパスやバリューはそれをサポートするものだと捉えています。

■リーダーがしっかりと意味を伝えていくことが重要

──パーパス・バリューに向かっていくためにこれから取り組むべきところはどこだと感じていますか?

高橋:「こういう会社にしていこう」「こういう価値観を大事にする会社です」というメッセージにはなっているのですが、実行には具体化が必要です。評価者であるマネージャー含めてみんなが同じ物差しで見られるようになる必要があるので、そこをそろえていくことが、これから取り組むべきことなのかなと思いますね。

池田:私は、あまり現場任せにしないことがポイントだと捉えています。パーパスやバリューは「決まりました。落としていきます。そっちで考えてね」と投げてしまうと、彷徨ってしまう人たちがたくさん出てしまうと思っていて。なので、管理職含めてリーダーが意味をしっかり伝えていかなければならないと思います。

今回の座談会もそうですし、日々の仕事の中や会議の場でなどで、言葉を散りばめていくことで理解が深まっていくと思うので、上位層から率先的にやっていくことが重要かなと思っています。まずは自分の事業部で取り組み、それを横展開していけたらいいですね。

大塚:まだまだメンバーの考え方はバラバラなのが現状です。いろいろな議論を交わしながらだんだん収斂していき、議論の中で新たなアイデアやイノベーションが生まれていくことで、だんだんと腹落ち感が出てくるのではないかと思います。

──本日は、ありがとうございました!

WEMEXのパーパス・バリューの浸透・活用はまだ道半ばです。これからも応援していただけたらと思います。以上代表大塚×事業部長座談会でした。

(*1)株式会社富士経済「2023 医療・ヘルスケアDX関連市場の現状と将来展望」より2022年企業シェア・金額ベース 診療所向け電子カルテ[1] 、[2] 「2022年 医療連携・医療プラットフォーム関連市場の現状と将来展望」より2022年企業シェア・数量ベース 診療所向け電子カルテ、レセプトコンピューター。


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