韓国というと北朝鮮との南北関係が大変な国と思うかもしれませんが、むしろ東西関係の方が熾烈です。もう別の国にすればいいのにと思うくらい…。
かつて新羅と百済は、まさに朝鮮半島の東西で別れてました。その北の方に高句麗や高麗やあったので、今もそれが続いてると思えばわかりやすいです。
今回の大統領選では、得票差が0.7%差しかない激戦でしたが、2012年の大統領選もさほど変わりなく激戦でした。いつものことなのです。
百済は半島の西側で、現在は全羅道。リベラルが圧倒的に強い地域です。選挙だと、95対5ぐらいでリベラルが勝ちます。この地域で保守の候補が立つことが意味ないのでは？と思うほどです。一方、新羅は東側で保守が強いです。
実は文在寅大統領は東側出身なのにリベラルで全羅道でも大勝して大統領になりました。これはすごいことです。大統領になってからは散々ですが。
かつて新羅は唐と組み、百済は日本と組み戦いましたので、地勢的にも政治思想的にはなんだか逆っぽいですね。中国に近い百済「全羅道）、日本に近い新羅（慶尚道）で分けた方がしっくりくるのに…。とにかく現在に至るまでずっと分断しており、しかも、結構イーブンな勢力で拮抗してる不思議な国ですね。その結果、政権が入れ替わると大統領が悲劇的な結末になったりします。今回はさらに男女分断、年齢層分断も加わり、より複雑な様相を呈しました。僕がお付き合いのある韓国人は皆頭が良くいい人たちです。分断してもいいことなんかないということぐらい、みんなわかってると思います。なんでそんなに分断するのかについて、何度も聞いてきましたが、未だに答えがありません。奥深い国です。