無理してやることを増やすのではなく、“すきま”をつくってみる。

先日、46歳になりました。

もうアラフィフですよ。
なんだか信じられないような、信じたくないような。


で、いま珍しくネットカフェにいて、この記事を書いているんですけど、そこで読んだのが『恋は雨上がりのように』という漫画。

この漫画は以前から好きで、たまにネットカフェに来るたびに続巻を読んでいます。

あらすじを簡単に説明すると、じぶんとおないどしくらいのファミリーレストラン店長と、なんと17歳といううら若き女子高生との恋物語です。

おないどしが主人公ということで、どうしても感情移入しますし、もしかしたら現実にありそうな年の差との恋愛模様がなんとも青春時代を思い出すようで、どこか切なくておもしろいんです。

ただ実際にそんな状況になったら、しどろもどろしてしまいそうです。

なので、女子高生と恋愛するというのはさておき。

この主人公の店長がいい味を出しています。

とくに8巻では

「大人になるとデータも増えてインプットもアウトプットもひと苦労。いっぱいいっぱいさ」

とつぶやきます。


そうですよねえ。

じぶんの住まいを「ギルドハウス十日町」としてから丸2年が過ぎ、3年目に入りました。これまで延べ6,000人以上の訪問を受けました。

お店でも宿でもない山奥の住まいに、全国・海外からの老若男女がたくさん訪れています。

いろんなひとたちと交流するなかで、ギルドハウス十日町に集うみんなはインプットとアウトプットを繰り返しています。

つまり、多様な価値観、働き方、生き方が交錯するなかで、それらを聞いたり体験(インプット)して、各自なりに柔軟に受けとめながら最適化して、それぞれの行動(アウトプット)に落としこんでいきます。


ところが、歳をとるとそうしたデータ(情報量)が頭のなかに増えてしまって、新しい事柄を受け入れづらくなっていくのでしょう。

若いときはその場のノリでたいした考えもなく思いきって実行できたことが、歳をとるにつれて「いや、そんなことしたらこうなるから出来ない」なんて思いとどまってしまうのかな。

先ほどの店長もそんな感じで、淡い恋心をじぶんにぶつけてくる純粋な女子高生とのつきあいをどうしていったらいいか悩んでいきます。

そういえばじぶんも会社員時代は目の前のことばかりに必死で、こんなにも世界が広いなんてことは気にすることすら出来なかったような。


そういう意味で、じぶんは幸いにも40歳のときに、それなりに頭のなかをリセットできたのかもしれません。会社員時代に終わりを告げ、それまで所有していたいろんな事柄を限りなくゼロに近いほどに断ち、3年以上にわたる全国の交流の場をめぐる旅のなかで。


そうしてたどりついた、《ソーシャルな隠居》という生き方。

それによって得られた多くの余白。

その余白にいろんな豊かな事柄が入り込んできます。

空いた時間に、想定外の刺激的な出来事が次々と起こります。

隠居しているはずなのに、世間から隔絶されることなく、ひととのつながりがいっそう増して、世界が広がっていきます。


そんな隠居生活のなかで、いろんなひとと話すことができます。

なかでも相談めいたことを抱えてくるひとのなかには、難しく考えすぎで、無理してやることを増やそうとしているように感じることがあります。

たとえば「シェアハウスを作りたいんです」と言ってきたひとと話すと、しだいに相手は「よくよく考えてみたらじぶんの目的を達成するのにシェアハウスじゃなくてもいいように思えてきました」となることがあります。

また、「空き家があるんですけど、どうやって改修したりお金を集めていいものやら」と悩んでいるひとは、「そんな程度でいいんですか?!」と、気が楽になったように帰っていったりします。

さらに、「もういい歳なのでそろそろ実家を出て自立したいんです。なんでもします。がんばります!」と力(りき)んでやってくるひとには、「とりあえず人生の夏休みだと思ってぼんやりしてみたら?ここにいれば生活するのにそれほどお金かからないし、自然といろんなことが起こるから気が向いたら動けばいいよ」となだめます。はじめはキョトンとされるわけですが。


不安ととなり合わせでありながらも自由な“すきま”が出来たとき、ひとはいつか何かに一歩を踏み出し、勝手に幸せになっていきます。

と、思います。


だからこれからも、じぶんの場づくりは、すきまづくり。

ここに集うみんなが自由に何かを試したりぼんやりできるように。

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ソーシャルな隠居とは

40代でセミリタイア。世間と隔絶されず、ひととのつながりがより一層広がる生き方。
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