いつも通りをちょこっと楽しくする。
自分が立ち上げた《住み開きの古民家「ギルドハウス十日町」》で、とあるイベントを開催しました。
その名も「全国放浪フェス」です。
https://www.facebook.com/events/503138216524914/
さっそく住人たちから、
「それって、どんなフェスですか?」
と聞かれたので、
「10日間ほど旅人たちがやってきて、好きに滞在してもらうイベントだよ」
と、ざっくり答えました。
それを聞いた住人たちの反応はというと。
「なんだあ。いつもとおんなじですね(笑)」
そう、ギルドハウス十日町では旅人がふらっと来るなんて日常茶飯事。しかも数日滞在することもざらにありますし、そのまま住みついた人もいます。
そんなこんなで2015年5月から約1年と5ヶ月に、延べ4,000人がギルドハウス十日町を訪れました。
全国放浪フェスなんて大げさな名前を付けていますけど、ギルドハウス十日町の振る舞いはいつも通りです。だけど、普段からしていることに名前を付けてイベント化することで新たな旅人を引き寄せ、日常をちょこっと楽しくできます。
「住み開き」も、そうです。人がよく出入りする生活様式の家は昔からありますけど、あえて「住み開き」を謳うことで全国・海外から人の集うギルドハウス十日町のような場が生まれます。
何かを企画するとき、なにも新しいことをしなくていい。新しいことにどんどんチャレンジするのもいいけど、それで仕事が増えて、負担が増えて、それを何度も繰り返すことで自らの時間がどんどん減っていき、しだいに自分らしくいられなくなって。
という悪循環の現場を、自分は3年以上も全国の交流の場を旅しながら見てきました。ゲストハウスなどの事業を立ち上げるのではなく、《人が生きていく基本的な場=住まい》をどう楽しくできるだろうかと考え、日常を無理なく自然体で再編集したのがギルドハウス十日町です。
極端な話。“西村さんち”に《ギルドハウス十日町》と名付け、そこに《昔からある生活様式=共同生活+住み開き》を乗せて発信しているだけです。
しばしば、こう聞かれます。
「どんなふうに収益を上げているんですか?」
と。
いえいえ。事業としてやっていませんよ。ただ自分の住まいをちょこっと楽しくデザインしただけです。住まいだから家計をもちろん気にするけど、それが維持できていれば別に収益を上げようとは考えません。上げるのではなく、むしろ下げたり身軽にする思考によって無理のない循環を生み出そうとしています。
新しいことをやっているようでいて、実はそうでもない。いつも通りをちょこっと楽しくしているだけの話です。
よかったらサポートをお願いします。もしくはギルドハウス十日町へ遊びにいらしていただければうれしいです。