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顧客を知りニーズに合わせるようなマーケティングの不要論

先日「アナザーギルド」を公開しました。

これは、このnoteでも何度か取り上げているSNS「Mastodon」を応用し、じぶんが考案したアプリ「まちかどギルド」に興味のあるひとたちがゆるりと立ち寄れる場になったらいいなと用意したものです。


2015年、わたしは自ら立ち上げた新しい住まいの形「ギルドハウス十日町」で《ソーシャルな隠居》という生き方に変えました。

おそらくそれ以前のじぶんなら、もっと違うやり方で「まちかどギルド」を広めようとしたかもしれません。たとえば株式会社を立ち上げたり、ひとを雇い、必要十分以上の資金調達をするなど、いわゆる成長著しいベンチャー企業のようなやり方で。

だけど、そうはしませんでした。

マーケティングの基本ともいえるような「顧客のニーズ(需要)を的確につかんで製品を提供する」ようなこともしていません。


なぜか。

それは、じぶんの今の生き方には上記のようなマーケティングが不要になったからです。

じぶんが楽しいと思うことをして、それを共有していっしょに楽しめる仲間が見つかればいい。

判断基準は、あくまで「じぶん」。

だから他人をまえもって知る必要はありません。


と、こう書くと乱暴でわがままのように聞こえるかもしれないですね。

「それじゃアプリだって広まるわけがない」

などと思われることもあるでしょう。


でも、じぶんはそれでいいんです。

従来の大量消費型のサービスみたいにアプリが過剰に広まっても、かえって困ります。じぶんの時間が赤の他人のために奪われるだけです。

共感できる仲間ができ、展開が生まれて、人生が楽しくなればいい。

まずはじぶんの身近なひとたちだけでも幸せになったらうれしい。

それが少しずつでもいいから広まって、それぞれの仲間が生きる小さな社会が互いにつながり、いずれは世界を変えていけるほどになれば、なんて妄想しています。


なので、上記のアナザーギルドでは、通常のWebサイトではよくあるアクセス解析(サイト訪問者の傾向を詳細に調べること)をしないうえに、利用者を限定する招待制にしてあります。だからこそ、同様の設計思想で作られているMastodonを使ったわけです。


他人のためではなく、まずはじぶんのために。

顧客を作るのではなく、仲間を見つけるために。

それがソーシャルな隠居の、マーケティング不要論です。

よかったらサポートをお願いします。もしくはギルドハウス十日町へ遊びにいらしていただければうれしいです。