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筐体の撤去を決めるライン

 お店のゲームの撤去ラインについてお話します。商売を始めてから24年目、お店を経営していくことはとても難しいことです。

【都内はコストが高い】

 坪単価が高いので少しでも売上を伸ばすために筐体を増やします。当然スペースは狭くなります。
 大山1店舗目はこんな感じでした。

①80平米で敷金10ヶ月礼金2ヶ月家賃が40万。
②契約費用のみで600万円必要になります。これは店舗の契約費用のみです。
③内装をゲームセンター用にする必要があります。安く見積もって150万円。
④ゲーム筐体に備品を購入します。これに費用が1000万円くらい。購入するゲームによりますが、現役で稼働しているゲームを集めるともっと高くなると思います。
⑤開店まで風営法などの事務手数料。許可が下りるまで家賃・光熱費を払わなくてはいけません。借りてから内装を初めて許可が下りるまで急いで3か月くらいです。150万円。更に何かあった時の運転資金300万円。
⑥そして自分自身の衣食住を超安く見積もって15万円。

 大山の規模で600万+150万+1000万+150万+300万=2200万円

 私は2000万円くらい投資しました。ゲームセンターは資産は増えますが儲けは期待しない方がいいです。
 現在も資産は増えてますが、資金は増えておりません。

【撤去を決める】

 撤去のお話ですが、例えばのお話ですが、今の立川店舗に設置されているゲームを例えに出して説明します。

 現在設置されているPump It Up XXは2台です。後ろには専用の休憩スペースの椅子が8台設置されています。

 広さだけで見ると、
beatmaniaIIDXなら3台
EZ2DJなら3台
ポップンミュージックですと6台
 設置できます。更に休憩椅子をかなりのスペースで設置することが可能です。

 占有スペースからのインカムの算出になる為、同じインカムだとしても撤去のラインになる筐体とならない筐体があります。。

 1台あたりの売上ではなく、そのゲームで使用している占有スペースからの売上の算出になります。

【プレイ人口】

 そのゲームを遊んでいるお客様の人数も重要です。

 Aはインカムはすごくいい。やりこんでいるお客さんが3人います。
 Bはインカムは普通位ですけど、20人のお客さんが少しずつ入れてくれています。

 Aの方が売上が良かったとしても、Bの方を残します。店全体で見た時にBの方がトータルでプラスになります。

 プレイヤーの人数が少ないゲームはインカムの落ち幅が大きく、残すことはそれだけでリスクになります。

 プレイヤー数が1番重要だと私は思っております。

【強制撤去】

 私の店ではインカムが一定ラインを切ると強制撤去の金額が各筐体事に設定されてます。
 
 そしてその決められて数字を2か月連続で切ってしまった時に強制撤去となります。

 広さがあれば気にする必要もないのですが都内の家賃は高いんですね。
 郊外に行き広さを取るか、都内に残る立地を取るかです。超一等地に行かない限りは、どちらもコストは差ほど変わりません。
 立川店舗はちょうど中間になります。

 私のお仕事は、今遊びに来ていただいているお客様、運営協力していただいている方々のためにも、お店を回していくことです。

 撤去になるかもしれない告知をだせば、その時だけはインカムが上がるでしょう。しかしそれでは意味がない。今の客層と合っていないから売上が悪いわけで、相乗効果も何も生み出さないので、場所を占拠しお店の負担にしかなりません。

 当店は告知はせずに撤去が決まった筐体だけを知らせていきます。撤去するときは必ず事前にお知らせをします。

 どのゲームにもやりこんでいるお客さんがいますので、撤去はほんと辛いです。

 撤去した筐体は売却はせず倉庫に移動します。いつかまた戻ってくるその日まで大事に保管します。

 ご理解の程よろしくお願い致します。

アーケードレアゲーム、国内外のアーケード音楽ゲームの専門店world game circusのブログです。