見出し画像

旅のノート「祝還暦!中学同級会in鳴子ホテル〜仙台散歩2023.8.11−13 その2」

和食屋や蕎麦屋で食べたいメニューを注文し、程なくテーブルに運ばれた食事を見て、ガッカリすることがある。
ほとんどの人には、苦手、あるいは嫌いな食べ物があるものだ。
日本人にとって、とてもメジャーな食べ物が嫌いな場合、お惣菜・お弁当購入や外食の際、困ってしまう。

わたしの嫌いな食べ物、それは、漬物(特にたくあん)と柚子・みかん。
これらを嫌いな日本人、または日本食通な海外の人は、全体のたった数パーセントしかいないであろう。明らかに少数派なのだ。

多様化の時代になったと言われているが、この3つはまだまだ、嫌いな人がこの世に存在するという認識が広まっていない。
暖かいお蕎麦やうどんをたのむと、お店にもよるけれど、有無を言わさず柚子が浮いている。お弁当には必ず漬物が付いているし、冬にはどこからかみかんが配られる。柚子胡椒のうまさの同意を求められる際、話の流れで頷いてしまうこともある。
和食屋でわざわざ「柚子を抜いてください」と伝えるのも、いただいたみかんをお断りするのも、心が痛くてできない。
相手が、まさか嫌いな人がいるとは夢にも思わず、100%の好意で提供してくれているからだ。
おそらく何年もこの状態が続くだろう。
「お蕎麦に柚子入れてもよろしいでしょうか?」といつか店員さんに聞いてもらえる日が来ることを期待して生きていこうと思う。

<第2日目 8/12(土)  アレをいただき、夕方からの土砂降りを回避@ホテルモンテエルマーナ仙台>
子供達の夏休みと大人たちのお盆休みが重なって、仙台駅周辺はすごい人出だった。早朝でもない限り、駅前コインロッカーに預けるのはほぼ不可能だったろう。ホテルに荷物を預けておいて良かった。

地下に潜り、夏に旬を迎えるアレをいただきたい一心で、S-PALレストラン街を歩いた。関東地方でアレを食べると、新鮮さが足りず、あんまりおいしくない。夏に宮城エリアを訪れた時は、絶対食べようと心に決めている。アレの特性上、和食のメニューに載っているので、日本料理屋や居酒屋に絞って探し回った。なかなか見つからず、S-PALを過ぎ、ホテルメトロポリタンの地下街に入り、やっと良さそうなお店、「漁亭・浜や」に辿り着いた。
瓶ビールと念願のホヤ酢、金華サバ塩焼きを注文。
アレとは、ホヤのこと。
地元の新鮮なホヤを、相性のいいビールと共にいただくことができてハッピー!

横浜だとキリンビール率が高いけど、仙台はサッポロビールが多い気がする
金華サバも味わい深かった

ホヤをいただいて大満足したわたしは、仙台駅東口を散歩してみた。
30数年前の東口は、チープで昭和なアパートや、お寺、お墓しかない暗くて地味なエリアだったが、今はそんな雰囲気が微塵もないピカピカのおしゃれな街になっている。昔の片鱗がどこかにないかと歩いてみた。平成時代に作られた新しい街だけに、レトロなお店や場所を発見できずに駅に戻った。

少々ガッカリしたせいか、疲れを感じ、S-PAL地下のコーヒーショップ「エビアン」で休憩。

黒蜜をたっぷりかけたあんみつでひと休み

雨が降るという天気予報だったので、いつもの夜の国分町散策をやめ、ホテルで晩酌することにした。駅構内で、家族や職場へのお土産やお惣菜、お酒を買い込み、ホテルにチェックイン。レディース・フロアのお部屋を用意してくれたことに感謝だわ。

部屋に入って荷物を解き、さっそくWiFiチェック。
デスクの引き出しにあるホテルの説明書ファイルを開き、マニュアルに沿ってWiFiを繋げようとして、頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになった。
たいてい、WiFiのSSIDはホテル名が入っているものだ。なぜかファイルの説明書のSSIDはここのホテル名ではなかった。iPad のWiFiのSSIDリストにはちゃんとここのホテル名があがっているというのに、どういうことだ。
ちょっとしたトラブルには慣れっこで、落ち着いて処理するようになったわたしだったが、この時は慌ててしまい、ホテルのインターネットヘルプ係に電話してしまった。
さすがプロの対応。冷静に誘導していただき、無事にホテルのWiFiに繋がった。
どうやらホテルの説明書ファイルが古かったようで、以前のホテル名とパスワードのままだったのだ。
ほっとして、デスクの上に置いたiPadを持ち上げると、チェックインの際に若くてかわいい男性のフロント係にいただいたプリントが目に入った。
よく見ると、ホテルの無料WiFiの繋ぎ方がわかりやすく記載されていたではないか!
うわーっ、ここに答えがあったのね!
(もし産んでいたら)息子ぐらいの年齢のフロント係のお兄ちゃん、ごめんなさい。
きっと上司から注意されたわね、わたしのせいで。

快適だった、レディース・フロアのシングルルーム

雨模様の外をときどき眺めながら、「ひとり旅って、話す人がいないからつまんない」などと小馬鹿にする同僚を思い出した。
いいのだ、言わせておけば。
いつも誰かがそばにいなければ生きていけない人には、理解してもらえなくていい。人は全くの一人では生きていけないが、ひとりの時間が必要なわたしのような人もいるのだ。
イタリアンなお惣菜とビールをいただき、好きなテレビを見てのんびり寛ぐ時間。心ゆくまで大浴場でまったりする時間。
これからも、氣持ちの良いひとりの時間を大切にして行こう。

++++++++++  つづく ++++++++++


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?