謎の木「モンゴリナラ」=フモトミズナラを見に群馬・桐生市へ
日本には多くの樹木が自生していると言えども、正体不明という木はほとんどない。しかし、いまだに分類や起源がはっきりしない“謎の木”がごく少数ある。その一つが「モンゴリナラ」だ。いや、今は「フモトミズナラ」と呼ぶべきか。しかもこの木、山奥や秘境ではなく、地域は限られるが人里近い雑木林に生えているから驚きだ。
愛知県や岐阜県の低山に、モンゴル〜朝鮮半島などに分布する「モンゴリナラ」らしき木があるというのは、以前から知られていた。しかし、同様の木が群馬県や栃木県にも分布しており、やはり市街地近郊の低山で手軽に観察できることはあまり知られていない。
近年の研究で、これらはコナラの亜種「フモトミズナラ」とする見解が発表された。専門的な解説は学者に任せるとして、この“謎の木”を最も手軽に観察できる場所の一つが群馬県桐生(きりゅう)市にあるので、実態を確認してきた。
現地の様子と樹木リストなどを詳細レポートします。
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