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稀代のエンターテイナーの才能をいかんなく発揮「三浦大知」さん ゲーム実況鑑賞 #10

三浦大知さんといえば、小学生にしてFolder のメインボーカルとして衝撃のデビューを果たして以来、歌にダンスに、そのたぐいまれなる才能を存分に発揮し、世界的に評価されてきた方。エンターテイナーとしては既に一流なのですが、その彼が、完全に個人の活動として、ゲーム実況をしているのをご存知でしょうか?

私は三浦大知さんのことは、昔からもちろん存じ上げていましたが、身近な存在ではなく、2broとのコラボを通じて、ゲーム実況をしていることを知りました。その後、彼が真摯にゲーム実況と向き合って生まれたすばらしい動画の数々を見て、既に著名な方だからとかは関係なく、心動かされる瞬間が数多くあり、これは本当にたくさんの人に知ってほしい!!と思い、このコーナーで紹介しようと決意しました。

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なお、この動画は下記に留意いただいた上で、私が最大限のリスペクトを込めてゲーム実況者の方々を紹介するnoteです。

・ピックアップする実況者の方の対象は動画を50本以上/3シリーズ以上視聴した方(まだまだこれから面白い人や動画を発見していくことは間違いない)
・超主観(アラサー女性視点/ゲームタイトルのほとんどを未プレイ)
・Youtubeで今見られる動画限定(ニコニコでの活動などは含まない)
・あくまで動画自体の紹介(実況者さんご自身のプロフィールなどには深入りしない)

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というわけで早速紹介していきたいと思います!

1)優しい声に耳が幸せで満たされる。時々歌も!?

ゲーム実況、歌手活動は、一見別々の取り組みに思えるのですが、歌手としての三浦大知さんの魅力はゲーム実況でとてつもなく発揮されていることをまずはお伝えしたいと思います。

最初に「出会ってしまったかも!」と感じたのはこの「Assemble with care(アセンブル ウィズ ケア)」。このゲームは故郷を離れて修理屋を始める1人の女性の物語を、カジュアルなパズルゲームを差しはさみつつ眺めていく作品です。

寝る前に落ち着いたテンションでストレッチでもしながら見られる実況を探していた時にこれいいんじゃないかと思ったんですが、まさに。

基本的にその人になりきって丁寧に文章を読み上げていただけるので、画面を見ていなくてもある程度ストーリーが把握できますし、何しろ声が良い。登場人物の苦悩に歩み寄り、優しい言葉をかけてあげるようなシーンも多く、その都度、じわぁっと耳に穏やかな、癒しの波紋が広がるような感覚が心地よいのです。

そして、歌手のほうの三浦大知さんファンの方にぜひ見ていただきたいのはこの「One Hand Clapping」です。音声入力を駆使してパズルを解いて先へ進むアクションゲームなのですが、これはもう、ただの最高の即興LIVEです。
最初は声を出してブロックを出したりする程度なのですがだんだん難易度があがり、最後は適切な音程まで求められるので、即興ソングがどんどん生み出されていきます。

ちょっとした旋律をゲームの音にのせて口ずさむだけなのに、その破壊力といえばいいのか、胸にせまる感じがすごくて、驚きました。歌手でもありゲーム実況も大好きという彼のためにあるゲームではないかと。一生聴いていたくなる実況でした。
他のゲームでも音楽がキーとなる場面でさらっと歌ってくれることがあり、うれしいサプライズになります。

お子様が寝ている間にこっそり実況するシリーズがけっこうあり、特にこの「HIDE ALONE」はめっちゃ脅かしてくるし怖いのにずっと小声でがんばる企画。

ご本人は大変そうですが、小さい声でもしっかり収音できるマイクのおかげで、三浦大知さんの癒しのウィスパーボイスを存分に楽しむことができます。
ストーリーがあるというよりは、何度もやり直して少しずつクリアを目指していくゲームなので、作業用動画としてもおすすめです。

2)愛あるゲームセレクトから始まる愛のこもった実況

本業の合間の限られた時間で実況したいゲームを選ぶからなのか、もともとの性格なのか…どのゲームをどうプレイをしたいのか、そこに並々ならぬ愛と情熱を感じます

特に私が他の誰より三浦大知さんの実況で見れてよかったと夢中になった、大好きなゲーム実況がこちら。

SIGNALISというサバイバルホラー。
ディストピアの未来を生きるヒト形アンドロイドを操作するゲーム。どういう世界設定なのか理解するのがとても難しく、ともすると、消化不良のまま、アクション性だけを楽しんで終わりかねないのですが。

三浦大知さんは最大限のリスペクトを持ってこの世界に何が起きているのか、散りばめられた情報をヒントに思考し続けます。

持ち前のゲームセンスで、アクションや謎解きは危なげなく進むので、視聴側もストーリーに集中することができ、この作品の希望と絶望にどうしようもなく胸打たれてしまうのです。

そしてこの作品、複数のエンディング、中でも真エンドと呼ばれるものがあるのですが、それを実況するべきか、一つのエンドを迎えた後にけっこう長いこと悩みます。

自分は実況を通じて何を伝えたいのか?だとしたらどうあるべきなのか?を自問自答する姿に、ゲームをリスペクトする真摯な想いが伝わってきてそのことでストーリーと二重で感動してしまいました。

この記事執筆時点で完結してない割と新しい実況なんですがこちらも最高でした。その名も「Bomb Rush Cyberfunk」。

三浦大知さんは昔、「ジェットセットラジオ」というゲームが大好きだったそうで、この作品は同じくそのゲームをリスペクトしてやまないオランダのゲームスタジオがほぼ同じゲーム性で蘇らせて、高く評価されてる作品です。

まずこういう、いわゆる話題作とは違った角度からゲームをピックアップする三浦大知さんのゲームセンスがすごくオリジナルで素晴らしいと思うのですが、プレイし始めてからも、楽しくて仕方ない様子がひしひしと伝わってきて、予想外の展開や高得点を目指すチャレンジなどから目が離せなくなります。

新しいダンスが出てくると、そのダンスを見るのに夢中になって会話読めなくなっちゃったり、気になるシーンが出てくると一時停止して、これってもしかしてこういうことでは?と予測したり、懐かしすぎることを思わず「エモ死しそう」と言葉を作って表現したり。

結末まで三浦大知さんの実況でちゃんと楽しみたい!と思っている実況シリーズの1つです。

何がいいとかではないですが、FPSに終始するチャンネルや流行ってる実況向きのゲームしかやらないチャンネルも多い中で、このゲーム選びのこだわりと愛を感じるプレイスタイルを貫いている実況者さんってとても貴重なんです。三浦さんがゲーム実況を通じて発信してくれなかったら知らなかった魅力的なゲームがたくさんあって、そんな出逢いをもたらしてくれたことに感謝しかありません。

3)持ち前のゲーマー脳×エンターテイナーの才能があふれんばかり

他のところで紹介した全ゲーム実況にいえることなのですが、とにかく三浦大知さんは丁寧にゲームを楽しみ尽くす、プレイスキルと実況スキルが、本業が別の方とは思えないレベルで唯一無二なのです。

たとえばこのDeath’s Door。

かわいい死神カラスくんが主人公のアクションアドベンチャー。そのポップな絵柄や愉快なセリフが飛び出すキャラクターたちとは裏腹に、世界観はなかなかにダークでゲーム難易度もかわいくない。
そもそもこういう世界観の作り込まれた見た目と中身にギャップのあるゲームが大好きで、他の方の実況で一通り見てストーリーも知っていたのですが、三浦大知さんはこの素敵な物語とどう向き合うんだろうと、試しに見始めたら、気付けば夢中になって最後まで見通してしまいました

どんなところが素敵だったのか、いろいろあるのですが、まず何よりライブ配信なのにしっかりやりこむところです。

このゲームには、やりこみ要素を満たさずに迎えられる一応のエンドと、エンディング後の世界で、さらなる真相に迫るトゥルーエンドの2ステップに分かれるのですが、三浦大知さんは途中悩みつつも、試行錯誤を繰り返してすべての謎を解き、トゥルーエンドにたどりつきます。そしてエンディングをみて、これは一体どういうことだったのかを自分なりに解釈して、その考えをきちんと言語化して視聴者に説明します。

また、ストーリー中のキャラクター1人1人にしっかり注目し、自分のアクションによって、キャラクターが落下しちゃったりすると、「あーごめんごめん」とか「なんでそうなっちゃうのよー」といった感じで、そこまで気にすのかレベルで声をかけていきます。これ他のゲームでもそうで、たとえば、DEATH LOOPの実況でもあまり利害関係のない(でも自分の命を狙っている)一般人を撃ち殺すたびに「ごめんよ」と言ったり、「僕は今本当に申し訳ないと思いながら、倒していってる」と話したりしていて、FPSが好きな人がそういう感受性を持ち続けているって珍しいことなんじゃないかと思いました。(私は人を撃つのが怖くてそういうゲームが自分ではできない)

こういったプレイによって同じレベルで私もその世界に入り込むことができて、他の実況者さんでは気付けなかったポイントに注目できたりします。

同じくアクション×謎解き×実況が神ってると思ったのがこのHORROR TALES: the Wineです。

伝染病が蔓延した都市にいた男性が一本のワインを飲めばそれが直せるという噂に一縷の望みを託して、かつて同じようにパンデミックが起き、抜け殻のようになってしまった孤島を探索するホラー。

突然現れるめちゃ怖い敵に追いかけられながら、謎解きもしないといけないのでけっこう精神すり減る系のガチのホラーという印象のゲームです。
そんな中、ホラー要素が決してへっちゃらではなく、恐ろしい敵にへろへろになっていった三浦大知さんが#2の40分過ぎから繰り出す脊椎反射的な物件紹介が超面白いんです。これ本当にみてほしい。

何を思ったのか逃げ回る異空間に点在する廃墟みたいなスペースを物件にたとえて、すごい早口で不動産会社のスタッフになりきって紹介を始めます。

だいぶシリアスな展開の中で突然新しい物語が挿入された感があり、怖いシーンも笑いながら楽しむことができます。バイオハザードRE3の時も狂ったように追いかけてくるネメシスを彼氏にたとえて大騒ぎしていたので、三浦大知さんが恐ろしいシチュエーションを乗り越えるために自分を鼓舞するやり方なんだと思うのですが、よく反射的にそんな言葉出てくるなぁという感じの展開、才能にあふれすぎてると思いました。

繰り返すようですが、本当になかなかいないんです。
アクションも謎解きもできて、ストーリーの理解に努めつつ、実況のトークで視聴者をさらに楽しませることができる人。これがvTuberさんとかだったらうまい部分や面白い部分が切り抜かれているところなんですが、そういう動画がないので、声を大にしてこの面白さを届けたい、と思ってこの記事を書いているところもあります。

4)ライブ配信のこなれ感はベテランとしか思えないクオリティ

収録型のゲーム実況は編集しないといけないのが大変なのですが、一方ライブ配信でゲーム実況をするには長時間配信してもダレず、なおかつリアルタイムでリスナーさんとうまくコミュニケーションをとっていかなければいけないなど、別の意味で大変な要素がたくさんあります。

三浦大知さんは優しいお人柄なのか、日ごろから人前に立つことが多いからなのか、2bro.が好きでずっと実況を見てきたからなのか、その全部からなのか、実況を始めて1年たってないくらいの配信を見ても、こなれ感がベテラン級なのです。

礼儀正しい導入の挨拶に始まり、音量調整までの一連のコミュニケーションをささっとこなし、トラブルが起きても、今できる対応を冷静に検討して実行していきます。彼に限っては、暴言を吐いて炎上するなんてことが絶対になさそう、と思える安心感があります。

そのうえで、ライブならではのリアルタイムでのコラボ相手とのトークやリスナーとのコミュニケーションが動画をとても楽しいものにしてくれています。

どれもいいのですが、特にライブ配信ならではの良さが生きている動画をまたご紹介します。

まずたくさんある2bro.弟者さんとのコラボ実況系は必見。いろいろある中でゲーム性も面白くて、2人がつい一気に最後まで6時間もかけてクリアしてしまったこちらの「違う冬のぼくら」がおすすめです。

友達同士の2人の主人公が、二重世界的な同じ時間軸の異なる世界にいて、どちらかの道具などを駆使して、協力して目の前の課題を乗り越えていく、2人プレイ専用のパズルアドベンチャーゲーム。

弟者さんも実況者として大人気&圧倒的ベテランの方で、その2人が言葉を尽くして(語彙力が豊富って素敵)お互いの状況を説明しあって、難しいパズルをクリアしていく様子がとても面白いんです。あと、2人ともいい声で作業用としても癒し。

また2人して、ストーリーと真摯に向き合うタイプの実況者なので、おしゃべりを通じて考察が深まっていくのがみていて楽しく、途中で重要な選択肢が出てきた際には、リスナーにアンケートをとって、どちらにするかを決めていくので、その会話に参加しているような気分に浸れます

この2人はたびたびこういう協力ゲームにチャレンジしているのですが、そのどれもがリスナーの民度の高さも含めて安心してみられるハイクオリティです。

そしてホラーのライブ配信といえば、くらいにもはや知名度が高い「チラズアート」作品の新作にも欠かさずチャレンジしていくのですが、記事執筆時点で最新作の「パラソーシャル」が特にいいです。

パラソーシャルは他のチラズアート作品よりもストーリーの筋がわかりやすく、作品として面白いので、私はこのパラソーシャルの実況を三浦大知さん含めて4人見ました(そういう私もどうかしてるのかもしれないですが多分まだ他のも見ます)。
そんな中で、三浦大知さんが誰よりも怖がりながら、誰よりも細かな伏線に気付いてコメントを残している点が本当にすごい!と驚くばかりでした。

とにかく細かいところまでよく観察して、音を聴いて、立ち止まっては今何が起きているのかを考察して…とライブ配信中、単調な瞬間が一か所としてないんです。そのうえ、ツッコミを入れつつも「こんなことありえないよね」とかゲーム作品自体を下げるようなことは一切言わないところも安心して視聴できるポイント。

ゲーム実況って、最初は「どうしゃべればいいの?」「何をしゃべればいいの?」と悩む方も多いときくのですが、三浦大知さんはいたって自然体な感じで、リスナーと交流し、実況できちゃうところが、常に人前に立ってパフォーマンスを見せてきた方であるが故なのかなと、想像してしまいます。

まとめ)一流の表現者が一流の作品と響き合うことで生まれるもう一つの尊いアート

三浦大知さんのゲーム実況がすばらしいことは既に多くの場所で記事になっているんですが特にこのananのインタビューがとても好きです。

特になぜゲーム実況をするのかを尋ねられたところ(下記引用)。

ゲームを知らない人にも、エンターテインメントとしてアートとして、こんなに素晴らしいものなんだと伝えたくて始めました。ゲームは毎日やっていたし、自然な流れで配信できたらなって。でも始めてみて、より丁寧にプレイするようになりましたね。実況だと視聴者の皆さんと一緒なのでしっかり物語を追うようになって。ゲームをさらに深くプレイするようになりました

私がゲーム実況を見るのはまさに、ゲームコンテンツってエンターテイメントやアートとしても非常に先進的で奥深い、素晴らしいものなんだと思うからなので、この思いを読んで、恐れ多くもその気持ちを同じくしているからこそ、私にとって素晴らしい実況ばかりに感じられるんだろうと思いました。

そのすばらしいエンタメでありアートであるゲームを、一流の表現者が実況すると、そこにもう一つのアートが生まれていくこの好循環。

そこからさらに私は、三浦大知さんの今の歌手活動についても知り、新たな世界が開けていっています。

今後もますますたくさんの素晴らしいゲームが生まれ、三浦大知さんが実況をしていってくれたらなと、願うばかりです。歌って踊っての活動と合わせてとっても応援しています。


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