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そうだ!UFOの話をしよう

未確認飛行物体(UFO)や超能力の話題が"大好物"だ。仲間同士の酒の肴に、そんな話が出ようものなら、周りの雰囲気も気にせず、夢中になることもある。こうした話題に"食い気味"になるのは、テレビプロデューサー・矢追純一氏のおかげだ。幼い頃、どハマりしたUFO番組は、ほぼ矢追さんの手がけたものばかりだ。矢追さんは先日、文春オンラインで「UFOなんかどうでもいい」と、番組制作当時の気持ちを明かした。ただ、それはショックなことでもないし、"UFO熱"に水を差された気もしない。

感謝と尊敬の念

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「のめり込んでないもん。僕は別に好きじゃないから。どうでもいいんだ。そう言うと怒られるけど」ー。矢追さんが周りからUFOにのめり込んでいる人と見られていることについて、こう答える。ただ、そう言われても個人的に裏切られたとは思わない。むしろ、こうした分野に興味を持たせてくれたことへの感謝しか湧かない。

矢追さんは続ける。「みんな、のめり込んでいると思ってるらしいんだけど、バカだね。そういうふうに思いたきゃ思ってりゃいいじゃんって思うよ。僕には関係ない。だって、UFOなんかより自分の人生の方がよっぽど大事だからさ」。それでも視聴者を画面に釘づけにする番組を矢追さんはつくった。そこには尊敬の念すら抱く。

番組を食い入るように見ていた幼い頃。先日アップしたコンテンツ「新たなブーム到来の予感 体の中にマイクロチップ」に書いたと通り、夜にトイレに行きたくなくなるほど、矢追さんのUFO番組に影響を受けた。UFOに乗ってやってきた宇宙人たちに拉致され、体内のどこかにマイクロチップを埋め込まれることが怖かったから。

当時の自分が矢追さんの言葉を聞いたらショックで泡を吹いていたかもしれない。ただ、いま感謝や尊敬の念しか抱かないのは、こちらも年齢を重ねたせいだろうか。矢追さんのプロフィールを調べると、すでに80歳を超えていた。風貌からはどの業界でも、経験と実績を積んだ"ご重鎮"しか身にまとえないオーラを見た気がした。

"SAYONARA"

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矢追さんがUFO番組を手がけた理由。それは宇宙人がUFOに乗ってやって来るかもしれないので空を見ましょうよというコンセプトだったそうだ。矢追さんによると、当時の日本人は「前だけを見て、わき目もふらず歩くじゃないですか。ゾンビみたいだなと思った。社会全体がこの状態だと日本はいずれ煮詰まるぞ」と思ったのがきっかけとか。

当時の自分がそんなことは分かるはずもないし、実のところ、そんな思いは今になって初めて知ったぐらい。当時こそ、矢追さんの番組を通じて大人たちが知らないことを知ることに興奮したが、今、そうした番組はまれ。それに人類が解明できていない問題を知ること、それ自体が楽しく、すっかり矢追さんに興味がなくなり"SAYONARA"した。

宇宙人がいたり、超能力があったりする可能性について完全に否定できないのであれば、それにはワクワクを感じるし、たとえわずかでも得た知識は得意顔で語りたくなる。米テスラ・モータースの最高経営責任者(CEO)でスペースXのCEOを兼務するイーロン・マスク氏は、UFOや宇宙人の存在を否定していない:

「エイリアンはどこにいるのか?それは物理学的と哲学の問題として重要な問いであると考えている。すでに我々の中に彼らが混じっているのかもしれませんが、私には分かりません。もし超高知能エイリアンがいるとすれば、彼らはすでに我々を観察しているだろう。それはいかにもあり得る話」(英エクスプレスHP)

これは世界139カ国のトップリーダー4000人が集まった2017年のワールド・ガバメント・サミット(※クリックで動画視聴可)での発言。こうした超大物の言葉はもはや"ご褒美"と言える。民間企業にも関わらず、ロケットをバンバン打ち上げるなど、イノベーティブな取り組みで知られる世界的な経営者の意見だけに、力強い加勢を得た気になり、つい熱を高めてしまう。

ちなみに、そんなマスク氏は革新的な発想のせいか、マスク氏自身が宇宙人とも噂されている。もちろん、本人自身は「ある人々は私のことをエイリアンだと考えているようだが、残念ながらそれは違う」とし、きっぱり否定。個人的にもマスク氏には人間でいてほしい。憧れの対象は、現時点では"人"であってほしいから。

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大きな誤り

先日、友人たちと飲みに行った。そのうちの一人からUFOの話題が出て、食いつこうとした瞬間、別の友人に話の腰を折られた。大好物といえども、空気は読むし、UFO熱を他人に押しつけるほどの盲信者ではない。目から流れる血の涙をこっそりと拭いながら、別の話題を楽しんだ。

飲み会でUFO話ができなかった分、帰宅して家内にその話をする。まれに熱を込めて家内に語ることがあるので、家内の聞きぶりももう慣れたものだ。ただ、早々に話の腰を折り、家内がいう:「UFOといえば、2000kcalを超える焼きそばが新発売だって」

それ、大きな誤り。UFOじゃなくって、ペヤングのことだから、、、(^_^;)

そこでUFOの話をするのはあきらめ、また別の機会を伺うことにした。それにしても、ここまで巧みにかわされて別の機会が得られるのかは実に不安なところだ。だから、次は話の腰を折られないよう最初にこう提案することにする。偶然を装った上でこう言う:「そうだ!UFOの話をしよう」

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(写真〈上から順に〉:矢追純一氏=文春オンライン、イーロン・マスク氏=英エクスプレス、ワールド・ガバメント・サミット、ペヤングソースやきそば超超超大盛GIGAMAX=まるか食品の各サイト)


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