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神さま、プリーズ!

平成最後の節分の日が終わり、ハッと気づく。恒例の豆撒き、恵方巻きはこなしたが、そもそも作法に沿っていなかった。ご利益はどうも得られそうにない。ただ豆も恵方巻きも予想外に美味しかったので、気分は上がった。だから、あまり欲張らず、節分の日に備えて買い物してくれた奥さんに感謝するにとどめよう。そんな謙虚な姿勢もたまには良い。

ど忘れと勘違い

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豆撒きは、一般に「鬼は外、福は内」と声を出しつつ、煎り大豆を撒き、年齢の数、あるいは年齢より1つ多く豆を食べるという。効能は厄除け。しまった、声を出すのをすっかり忘れてた。心の中ではちゃんと叫んでいたと主張しても、きっと神さまには届きそうもない。

恵方巻きは、願い事を思い浮かべて丸かじりし、言葉を出さずに最後まで一気に食べると願い事が叶うとされる。福徳を司る神さまがいる恵方を向いて食べる習わし。その方角は毎年代わり、2019年は東北東。間抜けなことに間違えて北北東を向いて食べたことを思い出した。

さらに愚かなことに願い事も一切せず、修行に打ち込むお坊さんのように押し黙ったまま食べた。仮に神さまがいたとして、勝手に心の中を覗き込み、願い事を探した上で叶えてくれるという出血大サービス的な行為はまず期待薄。もはや乾いた笑いしか出てこない。

まあ、いっか。平成最後とはいえ、来年も節分はやって来る。それよりも、むしろ恵方巻きを買い忘れ、寒い中、買い出しに出かけた奥さんに感謝したい。あわよくば、そんな謙虚な姿勢を見た神さまがこれは良き行いと感心し、特別に願いを叶えてくれれば良いのだが:

(‐人‐)神さま、プリーズ!

そう、人間は欲深く、厚かましい生き物なのだ。ところで、豆撒きは良いのだけれど、奥さんが部屋の中で撒き散らした豆を掃除機で吸い取るのが、ここ数年、否、結婚以来、ずっと恒例になっている。これはどうなんだ!?

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(写真〈上から順に〉:平成最後となる2019年の節分の日=ダ鳥獣戯画、煎り大豆などは節分の行事に欠かせない=ガーデンプラス、チェッカーズの楽曲は「神さま、プリーズ!」ではなくて「神様ヘルプ!」=Yahoo! JAPAN)

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