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世界を驚かせたサッカー日本代表

サッカー日本代表がW杯という大舞台で勇敢に戦う姿にしびれた。優勝候補の一角、コロンビアやベルギーの代表に対しても臆することなく立ち向かい、悲願の8強入りこそ逃したが、それでも南米・欧州の強豪をギリギリまで追い詰め、世界を驚かせた。たとえ弱者でも、チーム一丸となって強者に挑む姿勢に、目頭が熱くなったこともしばしば。願わくば、このチームがさらに経験を積み、ますます成長していく姿を追っていきいたいが、それが叶わないのが寂しい。

"歴代最強"

1998年のW杯初出場から20年。今大会の日本代表チームは強かった。初戦でコロンビア代表を撃破。アジア勢として初めて南米の強国から勝ち点をもぎ取った。次戦も、アフリカ特有の身体能力に加え、組織力も併せ持つセネガル代表とドローに持ち込んだ。先制こそ許したものの、粘り強く戦い、突き放されても追いついた。

ポーランド戦は試合を敢えてリードされたままにし、警告数の少なさで決勝トーネメントに進む"奇策"を用い、悲願の8強入りに向けて前進した。スポーツは常に進化し、後戻りすることはない。こうした中、自力で活路を切り開いた今大会の日本代表は、まさに"歴代最強"という称号にふさわしいと言えるだろう。

強さの根底には、ここ20年の歴代代表チームにはない団結力がありそうだ。ベルギー戦で先制点を叩き出した代表MF・原口元気選手は敗戦後のインタビューで「悔しいです。このチームで前に進みたかったので、終わってしまって悔しいです」と目を腫らしながら話し、言葉からチーム内の雰囲気の良さが見て取れる。

独特の言い回しで"孤高の人"と見られることが多い代表FW・本田圭佑選手も次のように語る:

「本当に選手の皆んなが好きになったし、こんなに好きになれると思わなかったくらい好きになったんですよね。だから、そういう風な感じで今後も人生を歩めると、いろいろな人を好きなれるかなと思うくらいでした」

今回の代表チームはハリルホジッチ氏の解任以降、厳しいバッシングに晒された。そうした逆風の中、ゆっくりとチーム内に団結が芽生えてきたのだろう。もう少し見たい魅力あるチームだが、本田選手をはじめ、キャプテンを務めた代表MF・長谷部誠選手、同DF・酒井高徳選手が代表引退を表明し、実に残念。所属するクラブチームでの活躍に期待するばかりだ。

サプライズ

サッカー日本代表のW杯敗退を告げるホイッスルが吹かれた後、夜なべして一緒にテレビ観戦していた奥さんとともに、しばらく呆けた。試合途中、日本代表が2点先行した段階で油断し、「もしかしたら勝てるかも」などと期待を持たせるような憶測を言ってしまったものだから、奥さんが受けたショックも一際大きかったようだ。

現実に引き戻してくれたのは、一通のメッセージ。趣味のフットサルで一緒にプレイしている知り合いからで「油断した!」と一言。これまでの代表チームならいざ知らず、まさか今回のチームがわずか20分強で状況をひっくり返されるなど思わなかったのだろうと思い、共感して「オレもだよ」と返信。ところが、直後に驚くべきレスポンス:

テレビ付けたまま、寝ちまったよ、、、(^^;)

そこかよ!オレの共感を返してくれ。そう思いながら、これ以上のメッセージを受け取らぬようスマートフォンの電源をオフに。一方、依然、ショックを受けたままの奥さんには、サッカー日本代表は16強入りしたことで賞金1200万ドル(約13億2千万円)がもらえると教える。その途端、奥さんの目に生気が宿る。その変わり身にもビックリ。

うん、確かにお金は大事だよね。

(写真〈上から順に〉:サッカー日本代表=ゲキサカ、代表FW・本田圭佑選手(写真右)=モデルプレス、代表MF・長谷部誠選手=サッカーダイジェスト)


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