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森羅万象を色眼鏡で見てます。

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  • ひらがなエッセイ

    まとめました。お時間のある方はゆるゆる読んで楽しんで下さい。

最近の記事

ひらがなエッセイ #46 【ん】

さて、私の短く長い旅路も本日を持って終わりを迎える事になった。私のエッセイを楽しみにしていてくれた君、ありがとう。君のお陰で、私はエッセイを続ける事が出来た。来週からは有料にして、集めたお金で旅行に行きお酒とお寿司に塗れて暮らそうと思う。こんな私をどついてくれ。まぁ、まだ何も考えちゃいないんだがね。 ひらがなエッセイを書こうと思い立った頃からこの日が来る事が怖くて仕方なかった。「ん」ですよ。思い付くかいそんな単語。インターネットで調べてみると、沖縄の方言は「

    • ひらがなエッセイ #45 【を】

      私の周りの友人知人は、矢鱈と【ヲタク】が多い。私の友人の嫁はガンダム【ヲタク】なのだが、新築祝いで家に招かれて開かれたパーティーで「私、モノマネします。」と、作中に登場する戦略級超巨大レーザー兵器ソーラレイの擬人化を見せられた時は、何と声をかけて良いのかわからなかった。勿論、今でもわからない。まぁ、幸せに暮らしているのなら何よりである。 【ヲタク】と言えば、アニメやゲームなどのサブカルチャーに精通した人達のイメージがあるが、学問や美術などの所謂ハイカルチャー

      • ひらがなエッセイ #44 【わ】

        夏祭りなのか何なのか、近所では太鼓の音と少年少女の「やあっ。」と言う掛け声がよく聞こえる。夜型人間の私の睡眠時間に丁度重なるその音のおかげさまで、夢の中はお祭り気分である。ありがとう、少年少女。笛も吹いてこましたれ。 祭りと言えば、市中は物のにほひや夏の月、なんて句を思い出す。生活臭も涼しげな夏の月と対比してみれば、また一興だ、みたいな句だ。人混みが苦手な私でさえ、人混みってのも良いものだな、と思わせてくれる名句である。人がおるんよねぇ、そこに人が、おるんよ

        • ひらがなエッセイ #43 【ろ】

          芸能人が通うような【露天風呂】付き客室で、テラス席の椅子に腰掛けて、ただぼんやりと空を眺めていたのはいつの日だったか。エレガントな雰囲気の木造建築という額縁越しに見た夜空は、今までの人生の中で見た事が無い表情を浮かべていた。人は同じ空の下で繋がっている、という言葉が陳腐に思えるぐらいに。 大浴場へ続く廊下の窓越しに見える庭には、牡丹の花が飾られていた。立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。これは美人を形容したことわざだが、確かに美しい女性が庭に坐している

        ひらがなエッセイ #46 【ん】

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        • ひらがなエッセイ
          46本

        記事

          ひらがなエッセイ #42 【れ】

          新しい朝が来た。希望の朝だ。この国に新しくやってきた新元号「令和」は、初めて聞いた時、いや、和、めっちゃ使うやん、と思った。調べてみると元号として使われた漢字としては、今回で20回目らしい。人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ、と首相は言った。美しく心を寄せ合うって、曖昧過ぎワロタ。まぁ、それで良い。令和の世が、さざれ石の巌となりて、苔のむぅすぅまぁあぁぁでぇぇ。国の資本は人民、長生きしようか。 新元号の施行に伴い、世間に大型【連休】がやって来た。あ

          ひらがなエッセイ #42 【れ】

          ひらがなエッセイ #41 【る】

          人間は嫌いだが、人混みは好きだ。というポジションで暮らしていた学生時代は、お祭りや花火大会、各種イベント事に狂ったように出かけた。人混みに紛れると自分の輝きすぎる個性が色褪せて、一般人になれる気がするんだ。と、当時は真顔で言っていた。タイムマシンが完成したら、あの頃の自分を殴る。ボッコボコにしたる。その後抱きしめて一緒に泣いてやろう。それで世界は上手くいく、パーラパラパラパーラダイス。以前の自分の方がまだマシだったのかも知れない。 大学時代を過ごした神戸では

          ひらがなエッセイ #41 【る】

          ひらがなエッセイ #40 【り】

          最近では参議院選も近いからか政見放送や過去の国会答弁ばかり見て暮らしている。政治の話題になった時に、キメ顔で相手の顔面を指差して、「【リベラル】気取ってんじゃねぇよ。」と言いたい。ただ言いたいだけである。私の政治思想とは何の関連も無い。右か左か保守か【リベラル】か、さて何処に位置するのであろうか。上上下下左右左右保守【リベラル】、まぁ、酒の席で宗教と政治を語る事なんて無いのだけれど。 そもそも【リベラル】って何やねん。横文字出してくんなや、美味いんかそれ、と

          ひらがなエッセイ #40 【り】

          ひらがなエッセイ #39 【ら】

          缶ビールを飲むとトレインマークのキーホルダーが貰えるという企画に、普段発泡酒しか飲まない私が、高級ビールに手を出した。あれは素晴らしい企画であった。あの企画が今でも行われているのかは定かではないが、私は、あの日あの時あの場所で、是が非でも欲しいトレインマークがあった。そのトレインマークの名は【雷鳥】大阪駅 - 金沢駅・和倉温泉駅間を結ぶ特別急行列車、サンダーバードの改称前の呼び名である。今日は【雷鳥】からサンダーバードまでの進化の過程を共に歩もうではないか。

          ひらがなエッセイ #39 【ら】

          ひらがなエッセイ #38 【よ】

          成人式は地元のホテルで盛大に行われたのだが、私はそのホテルでアルバイトをしていたのでスタッフに見つかるや否や裏通路に引きずり込まれ、いやぁメデタイメデタイ、とりあえず飲んで飲んで、と無理矢理激励の酒を頂き、開始直後に出来上がってしまい、普段どちらかと言えば物静かな性格の私がパーティー野郎と化して、おー久しぶり久しぶり、写真撮ろう、写真、いやぁーメデタイメデタイ、二次会、勿論行こう、三次会でも四次会でもいてこましたる、ウッホ、ウッホーってな具合に過ごした。

          ひらがなエッセイ #38 【よ】

          ひらがなエッセイ #37 【ゆ】

          奥深く静かな竹藪の事を【幽篁(ゆうこう)】と言う。私は、夏目漱石先生の「草枕」という本の中で引用されていた王維の「竹里館」という漢詩に出会い、この言葉を知った。酩酊状態で、知らず知らずにブツブツと暗唱していた過去がある程、とても好きな漢詩である。 独坐幽篁裏 ひとりざすゆうこうのうち 弾琴復長嘯 ことをだんじてまたちょうしょうす 深林人不知 しんりんひとしらず 明月来相照 めいげつきたりてあいてらす (現代訳)私はただ独り、奥深い竹藪の中にある座敷に坐り、琴をひ

          ひらがなエッセイ #37 【ゆ】

          ひらがなエッセイ #36 【や】

          大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」 がユネスコの世界文化遺産に登録され、日本の世界文化遺産は19件となり、4件の自然遺産と合わせ、国内の世界遺産は合計23件となった。とのニュースを耳にして、そういや、日本にある世界遺産ってどんなもんやったかな、と無学の私は缶ビール片手にボソボソとインターネットで日本の世界遺産を調べ始め、おっ、ここは行った事あるな、ゴクゴク、いやここは無いな、ゴクゴク、を繰り返して、それなりに有意義なる無駄な時間を過ごしていた休日であった。キムチ豆腐にごま

          ひらがなエッセイ #36 【や】

          ひらがなエッセイ #35 【も】

          会社勤めをしていた頃、当番制の3分間スピーチが朝礼に組み込まれていた。始めはフリースタイルで会社に対して疑問に思う事や、時事ネタや趣味の話などを行なっていたのだが、担当者の器量でスピーチの品質が変わりすぎる為、上層部がお題を作成して、そのお題に纏わるスピーチを考えて発表する、というスタイルに改善された。大喜利か。皆は何の為に、誰の為に、とボヤいていたが私は3分間スピーチの時間が好きであった。 ある年の暮れの事、今年1年を振り返って漢字1文字で表すなら何ですか

          ひらがなエッセイ #35 【も】

          ひらがなエッセイ #34 【め】

          若い頃から眠りの国の王子であった私は、アルバイト先の同僚からよく【目覚まし時計】をプレゼントされた。今振り返って、マジで頼むから遅刻だけはやめてくれ、というSOSだったと推測するのは容易だが、当時は、誕プレサンキュー、渋っ、木目調のデザインイカすやん、ハイセンスだね、なんて、時計に内蔵されているアラーム機能を使用する事無く部屋に飾って放置、相も変わらず時間にルーズな日々を送っていた。私は良い人間ばかりに出会って来た、because あまり怒られる事は無かったからである

          ひらがなエッセイ #34 【め】

          ひらがなエッセイ #33 【む】

          大阪生まれ大阪育ち、悪そうな奴は大体赤の他人の私の口癖は「まいど」である。誰かと出会い、まいど、お店に入り、まいどまいど、意味はあまり考えずに、こんにちは、のノリで使用している。これは商売人である両親の影響であろう。小さな頃から、まいど、おおきに、まいどまいど、おおきにおおきに、を繰り返し聞かされた私はいつの間にやら体に染み付いて、まいどと離れられなくなってしまった。いやー、マジでまいどやわ。 私は汚い言葉を使う人が嫌いだ、とまでは、胸を張って言えないが、出

          ひらがなエッセイ #33 【む】

          ひらがなエッセイ #32 【み】

          日本放送協会が1961年より放映している五分間の音楽番組を小さな頃から好んで視聴している。その番組の名前は【みんなのうた】今でも絵本や童謡、絵を描く事や歌を歌う事が好きなのは、この番組のお陰なのかも知れない。こういった良質な番組は、長く続けて頂きたいものである。よくわからないスポンサーの洗脳番組ばかりじゃ、やり切れないぜ。 ある夜の事、ねこたちがビルの地下のゴミ箱で生活の改善を決議した、と始まる「44匹のねこ」と言う歌は、小さな頃聞いていたのか、誰かが口ずさ

          ひらがなエッセイ #32 【み】

          ひらがなエッセイ #31 【ま】

          【幕の内弁当】を語る上で、江戸後期の芝居の合間に何ちゃら的な、由来や語源をコピペして、それなりの言葉を紡ぐ行為は禁じられています。情状酌量の余地無し禁錮なんでや年、猫が寝込んで犬が居ぬ、君の脳にノイズを埋め込む作業に没頭する。波打ち際で、麦わら帽子とワンピース、私の感性は昭和のおやじなの。令和の感性は、例えばアイスクリーム、アイスクリームにしゃもじ。グローバリズムパラダイス、一体全体、私は何を書いているのでしょうか、血中アルコール濃度は0、素面ですのよ私。

          ひらがなエッセイ #31 【ま】