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ひらがなエッセイ #16 【た】

    竹輪を小指にはめ込んで乙女のような眼差し。植木鉢に水をあげて号泣。水たまりで平泳ぎ。アルコール過剰摂取の果ては地獄絵図でしかない。おむすびコロコロ、追いかけて穴にダイブ。大丈夫だ、みんなイカれてる。鼻腔から抜けるアルコールの香りと夜の匂いが混ざり合い、今日はやけに月が綺麗だなと指差したのは街灯であった。あぁ、夜空にエンドロールが流れてるぜ。五線譜を首に巻いて夜の底へ飛び込もう。酩酊、酩酊、よ酔いの宵。

    話はポツダム宣言受諾後の日本の様に急激に変わるが、私は【たわし】が好きなのである。中華鍋をシャカシャカ洗ったり、まな板をシュコシュコするのが好きなのである。鍋やまな板が傷つくから良くない、何て言う人に一言だけ言っておく。和歌山紀州産のシュロを使用した【たわし】のしなやかさを侮るなと。シュロってなぁに、ねぇねぇ、おじさん教えて、と言ってくる子供達には「ググれカス。」と言ってやっても良いのだけれど、まぁ、簡単に説明出来るのでしてやろう。シュロとはヤシの木の仲間だ味噌舐め小僧共。【たわし】は本当に色んな種類があり、用途に応じて使う木や型を変えながら楽しむ事が出来る。その中でも私が好きなのは、棕櫚(シュロ)【たわし】極〆(きわめ) のNo.6という商品である。上の画像を見てもらえれば一目瞭然であるが、金具が飛び出ていないので、ガラスのコップに気にせず突っ込んでシャコシャコ出来るのである。あとこのフォルム、私は密かにインフィニティと呼ばせて頂いている。あぁ、これで洗ったビールグラスで飲むビールはどれ程格別であろうか。ビールのシュワシュワと飲み終わった後のシャコシャコのBPM合わせて踊り明かしたれ!

    いや、まぁ、何というか、とにかく私が言いたいのは【たわし】って結構色んな種類あるよー、って事と和歌山県有名だよー、って事なのさ。たまに都会のデパートの上の方で【たわし】展覧会みたいなイベントなるものが開催されていて【たわし】作り体験も行なっているので、お近くにいらっしゃいましたら、是非お越しくださいませ。

    私は何の関係も無いんだけどね。


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