『未来のセックス年表2019-2050年』読者感想①(10代・男性)

読者の方(10代・男性)から、新刊『未来のセックス年表2019-2050年』(SB新書)に対する熱い感想を頂いたので、許可を得て掲載いたします!

(以下感想)

・2019年のパパ活に関しては、坂爪さんのご著書『パパ活の社会学』も読ませて頂いてたので、間違いなくこうなるだろうと共感して読みました。奨学金制度が不十分である以上、増加の一途を辿ることでしょうし、他にも様々な理由でパパ活に乗り出す女子大生は一定数存在し続けることでしょう。

・2021年の「アダルトコンテンンツ難民」になるリスクの高いテクノロジーの進化についていけない高齢者の問題は深刻ですね。また、成人向け雑誌の行方については、私も宮台さんが連載していた「うぶモード」を一冊だけですが買って読んだ経験があるので、気になるところです。テクノロジーの進化についていけない高齢者の内実はどの程度なのだろうと興味を持ちました。

・2024年の未成年の「フェイクポルノ」問題の中で、「いじめの一環としてフェイクポルノが作られる」という予測をされていましたが、これは確かにあり得るなと思いました。具体的には、ライン等の閉鎖型のSNSや投稿がすぐに消える機能を備えたSNSを通じた拡散が考えられるかと思います。SNSを通じた内輪でのいじめは見えにくいので、学校側がどのような対策・対応をするかは今後の課題になるでしょうね。

・2028年の「緊急避妊ピル」問題の中で、「AIによってAVが駆逐される」と予測をされていましたが、これには疑問を抱きました。もちろん、自動応答のAIの普及に伴い、性に対する誤った見方・偏った見方に振り回されるという状況が是正されることは間違いないと思います。しかし、AIが公教育に参入したとしても、AVを含めたポルノに子どもがアクセスできる状況が続く以上、AIがAVを駆逐することはあり得ないのでは(=性に対する誤った見方・偏った見方は残り続けるのでは)ないでしょうか。

・また、2029年の章でも坂爪さんが指摘されているように、 密室間で行われる個人間の性行動を完全にコントロールすることは不可能である以上、禁忌侵犯によるエロを求める人は一定数いるはずです。そして、性に対する括弧つきの正しい見方・偏りのない見方が普及していけばいくほど、それを侵犯しようと試みる人も現れるであろうし、そのようなポルノも供給されるであろうと思います。とはいえ、これは古い見方なのかもしれないという気もします。禁忌そのものが無効化する(あるいは、すでに無効化している)のではないか、と。加えて、後半の予測にもあるように、生身のセックス自体が性の表舞台から消え去ることも十分に考えられます。程度問題ではないかとも思うのですが、禁忌侵犯によるエロの行方、生身のセックスの行方も気になるところです。

・2035年の「家族が社会の基礎単位ではなくなる」社会というのは、頭では分かってはいるものの、なかなか想像しづらいと感じましたが、自分自身のこれからの生き方を考える際のベースになるのはこの感覚なのだろうと思いました。私の親族の中にも事実婚をしている人がいるので、「家族幻想の崩壊」は身近な問題として感じられました。

・一番想像力を掻き立てられたのは、2040年の「ハンドル操作から解放された私たちが、車内ですることとは?」と題された部分です。個人的には、漫画家の山本直樹さん(ご存知でしょうか?)にこの題材で作品を書いて欲しいですね笑

・一番驚いたのは、2045年のところで紹介されていた「ロボットデリヘル」です。お客さんの反応例が面白くて驚きました。「しゃべらないデリヘル」というコンセプトには、その他の風俗やセックスに対する批評性さえ感じます。『あなたの心の中にロボットデリヘルがあるのです』という秀逸な回答にも胸を掴まれました。

・「あなた自身の問いを立て、考え続けること」の価値を訴えた「あなたのセックスの未来」〜90年代ワード満載の「おわりに」の部分にも強く共感しました。「自分だけの意味を見出すための性愛」こそ「ポスト性愛」とでも呼ぶべきものの姿なのかもしれませんね。

ご感想、ありがとうございました!

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