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開催報告:風テラスの現場から考える「女性の生きづらさ」(1月12日@新潟市)

2019年1月12日(土)、新潟ユニゾンプラザにて、講演:風テラスの現場から考える「女性の生きづらさ」を開催いたしました。

風俗店で働く女性のための無料生活・法律相談会『風テラス』に関わる東京風テラスの弁護士・徳田玲亜さんのご講演と、新潟風テラスチーム(新潟県パーソナル・サポート・センター主任相談支援員の小田恵さん+風テラス発起人の坂爪)との鼎談を通して、現代社会における「女性の生きづらさ」とその背景にある社会課題に対して、私たちがどう向き合っていくべきかを考えました。

前半の徳田さんのご講演では、風テラスの相談事例を通して、女性の生きづらさの背景にある社会課題、及びそれらの解決に向けた提言をお話しいただきました。

後半の鼎談では、徳田さん・小田さん・坂爪の三人で、首都圏と地方の相違点を比較しながら、風俗と女性の生きづらさに関して、トピックごとに議論を深めました。

●「風俗×学生」
大学や専門学校の学費・奨学金返済のために働く女性の現状
「実家を出たい!」の背景に何があるのか
若者のハウジングプアの問題(ネットカフェ難民、シェアハウス)
●「風俗×DV」
●「風俗×インターネット」
 ネット上で写真をアップ&日記を書かないと指名が取れない
 ⇒誹謗中傷・ストーカーなどのトラブル、メンタルヘルスを害する元に
●「風俗×非正規雇用(ワーキングプア)」
●「風俗×シングルマザー(育児)」
 家賃の高い首都圏 VS 実家に頼れる地方
●「風俗×借金」
 家賃や生活費をカードで、ローンの支払い、夫が働かない
●「風俗×セカンドキャリア」
 現金日払いの仕事に慣れてしまうと、他の仕事ができなくなる?
 「セカンドキャリア格差」:昼職への移行を支える社会資源、首都圏と地方の格差
●「風俗×障害・病気」
 性感染症、パニック障害、心の病、ギャンブル(パチンコ)、アルコール
●「風俗×性暴力被害」
 サービス中の被害、家族や親からの被害、誰にも相談できない

●女性の生きづらさを和らげるための社会資源の現状と課題

【生活保護】・・・地方都市では、生活保護はデリヘルに勝てない?
【就労支援】・・・どこまで昼職につなぐことができるのか
【法律相談】・・・法律で解決できること・できないこと
【女性支援団体】・・・なぜ風俗で働く女性たちにリーチしない&できないのか
【支援者・専門職】・・・支援者側の偏見や固定観念
【自助グループ】・・・「みんなの待機部屋」の可能性

まとめとして、弁護士・生活困窮者自立支援事業・NPO、それぞれの立場から女性の生きづらさを和らげるために「これからやりたいこと(やるべきこと)」を発表しました。

<参加者の感想(一部)>

終了後はそのまま徳田さんと一緒にデリヘルの待機部屋に移動して、新潟風テラスを行いました。お疲れのところ、本当にありがとうございました・・・!

今回の講演会、ホワイトハンズがこの10年間に新潟市で開催したイベントの中で、過去最高の参加者数になりました。賛否両論や意見の相違が起こりやすいテーマではありますが、現場での実践・支援・議論を通して、今後も働く女性の生きづらさを少しでも緩和できるような活動をしていければと考えております。

徳田さん、小田さん、参加してくださった皆様、そして団体支援事業として本講演会の開催を全面的にサポートしてくださった公益財団法人新潟県女性財団の皆様、ありがとうございました!


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