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大嫌いだったプロレスを好きになった訳。

物心ついた頃は俺は
プロレスが大嫌いだった
それは親父が俺がドリフを観てると
プロレスに変えてしまうからだ。
更に親父ごしから観るブラウン管には
金網の中で血だらけの太った男達が
殴りあうカオスが映し出されている。

大嫌いだった物を好きになると言う事
には物凄い衝撃が必要である。
1980年前後の金曜8時はTV朝日で
新日本プロレスが放送されていた。
そこにいた1人の外人に驚いた。
アンドレ・ザ・ジャイアント
223㎝240㎏の体で動き回る。

しかし俺が驚いたのは
その怪物に喧嘩を売った男だ。
彼はバトルロイヤル前の
サインボール投げでアンドレの顔に
ボールを投げつけたのだ!
そいつの名は

スタン・ハンセン

特撮を越えた戦いだった。
リアルゴジラ対キングギドラだ。
2人は会う度に直ぐに大乱闘を始めた
ビリビリに破けるシャツ

しかしここでオフクロが言ったのは
「プロレスなんて八百長のショーだ」
八百長?ショー?
「あんなに簡単にシャツは破けない」
「最初から全部決まってるんだよ」
そういう物なのか?
本当に好きになる前に聞かされたのが
良かったのかもしれない。
低いハードルから見始めたから
減点法では無く加算法で幻滅する事も
無く見たままを楽しめたのだ。
更に中学の時に出版された
元タイガーマスク佐山聡薯
「ケーフェイ」

これを読んでプロレスファンを辞めた
友達も多かったのは確かだ。

しかし自分がプロレスとは何かを
教わった一番のバイブルは。
いしかわじゅん先生の書いた
「プロレス大好き!」

この本はプロレスが大好きな人が
過去から現在のプロレスを漫画で
面白可笑しく表現している。
ケイブンシャのプロレス大百科よりも
学研プロレス入門より多くを学んだ。

プロレスは日本の文化を写す鏡
かもしれない。

力道山人気が大爆発したのは
日本が敗戦国だからこそだろう
アメリカ人を倒すその姿に日頃の
モヤモヤを忘れる事が出来たり
少年達も胸を踊らせたのだろう。

小さな頃は正義の味方に憧れた。
しかし貧しい家で長く過ごすと
気持ちがどんどん荒んでいく。
借金取りが土足で家に上がり込み
電気やガスを止められても
家に投石をされ家にバカだ死ねだ
書かれても誰も助けてくれなかった。

だから俺は正統派よりも強さを求めた
華やかなレスラーより泥臭さを求めた
圧倒的なパワーを求めた。

ウルトラマンより怪獣が好きだった。

そのすぐ後にタイガーマスクブームが
訪れたが俺は悪役を応援した。

本物の怪獣の様な外人レスラーの
魅力の虜になった。

俺のお爺ちゃんもプロレスが好きで
息子もプロレスが好きだ。

ウルトラマンや仮面ライダーの様に
三世代以上人気が有る物ってのは
とても魅力的な物なんだと思う。

長くなってしまいましたがプロレス
と出会った事は自分の人生に大きな
影響を与えました。

これから書いて行くのは過去の
プロレス観戦記の数々です。

歳を取ると記憶が曖昧になって
しまうのであの頃の感動を忘れない
うちに書き留めて行きたいと思う。

次回は
1982年初プロレス観戦を予定しております

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