「白血病です。」って言われる時

診療所に呼ばれるまでの経緯については一個前のノートで書きました。診察開始前の診療所でどんなことがあったのか。

診療所に着くと、すぐに案内してくれました。部屋の中につくと、先生が待っていました。交代制の診療所だったので、初めてお会いする方でした。ちょうど父くらいの年齢で、はつらつとして、でも落ち着きのある方でした。そしてその顔は、明るくはないが、淡々とした表情。とても、安心をもたらしてくれるものではありませんでした。看護師の方なども、すごく気遣ってくださって、なんとなく不安が増していました。

「検査結果がこれになります。」そう言って、資料を渡されました。。続けざまに、白血球の数値を指さして、異常に大きいことを伝えられました。通常の50倍近くの白血球が血中に存在するんだとか。

そのとき頭に浮かんだのは「白血病」という病名。白血球数が50倍ともなればそれなりに大きいことだけはわかる。昔読んだマンガで、ストーリーの中でかなり重要だったキャラクターが途中で白血病で死んだことを覚えていたので、もしそうだとしたら...そんな強烈な不安を胸にしたまま、恐る恐る聞いてみたのです。

「これって白血病ってことですか…?」

先生は、はっきりとは答えませんでした。ただ、「詳しいことはちゃんと検査してみないとわからない。」この言葉を繰り返されるばかりでした。なんとなく、自分は白血病だろうと確信しました。「たぶん、そういうことなんだろう。」って。

すぐに近くの大学病院で検査するため、先生が諸々の手続きをしてくださることになりました。その間、別室に連れられ看護師の方に親と連絡するように勧められます。親に電話をかけるのですが、そこで初めて自分が震えていることに気づくのです。僕は、母に電話するのもままならないくらい震えていました。

楽しく生きるために大切に使わせていただきます。