最近話題のあのニュースをキッカケに知財について考えてみた
執行役員の村井です。
僕からは、毎月「エンタメ業界」の「知財お役立ち情報」という内容で記事を書かせていただきます。
といいましたが、もともと知財業務に携わっていたわけではなく、日々勉強中の身ですので、お役立ち情報というよりも、僕が実務や勉強を通じて思ったことなどを書いていきたいなと思っています。その中に皆さんのお役に立てるような内容があったら幸いです。
ぜひ、知財に詳しい方、同じように勉強中の方など情報交換させていただけますと嬉しいです!!
さて、ニュースなどで話題になっている「米中貿易摩擦」。長期化も想定され、日本経済にも大きな影響が生じるのではないかといわれています。米中貿易摩擦の主要因として「知的財産権の侵害」が挙げられているのはご存知でしたか?
1.米中貿易摩擦と知的財産権
米国が知的財産権の侵害などを理由として貿易不均衡の是正を図ろうとしましたが、中国は経済優位性を抑え込もうとする取り組みだとして受け入れなかった結果、米国による経済制裁措置につながったというものですね。
知的財産権による技術や経済の覇権争いという一面があることがわかります。
2.ファーウェイの取引禁止問題
更に、ファーウェイの取引禁止問題にも発展し、非常に大きなニュースとなっています。
この背景には、ハイテク産業における知的財産の重要性があります。先端技術などの知的財産は代替が難しく、保持している企業との取引が禁止された場合の影響が非常に大きい。
1台のスマホには数百の企業が持つ10万を超える特許が関連していて、僕たちが購入するスマホの価格の30%がそのライセンスフィーの対価という話もあるほどです。
3.改めて知的財産とは
改めて知的財産を、「なぜ米中貿易摩擦の主要論点となっているか」から考えてみました。
・知的財産以外にも国家にとって大切なものはある(人、国土、お金、文化財など)
・それらが特に論点とならないのは(別の場では議論になっているとは思いますが)、大きな問題なく守ることができているからではないか
・つまり、「知的財産=守るのが難しい」
知的財産権の侵害の一つの形として無断使用があります。
米国に対して、人を無断で雇ったり、国土を奪ったり、お金を奪ったり、文化財を奪ったりすることは、なかなか考えにくいですが、知的財産については現実に生じているなと。
ビジネスにおいても、守るのが難しいからこそ契約書にしっかり知的財産の権利関係について規定しますよね。
普段あまり意識することは無いかと思いますが、一国の政策を動かすほど知的財産権というものが重要であり、「守るのが難しい」からこそ論点になりやすい。
更に技術革新やグローバル化がスピーディーに進む中、知的財産は今後ますます重要になっていくと考えられます。日本でも2年ほど前から「IPランドスケープ」という知財を戦略的に経営に活かす活動が広がり始めましたね。
「守るのが難しいからこそ、もっと知財を大切にしていきたい」と僕は思いますし、会社としても戦略的に知財を活用していきたいと思っています。
今回はエンタメ業界や具体的な実務上の話などできなかったので、次回以降はそれらについて書いていければと思います!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?