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《5投稿目》もし私がアイドルじゃなくて、真面目に就活をしていたら

こんにちは、地下アイドル兼内定者のK(仮名)です!大学6年生です!
2ヶ月間の夏休みを人生で6回も過ごしてるなんてお得過ぎますねえ!

ところで最近帰省したら母が私のグループ新曲を鼻歌で歌っていて激しく動揺しました。
なんで新曲知ってるん、、、?
夕飯のときは「あのよくリプしてる〇〇さんってさ〜」とオタクの話をし始めました。
え、なんでTwitter見てるん、、、、?

ちょっと遅めの夏の怪談でしょうか。怖いです。


さて今回のテーマは「もし私がアイドルじゃなくて、真面目に就活をしていたら」!

楽しそうなテーマ!真面目に、って時点でありえない世界線ですが、真面目に想像して真面目に書いていきたいと思います!

※今回はもしかしての世界の話なので気楽に読んでください。


◼️大学2年生、春ーー(あれ?4年前だ)


「あれ、、、??ここは、、、、?」

目が覚めると、そこは狭く薄暗い部屋の中だった。壁に沿って置かれた大きな棚、白いテーブルの上にゲーム機、雑多に置かれた何かの衣装や手作りの看板、壁には映画のポスター。

そう、ここはK子のサークルの部室だった。

「なんでここにいるんだろう。心なしか体が若返っている気がする、、、」

K子の所属する映画制作サークルは、この大学の映画サークル(他にも何個もある)の中ではまあ明るい方で部員もそこそこ多い。見た目はちょっと地味だけど大学生らしい青春も謳歌したい男女が集まっている。雑誌でいうとPOPEYEとminaだ。あとanan。

K子は戸惑った。なぜならK子は既にこのサークルを引退しているからだ。それも、4年前に。そんな自分が部室で寝てるなんて、何かおかしい

その時、スマホに通知が届いた。TwitterにDMが来たらしい。
メッセージ画面を開いて、K子は息を呑んだ。

『K子様

この度は新規アイドルプロジェクトメンバーオーディションにご応募頂きありがとうございました。1次審査の書類選考の結果、誠に残念ながらご期待に添えない結果となりました。弊社と致しましても大変苦慮した上でのーー……』

それは、K子が初めて受けたオーディションの選考結果。

「落ちた……?」

そんなはずはなかった。K子はこのオーディションに合格した。そしてアイドル活動を始めたのである。そう、4年前に。

メッセージに添えられた日付を見て、K子は確信する。


『2015年4月30日』


なるほど、そうか。ここは、、、

「私がアイドルになれなかった世界だ。」


◼️余裕のよっちゃんは余裕ではない

K子は悩んでいた。もうこの文体で書くのが飽きて来たのだ。
こんな飽き性だからバイトも続かないし1限にも行けないのだ。そうに違いない。
とりあえずあと30分くらいは頑張って書いてみようと思う。


アイドルにならなかった日々はそれなりに充実していた。


小料理屋でのバイトを続けながら、映画サークルの撮影の準備に追われる毎日。
話を考えるのも、スケジュールを組むのも、雑用も、嫌いじゃない。むしろ楽しい。

「K子、単位大丈夫?」

目の前でラムネサワーを呷りながら、同期のしほが聞いてきた。無論、大丈夫のわけがない。4年で卒業という文字は既に風前の灯である。

「よゆうのよっちゃんですわ。」

この頃から私には計画性というものがなかった。きっとバカなのである。
単位は降ってくると思っていたし、テストさえ受ければCは来ると思っていた。


2年の後期、取れたのは6単位だった。留年が決まった。


今だから言えることであるが、私の留年にアイドル活動の有無は一切関係ない。
ライブが授業に被ることはまず無いし、計画的に勉強すれば単位を落としたりなんてしないはずなのだ。そもそもそんな多忙になるほど売れていない。

留年が決まっても、危機感はなかった。
もう1年遊べるドン、そんな明るい声が頭の中で響いた。それだけだった。

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◼️引退、そして就活


ずっとこのままでいたい、と思っても、心地いい環境の中の中にいつまでもいるというのは神様が許してくれないらしい。

サークル引退の時期がやって来た。

自分は目立つタイプでは無い。特に大きな成果を残したわけでは無い。しかし、満ち足りた青春の時間がそこにはあった。

みんなで何本も作った映画の、エンドロールの端っこに自分の名前がある。
それだけで良いと思えた。

「お疲れ様でした!」

後輩から言われた言葉に涙ぐんだ。サークルで過ごした3年間、いろんな場所に行って、いろんな酒を飲んだ。気の合う同期は一生の友達になる気がした。

ここから先は、自分で歩き方を決めなきゃいけない。

同期とは1年ずれた就活に、少しだけ前向きになろうと思った。

◼️将来はプリキュアになりたい


K子のこれまでの人生の指針は、他人の言葉だった。

「勉強してて偉いね」「学校でも1番でしょ」「K子は頭がいいから」

親や親戚、友人の何気ない言葉が、私の将来を決めていた。
他人に望まれる自分でいたいから、そこに寄り添うように努力をした。


何をすれば正解なのかが明確な生き方は、教科書に載った数式を解くように簡単だった。
そして、大学まで来た。


でもここから先は、正解がない。


「私は本当は、何がしたいんだろう」


学校の外の世界は、自分でその決断をしなければ何も続けることができない。それだけはわかっていた。


母曰く、K子はプリキュアになりたい、らしい。

K子はそれをいつ母に言ったのか覚えていない。
おそらく幼少期だろう。テレビで戦う、可愛くてかっこいいプリキュア。


確かに、生き様がクソ格好いい彼女たちのようになれるならなりたい。
ウザイナーとか倒したい。

なるほど、わかった。

なればいいのだ、プリキュアに。
プリキュアみたいな、格好いい女に。

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(キュアピース/スマイルプリキュア!/2012-2013/東映アニメーション)

◼️果報も内定も寝て待て。


プリキュアになる、と決めたK子の次の行動は早かった。
プリキュア視点で就活を考えたのである。

・多分、プリキュアは企業の名前だけで判断しない。
・面接官にウザイナーがいてものちのち倒せば問題ない。
・他にプリキュアがいると被るのでシーズン分けは大事。
・プリキュアなら顔採用では?
・仲間とのチームワークは何より大事。友情は宝。

K子はおそらく主役になるようなタイプではない。主人公の隣でチームを支えながら、自分の役割を考えながら動くタイプだ。


「めっちゃ有用だ、、早く企業は私を採れ、、」


本気でそう思った。企業は正直どこでもよかった。どこでもと言うと語弊があるが、どこに行ってもやるべきことは変わらないだろうから。

そして私は、自分からアクションを起こす就活をやめた。
人材登録サイトに登録して、とにかく連絡を待った。

私はここにいるぞと。
プリキュアがここにいるぞと。


さて、声をかけてくれる会社はあるのだろうか。
K子は、寝て待った。


〜完〜


◼️真面目に就活ってなんだ

初めてこんな文体でnoteを書いてみたのですが、思ったより楽しいですね!

書いてて1個あ、やべーなって思ったのはK子が真面目な就活してないところです。
プリキュアを目指してしまいました。

K子はアイドルにならなかった方の私という認識なのですが、普通の大学生活を送っても真面目には就活できないみたいです。想像ですが、、


でもきっとアイドルになってもならなくても根本的な価値観は変わらない気がしました。


私の場合は、自分を取り巻く環境にこだわりがないこと。
どんなに劣悪な環境でも、自分が変わるか、自分が周りを変えれば解決するじゃん、と思っています。昔からです。

なので就活の前段階、そもそもどの企業に行きたいとかが考えられません。

今もアイドルやってて、「売れてるあのグループに入りたい」みたいなものはなく、自分が入ったグループを自分が頑張って売れさせれば一番では?と考えています。


就活って企業から選んでもらえるか、が一番悩みどころだし大事だとも分かっているのですが、、

私はみんなが行きたいと考えてる人気企業に行くより
自分の良さを発揮できる楽しそうな企業に行きたいです。

今回のテーマで思ったのは、

たとえどこかで一つ選択肢を選んで、何かの可能性を消したとしても、
自分の考え方を貫いていれば行き着く未来は一緒なんじゃないか

ということです。


もしこうだったら、あの時こうしていれば、というたられば話をよく私たちはします。

でも、信念があれば何を選んでも正しい道に進める
むしろ考え方が同じままなら、どんな分岐を選んでも行き着く先は一緒です。

人生に失敗の選択肢などなく、あるのは自分の価値観や考え方という指針だけ。


何を選ぶかではなく、自分がどうありたいか。
進路って、人生って、そんなものじゃないでしょうか。

以上、アイドルやりながらプリキュアも目指してみようかな、と思ったKでした!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


文責:K(仮名)


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