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自分が信じていないものは絶対に世の中に出さない。プロダクトの品質を守り続けるCTO武田の飽くなき挑戦とは

「whoo your world」(※以下whoo)はアプリリリースから3ヶ月で1,000万DL獲得と、国内のアプリでは他を見ない急スピードで成長を遂げている。その開発にクライアントサイドからバックエンドまで幅広く携わり今もなお第一線でコードを書き続けるのが同社CTOの武田和馬。沖縄から東京に移住し、改めてサービスを伸ばす覚悟を決めた彼が、どのようにしてwhooを創ることになったのか、そしてwhooの未来について今何を思うのかーー。LinQで働くメンバーを紹介するwhoo’s Storyの第7回はCTOの武田和馬を紹介します。

武田和馬 / Takeda Kazuma
1994年生まれ。新卒でみんなのウェディング(現くふうカンパニー)入社後、ユーザー向けのツールの開発に携わる。 その後コミュニケーション領域のエンジニアとして設計・実装を経験し、その後PO・エンジニアとして新規サービス立ち上げを経験。 LinQ代表の原田に誘われ、同社CTOに就任。



ゼロからプロダクトを作りたい。自分の欲求と正面から向き合い、26歳の冬に新卒で入った会社を辞める

—-武田さんのご経歴を教えてください。
大学では情報工学を学んでいました。元々ゲームを作るのが好きでカジュアルゲームを作ったり、ハッカソンなどの運営もやっていたのでファーストキャリアをエンジニアとして歩むことは当時からすでに決まっていた気もします。
その後、2017年に新卒でみんなのウェディング(現:くふうカンパニー)にバックエンドエンジニアとして入社しました。かなり重厚な研修プログラムがあったのでエンジニアだけではなく研修の一環として営業とかもやりましたし、いろんな人達に囲まれて育ったなと思います。

僕は学生時代からサービスを作っていたこともあり、とにかく早くコードが書きたかった。既に当時のみんなのウェディングは10年ほど運営していたということもあり、技術的負債に直面していました。この負債解消に向けての動きと新しい付加価値を創るための機能実装をやっていました。

学生時代、開発したサービスを発表する武田

新卒で入った会社を約2年半ほど勤めたタイミングで、当時知り合いのエンジニアから声をかけられたんです。「僕の知り合いがサービスを作るらしいんだけどUnityとバックエンドを書ける人を探しているんだけど、良かったら武田さん手伝ってあげてくれない?」と。
そこで紹介されたのが代表の原田でした。

芝公園のリンゴダイニングでランチし、意気投合したので彼のサービス開発を手伝うことを決めたんです。当時の原田の第一印象は「なんか若いなぁ」という印象でした。僕も当時26歳くらいだったのですが、彼はまだ23,4歳で起業したいけどサービスがまだない状態。どう転ぶか分からなかったのですが、本業の傍ら、休日だけ手伝うといった条件で開発支援を始めました。

当時LinQはオフィスもなかったので、休日Yahoo!のLODGEに出向き、ひたすらコードを書いていましたね。ただみんなのウェディングを頑張ろうと思っていたタイミングでもあったので、あくまでお手伝いにしかすぎなかったんです。
ただ、自分は昔からプロダクトをゼロから作りたいという思いが強かったためか、LinQでプロダクトをほぼゼロの状態から作るとなると、やっぱりそっちに惹き込まれてしまったんですよ。「自分はやっぱりプロダクトを作りたいんだ」その思いが明らかになってからは意を決し、LinQに参画することを決めました。

創ってはクローズを幾度となく繰り返す。to Cサービス開発の難しさに直面


—-LinQの創業当初はどんな仕事をしていたのですか?

LinQにジョインしてから今に至るまで、とにかくひたすら書き続ける、という感じです。僕たちが初めて創ったサービスはアバチャというアバターサービスだったのですが、とにかく技術課題が高かった。アバター自動生成モデルのサービスだったのですが、精度がなかなか上がらず苦い思いをしました。

その後LinQというグループチャットサービスを創ったり、カラオケアプリを創ったり、whooの開発に至るまで10個くらいアプリをリリースしてはクローズして、というのを繰り返しています。渾身のアプリをリリースしても数百しかダウンロードされない現実もある。正直しんどくなかったといえば嘘になります。でも僕はやっぱりプロダクトを作るのが好きなんです。もしサービスをクローズするとなっても次のプロダクト開発に向けて気持ちを切り替えることは難しくなかったと思います。

少し驚かれるのですが、僕たちの会社は代表の原田と僕が開発にフルスイングしてました。業務委託もゼロだったので本当に2人だけ。これを3年やってました。

—-ちなみに武田さんがLinQに入ってから作ったサービスの中で、思い入れがあるサービスはなんですか?

僕が思い入れのあったサービスはm8(エムハチ)とninjar(ニンジャー)。m8は起案から1週間位で作ったサービスです。カメラの体験をアップデートするというコンセプトでした。最近SNSでは加工した自撮り写真がたくさん並んでいると思うのですが、自分をよく見せるためにSNSを使うのは少し違和感があるなと思い、自撮り禁止のアプリを作ったんです。これは今のwhooのコンセプトに通ずる部分もありますね。

また、NinjarはLinQが作ったサービスの中でもwhooを除いて、最大規模(オーガニックで約300万DL獲得)のサービスでした。このninjarの開発経験を通じてバックエンドエンジニアとしても大きな成長が出来たと思っています。やっぱりある程度の負荷を経験できたのは、今のwhooの開発においても活きていますし、なによりもユーザー数が伸びるということで自分自身のモメンタムを強く感じることができた。今でも覚えていますがサイゼリヤでアナリティクスを見ながら数字がどんどん増えているのを目の当たりにした時に胸が高鳴ったんです。

サービスが伸びることによってエンジニアがやらなければいけない仕事がどんなものか、身を持ってわかりました。
やっぱりSNSを作ってよかったという思いも改めて実感することができました。自分たちが心から信じたものじゃないとリリースしない。世の中にプロダクトをリリースする前に迷いは殺さなければいけない。
それまではただ作る、だったような気もしますが、意志を込めてプロダクトを作る事がいかに大切か気付かされました。

whooができて会社が変わった。チームで事業を作るという体験が更に自分を成長させてくれた


— whooをリリースして、ご自身の変化は何かありましたか?

サービスがリリースされたのが2022年の12月だったのですが、2023年は僕の体感としては、一瞬で過ぎていった感覚でした。本当に目まぐるしかった。大変でした。
リリース直後からどんどんダウンロード数が伸びていき、ピーク時には1日に100万ダウンロードされる日もありました。今でもそうですがwhooは広告を踏んでいないので全てオーガニックダウンロードなんです。みるみるうちに数字が伸び、それと並行してユーザーからのお問い合わせやバグ対応も増えていきました。

流石に人を増やさないと回らない状況だったので、2023年2月にカルチャーデックを作り、採用に注力し始めました。ずっと2人で運営してきたこともあり、業務移譲や棚卸し、オペレーション策定などはかなり苦労した部分でもあります。
ただ、正社員が1名入社してきたタイミングで、かなり景色は変わりました。自律的、主体的に動いてもらえるような環境作りをすることで、僕や原田だけではなく、チームワークで難題に挑めるようになった。これは会社としても大きな進捗だと思っています。これからは本格的にチームで戦うフェーズだと思っています。

— CTOの役割に変化はありましたか?

実は、意外とそれはないんです。僕はどんなフェーズであったとしてもCTOが1番コードを書くべきだと思っています。逆にプロダクトのことはCEOが1番詳しくなければいけないと思っています。昔も今もとにかくサービスを成長させるために、僕は第一線でコードを書き続ける。そうでなければいけないと思っています。
逆に言うと、最近はエンジニアの社員も増えましたし、PMもかなり仕事を巻き取ってくれているので、そこに集中できる環境ができているなと思っています。
ちなみに僕はこの会社で1回PMをやったことがあるのですが、正直上手くできなかったんです。僕は1つのことに集中したほうがバリューが発揮できる。

whooで働く人たちは、みんな元気ですごく体力があって、ピュアにサービスに向き合うんです。プロダクトに向けるパワーが強いので、アサインメントを間違えると、そのパワーがプロダクトに転換していかない。これはチームを作るうえで学んだ部分でもあるのですが、メンバーそれぞれが得意なことに集中できる環境を開発組織を束ねる役割を預かる者として、いかにつくれるかが大事なんだと思っています。

— 武田さんはLinQのどんなところが好きですか?

なんですかね...。誤解を恐れずに言うと「苦しいところ」が好きですかね。whooを作ってからは更に、歯を食いしばらないといけないと思うことが多いです。でもそのヒリヒリ感も含めてこの環境が好きです。代表の原田がプロダクトオーナーなのですが、やっぱり要求が高い。スケジュールもきつい。でもそれは、ユーザーにより良い体験を早く届けたいと思ってるから。その思いをわかっているので僕は良い意味で仕事がしやすいと思っています。
いきなり明日リリースしよう!とかはザラなので正直苦しいししんどい。でもやっぱり楽しい。ずっとこれの繰り返しかなと思っています。

グローバルで使われるサービスにする。そこだけを見る。


— 武田さんが思い描くwhooの未来について教えて下さい。

凄くシンプルで、「グローバルで使われるサービスにする」これだけです。もちろん今も日本以外のユーザーも多く抱えておりますが、改めてInstagram、Snapのように世界中で使われるサービスにすることが中長期的な目標です。
僕は、whooがグローバルサービスに成長することはユーザーに対しての還元だと思ってます。

今、whooは国内外合わせて1,500万ダウンロードを突破し、先程お話した通りピーク時は1日に100万ダウンロード獲得しました。それ自体はすごいことだと思うのですが、正直ここまでしか伸びなかったのか、という思いもあります。本当にグローバルで勝ち切るのであれば、それ以上を目指さなければいけない。目指すダウンロード数もDAUも全く足りていないんです。まだzenlyを凌駕する新しい体験を作れていない。そこに対しての焦りはすごくあります。高い壁ではありますがそに挑んでこそスタートアップだと思います。

今は、まだ僕たちが目指す頂きの10%くらいしか到達していません。本当にこれからだと思っています。これから新機能もどんどん出しますが、何が当たるかわからないので、とにかくリーンに試していく姿勢は貫き続けたいと思います。

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