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うさぎさんとねこちゃんはいつもいっしょ

ぜんかいのおはなし

きょうもふたりはいっしょ

うさぎさんはほんがだいすきで、いつもたくさんのほんをよんでいます。
きょうはねこちゃんにあたらしいことばをおしえてあげました。

「にーいーじんすーらー、ってしってる?」
うさぎさんはききました。

しらないことばをおしえてあげたら、きっとねこちゃんはよろこぶはず。
そうかんがえると、うさぎさんはとてもたのしいきもちになりました。

「しらない!なにそれ!おしえて!」
ねこちゃんはすなおにたずねました。
ねこちゃんのこういうところが、うさぎさんはだいすきでした。

「これはね、ちゅうごく、っていうくにのことばなんだ」
うさぎさんはおしえてあげました。

「そうなんだ!どういういみなの?くだもののなまえ?」
ねこちゃんはきょうみしんしんです。

「おまえはもうしんでいる、っていういみだよ」

「にーいーじんすーらー!」
「にーいーじんすーらー!」
ふたりはあきるまでずっとくりかえしました。

ねこちゃんはまたひとつかしこくなり、きょうもまたふたりのきずながふかまりました。

~~~~~~

299Xねん、せかいはかくのほのおにつつまれた!!

うみはかれ
ちはさけ
あらゆるせいめいたいがぜつめつしたかにみえた

だが・・・
せいめいはしめつしていなかった!

~~~~~~

「いやっほーっ!」

がつん

2めーとるのおおきさでにそくほこうのまんぐーすくんが、てにもったこんぼうをふりながらさけんでいました。
そのまえには、こうらのまんなかがわれてしまったかめさんがいました。

「せなかがいたいよお、やめてよお・・・」
かめさんはなみだをながしながらいいました。
そして、うごかなくなりました。

「へへ、いいこうらしてやがる、これはうれるぜ」
わるいまんぐーすくんはうれしそうにわらいました。

そのとき、まんぐーすくんのみぎかたがうしろからたたかれました。
ふりかえると、そこには3めーとるほどのおおきさのねこちゃんがちょくりつしていました。

「な、なんだよお」
ねこちゃんのおおきさにびっくりしたまんぐーすくんは、ゆうきをふりしぼっていいました。

するとねこちゃんはむごんのまま、まんぐーすくんのみぎかたをみぎてひとさしゆびで ずんっ! とつきました。
すると、まんぐーすくんのみぎかたがはずれてぶらんぶらんになりました。

「ひゃぁ!いっ、いてぇよぉ!!」
まんぐーすくんはさけびましたが、ねこちゃんはひょうじょうをかえませんでした。

そして、こんどはまんぐーすくんのこめかみにあるけいらくひこうをおしました。

「うぎゃあ」
とてもいたくて、たまらずまんぐーすくんはこえをだしてしまいました。

「かめさんはもっといたかったんだよ」
ねこちゃんはくうをみつめながらつぶやきました。

「ひぃぃ!やめてくれえっ!おれがわるかった!もうあんなことはしない!」

そのことばをきいたねこちゃんは、くるっとまんぐーすくんにせをむけてそのままあるいていきました。
まんぐーすくんはちゃんすだとおもい、こしのうしろがわにぶらさげていたてつせいのおのをみひだりてにもって、ねこちゃんにうしろからおそいかかろうとしました。

「你已经死了(Nǐ yǐjīng sǐ le)」
(おまえはもうしんでいる)

ねこちゃんはかんぺきなしせいではつおんしました。

そして、まんぐーすくんはみぎかたからひだりこしにかけてばくはつしました。

「这个世界是错误的・・・」
(この世界は間違っている・・・)

ぽつりとつぶやきました。
ねこちゃんはだいにげんごをかんぜんにあやつっていました。
うさぎさんにおしえてもらったのです。

ふとたちどまり、うごかなくなってしまったかめさんをみながらいいました。
ねこちゃんはむかし、みずがなくてひからびそうになってしまっていたかめさんを、うさぎさんといっしょにうみにはこんでたすけました。
そのときから、ともだちだったのです。

ねこちゃんはかめさんをみぎてにかかえて、ちかくにあるみはらしのいいおかのうえにいきました。
やさしいねこちゃんはそこにあなをほり、かめさんをていねいにうめてあげました。

「Lui aussi, il est allé au même endroit que son cher ami.」
(「かれもまた、いとしきともとおなじばしょにいってしまった」)

だいさんげんごもかんぺきにみにつけているねこちゃんは、すこしかなしそうなかおでみぞおちをなぞりながらつぶやきました。

みぞおちには、こっちにむかってやさしくほほえんでいるうさぎさんのえがおのたとぅーがありました。
うさぎさんとねこちゃんはいつもいっしょです。

なきともにせをむけて、どこかとおくにあるいていくねこちゃん。
そのせなかにはかなしみとつよさと、たえぬあいがありました。




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