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「見習い神主」だった僕が「ITエンジニア」として株式会社DO THE SAMURAIに就職する理由

就活シーズンですね。
一年前の僕もちょうど就職活動の真っ最中でした。そして、様々なご縁が重なり、昨年の3月に株式会社DO THE SAMURAIに今年から就職することを決め、以来1年ほどインターンとして働いてきました。

学年問わず大学の後輩から就活の話を聞くことが非常に多くなり、就活が終わった身としても色々考えることが増えてきました。

インターンを始めた当初に思いを綴ったブログもあるのですが、一年経ってより自身の心境が整理できてきました。

自分を振り返る意味と、少しでも就活生の参考になればと思い、なぜ僕がDO THE SAMURAIで働くことにしたのか、もっと深掘りした話を文章に残しておきたいと思います。

なお、この文章約4000字あるので、覚悟がある人だけ読んでください…。

元々は「神職」を目指していたが…

僕は國學院大學神道文化学部という、神社で働く「神主さん」を養成する大学に通っていました。もともと神社も好きでしたし、せっかく入ったのだから神職を目指そうと神職資格の取得を目指し、勉強してきました。

大学2年くらいまで普通に勉強していて、成績もそれなりだったのですが、色々勉強していくにつれ、業界の閉鎖的な雰囲気に疑問を持つようになっていきました。

この業界は基本的に家が元々神社の人(以下社家の人)が得をする構造になっています。

例えば、家がそれなりに有名な神社の社家はコネで大きい神社の奉職が決まったり、というのが平然と行われています。「〇〇大社の息子が□□神宮の宮司と親父が同級生で〇〇神社の奉職が決まったらしいよ〜」という噂話が毎日のように聞こえてきます。

別にコネがあること自体は全く否定しないのですが、そうすると一般人がこの世界でキャリアを積んでいくのは少なからず不利な状況であることは誰の目からもわかると思います。
具体的にめちゃくちゃわかりやすい話をすると、仮に初詣で数百万人規模の人が参拝する大きい神社に奉職したとして、その神社で一番位の高い「宮司」を目指そうと思っても、実は別の大きい神社の次男がポストを握っているという場合が多いです。

そもそも大きい神社でも代々社家の人がお守りしているというところがほとんどです。そうすると今度は宮司家の権力が肥大化していたります。

もちろん、一般家庭出身から神社界でめちゃくちゃ頑張ってる人もいるので、一概には言えません。頑張れば全然やっていけます。
でも、個人的には実力以上に出自で物事が左右される業界はなかなか生きづらいし、肩身が狭い世界だなと二年間で感じてしまいました。

なので、大学2年が終わった頃に思考を切り替えようと思い、プログラミングを始めました。

エンジニアを目指しプログラミングを始める

何とも言えない閉塞感を胸に、大学3年も目前、そろそろ就活考えないとな〜という時に、エンジニアってどうなんだろうなあと考え始めました。

バイトも営業販売職、WordPressくらいだったら組んだことある程度の実力しかなかったのですが、もともとIT技術が好きで「エンジニアめっちゃ稼げるらしいし、好きなことで、しかも自分の実力が直で評価されるなんて最高じゃん」と思って、どうにか文系でもエンジニアになれる方法を模索し始めました。

そんな時、facebookでプログラミングスクール「TECH::CAMP」の広告を見つけ、これだ!と思い1週間超集中コースを受講しました。学生には5万円の受講料は安いものではなかったですが、結果的に2ヶ月もコースを延長して、そこで講師インターンを始めるまでになりました。

インターン生は上昇志向の人が多く、自分の大学の学部には居ないタイプの人と関われたので非常に刺激的でした。

仕事の合間を縫ってプログラミングを勉強し続け、友達と何度も徹夜したのは今ではいい思い出です。今思うと毎週のように酒飲みながら徹夜でJavaやってました。青春ですね。

ただ、教えられる程度にはなっても、エンジニアとして働ける実力があったかというと自分でもよくわかりませんでした。なので、早く実際にプロダクトの開発に関わりたいなと思い、次のインターン先を模索していました。

神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」との出会い

大学3年になりプログラミング講師インターンも初めて5ヶ月目くらいになった2017年9月に、就活を始めました。

その前月の8月に大学の先輩が今の就職先である株式会社DO THE SAMURAIが運営する神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」についてfacebookで共有していたのを見つけました。
ちょうどITと神社についてめちゃくちゃ考えていた時期で、冗談半分で「IT神職」を名乗り始めていたこともあり、ITと神社お寺を実際に手を動かして繋げようとしている会社があることを知り非常に興味を持ちました(最初はめちゃくちゃ怪しいなと思っていました)。

Wantedlyで「応援する」を押すと、すぐに代表の吉田から「IT神職さんなんですか?」とメッセージが来たことを覚えています。

そこから紆余曲折あり、1週間ライターインターンとして働いたりもしていました。

書いた記事の例↑

進路をどうするか

ホトカミとの出会いもつかの間、就活中に色々考えていましたが、僕の進路の選択肢は主に以下のように大別できました。

・就職
・奉職(神社)
・フリーランス
・起業

エンジニアになりたいなという思いはありましたが、就活中はエンジニア以外の職種もたくさん見ていました。従業員数約1800人いる大企業で、正社員に混じってある部門の営業成績全社1位を取ったこともあります。なので、自信を持ってどんな仕事でも楽しければやっていけるなと思っていました。

また、就活に失敗しても神社は求人がたくさんあるし「生きてはいける」なという風に考えていたので、割と気楽にやってた記憶があります。
ただ、超年功序列な神社界を見てきた反動と、元々のインターン先の影響もあり、あまり大きな企業で働きたくないし、裁量があって自由に働けた方が楽しいだろうなという思いがありました。

神社で働きつつ、プログラミングスキルを生かしてフリーランスで生きていこうかなとも考えていましたが、自分の性格的に雇われて人のために働かないとダレて仕事できないなというのが感覚としてあって、更に何も尺度がないため自分のエンジニアとしての実力がフリーランスで通用するか正直わからなかったのでやめておきました。

なので、最終的にはエンジニア就活に絞りました。

「ここで働きたい!」という企業はあまり見つからなかった

ただ、説明会やイベントに行ってもなかなか「ここだ!」と思った企業はありませんでした。難しいものです。

インターン先だったり大学の先輩だったり、周りの知り合いで起業していた人も何人か見ていたので、神社とITで起業して自分が働きたい会社を作ろうかなと思ったこともありました。ただ、それと同時にエンジニアとしてもっとキャリアを積みたいなーとも考えていました。

今でさえオフィスには25人の起業家が常に周りにいるという環境に身を置いているので感覚がわからなくなっていますが、実は世間の大学生で卒業後に起業しようと「考える」人って実は0.9%しかいないらしいです。

そんな時にふと思い返すと、「DO THE SAMURAIがあるじゃん!」となりました。最終的に就活中に色々考えた結果、唯一ここで働きたいなと思った企業がDO THE SAMURAIでした。

元々短期インターンをしたり、長期インターンのお誘いも受けていたこともあり、早速長期インターンの相談を代表に持ちかけました。

面接では今の心境とともに神社とITへの思いをザーッと話した覚えがあります。そして、インターンの相談と同時に「DO THE SAMURAIに就職するのが1番良いと思っている」と素直な気持ちを伝えました。そしたら代表から「10年間一緒に働く覚悟があるなら」と言われたので、即決で「わかりました」と快諾しました。

最終的に2時間ほど話していたと思いますが、こうして僕はエンジニアとしてDO THE SAMURAIで働くことになりました。

最終的に「新卒採用」と言う形で採用面接を受けたのは弊社DO THE SAMURAIと、唯一説明会でいい人が多そうで面白そうだと思ったGMOペパボだけでした。

ただ、代表は僕のエンジニアとしてのスキルを全く見ずに採用したそうで、後にめっちゃコードを書く僕の姿を見て逆に驚いていたようです。

就活を終え、2018年4月から本格的にDO THE SAMURAIで働き始め、今に至っています。

周りからは「天職見つかってよかったね」といつも言われます。

何が起きるかわからない

ちなみにペパボは落ちたのですが、思いの外ショックでした。俗にいうお祈りメールがくると、女性に告白して振られるくらいのショックはあります(笑)。
これが何社も続いたら病むだろうなという実感はありました。個人的には精神衛生上よろしくないシステムだと思います。

なので、就活は出来るだけ最速で終わらせた方がいいなと思います。
反面、じっくり沢山の選択肢を見た上で決めた方が良いとも思います。就職って、人生のうちに何十回もあるイベントじゃないですからね。なんなら、就活しなくてもいい訳ですね。僕の学部の人は6割就活しない(神社へ奉職)ですし、あえて就活しない人も大勢見てきたし、起業する人もいます。

ただ、僕の場合DO THE SAMURAIが無かったら何をしていたか今は全く想像がつきません。もう今のホトカミ上のRubyソースコードの7割くらいは僕が書いたコードになりました。

本当に人生何が起きるかわかりませんね。ご縁に感謝して、この文章を締めたいなと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。
これを読んだ就活生が一人でも多く救われることを心から願っています。

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