荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前に…

荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前になる社会(中野信子さんと共著)」「結婚滅亡」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済、プレジデント、ヤフーにて連載、メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。

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  • それ、幻想かもよ!

    本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。

  • 知ってるつもりの歴史の真実

    教科書で習った歴史が真実とは限りません。小説や映画でみた時代劇の虚構を事実と誤認している人もたくさんいます。歴史を学ぶとは年号とか政治の流れではなく、その時人がどう動いたのか?という話だと思います。

  • 結婚できないのは男のせいだ!

    独身研究家の荒川が送る「結婚できない女たち=ソロ女」の生態を座談会形式の生声で明らかにしていくセミドキュメンタリーマガジンです。タイトルの意味は最期にわかります。

最近の記事

賃上げされたといってもその実態は?

賃上げのニュースが相次いで、連合の一次集計では賃上げ率は平均5.28%で、前年の同時点(3.80%)から1.48ポイント上昇した。 これ自体は喜ばしいことたが、とはいえ、当たり前だが全ての企業が一律でこの割合であがるわけではない。ニュースなどで個別に伝えられる企業は大抵大企業だ。 日本において大企業の就業者は全体の3割でしかない。上澄み3割が賃上げしたところで残りの7割が変わらないのであればあまり意味はない。意味はないどころか格差が拡大するだけで余計に悪い。 実際、202

    • ウガンダからの留学高校生に教えられたこと

      テレ東でやってる「YOUは何しに日本へ?」をたまたま見たのですが、そこで密着取材されてたウガンダからの留学高校生ニコラスくん。 高校から留学してきたのに、日本語も堪能で、しかもちゃんと敬語も使い分けるし、日本人が書けないような漢字まで習得している。謙虚で礼儀正しくて、決してオラオラもせず、かといってウェーイでもなく、物静かでとても冷静。 高校では生徒会長もやるくらいだから、同級生からの人気もあるのだろう。 京都の大学にも晴れて合格し、夢は母国の大統領。 ホントに20年後と

      • 利権に群がる政治家と我利業者が少子化を加速させる

        久しぶりに呆れたニュースを見た。  毎年のように「今年がラストチャンス」とか言っているんだが、閉店セールといいながらいつまでも閉店しない店みたいなことしている場合か? 出生数が増えないことは、1990年代後半からゼロ年代頭にかけて第三次ベビーブームが来なかった時点で確定している。一人当たりの母親が産む子ども数が減っていないのに、全体の出生数が減り続けているのは、そもそも産む母体の数の減少「少母化」によるものであり、ラストチャンスというのなら、それは2005年までにやるべき

        • 価値観とは、年代ではなく、立場と役割で変わるもの

          昭和の時代には、企業の運動会どころか文化祭や社員旅行などのイベントがあったものだ。そんな話を聞くと「会社の人間と運動会して何が楽しいのか?」と思うかもしれないが、そもそも企業はかつての「ムラ」共同体の代替機能を果たしていたものだし、部署はひとつの疑似家族的なものでもあった。 別にそれがいいという話をしたいわけではないが、いつの頃からか(1990年代に入ってから?)運動会も文化祭も社員旅行もなくなった。そもそも昔は、会社にも趣味的な部活動があったものだが、それもなくなっている

        賃上げされたといってもその実態は?

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        記事

          フィンランドを見習うのであれば、ありのままの現状を見よう

          一時期「少子化対策は北欧を見習え」みたいな話がものすごく流行った時期があって、Xで界隈が叫んでいるだけならまだしも、大新聞やテレビまでがそれを言いだしてうんざりしたことがある。 まず、事実を正確に認識することが大事。 世界最高レベルの子育て支援と言われてきたフィンランドでさえ出生率は1.26にまで激減している。1.26は2022年の日本の数値と一緒で、その時は「過去最低の出生率」とかでマスコミが大騒ぎしたよね。 フィンランドの出生減については、ものすごくわかりやすく解説

          フィンランドを見習うのであれば、ありのままの現状を見よう

          構造を理解しないと無駄な負け戦をする

          恋愛なんて平等なものではありません。 そんなことはみんな薄々気付いていたでしょ。まあ、恋愛どころかこの世の中平等でなんかあるわけがないのだが、その辺は置いておいて恋愛の話をば。 男も女もモテる奴は一部。その一部の恋愛強者に集中する。よって、恋愛は1対1になんかならない。一部の強者総取り現象になります。わかりやすくいえば、浮気、二股三股ということです。 ただ、そうした状態も「若気の至り」で若い時期だけのヤンチャで終了していれば問題はなかったが、そうでなくなったことが現在の少

          構造を理解しないと無駄な負け戦をする

          快楽だけに依存すると、快楽に支配され身を滅ぼす

          珍しく芸能ニュースから。 恋愛など個人が好きにすればいいと思っているので、基本どうでもいいのですが、この記事にあるコメントから思うことを書きます。 まあ、好みならご自由にすればいいと思いますが、それはしあわせとはいわない。快楽です。 食事の話で説明しましょう。 人間は腹が減ります。腹が減れば何かを食べたくなります。腹が減っているのに何も食べるものがないとイライラしますが、食べて満腹になればそのイライラは解消します。脳が「食べた。満腹になった、満足した」と指令を発するか

          快楽だけに依存すると、快楽に支配され身を滅ぼす

          「何者でもない私」になった時の生き方

          単身世帯(一人暮らし)というと、若い独身が多いというイメージがあるかと思うが、もはや年齢別の単身世帯数は65歳以上の高齢一人暮らしが一番多い。 何もこの人たちは全員が生涯未婚ではない。むしろ、結婚歴があって、子どももいるかもしれない人の方が、この世代の生涯未婚率から考えれば多い。それもそのはずで、結婚しようが、子どもを作ろうが、誰もが最後に一人に戻る可能性があるからだ。 そういう不可避な現実についての適応について書いた記事がプレジデントオンラインで公開されました。おかげさ

          「何者でもない私」になった時の生き方

          年齢ではなく、環境や立場で誰もが老害となりえる

          先日、こちらの記事が話題になっていた。 20代の時よりも、40代になるとポジション的に全体のバランスを取ることが多くなり、そのバランスを取っているはずの自分の言葉が結果、若者たちを妨害することになっていることがあるという指摘。 まあ、確かにそういうことはあるよねという話だ。 X上では、特に40代と思われる人から「効くなあ」「刺さる」「自分もそうなっているかもしれないと思った」などと共感の声が寄せられているが、別にこれ年齢の話にしてしまうのはあまりよくない。 ある特定の

          年齢ではなく、環境や立場で誰もが老害となりえる

          「これは経費で落ちません」

          パー券問題で派閥の解散がニュースになっていたりするけど、正直派閥が解散するとかしないとかどうでもいい話。 本質は、金の受け渡しと使途の不透明さの問題であって、普通に「いただいたものは申告し、使ったものは領収書を出して清算する」ということにすればいいだけの話。当たり前の話でしょ。逆にいえば、派閥があってもそれさえキチンとやっていればいいだけのこと。 さすがにそろそろ潮時だと思いますよ。何に使ったかわからないものを認める制度(官房機密費除く)。政策活動費もさうだけど旧文通費も

          「これは経費で落ちません」

          上級国民政治屋「裕福な上級国民だけが子ども産めばいいじゃん」

          小池都知事がぶちあげた東京都の私立高校授業料の無償化は、こと少子化対策として最悪手である。 これは、2024年度から私立高校の授業料をすべての世帯に対して実質無償化すると発表したものだが、その狙いは、世帯年収により教育レベルが変わる「教育格差」是正だとか言ってるのだが、むしろこれは格差を拡大させることになる。 これから高校入学を控える親からすれば、そりゃあ教育費負担が軽減されるのだから歓迎する話だろう。一見、誰も損をしていないのだから「別に反対する話じゃない」という者もい

          上級国民政治屋「裕福な上級国民だけが子ども産めばいいじゃん」

          「諦めたら試合終了」は漫画の世界で、現実は主観ではない

          1/10に、人口減少対策を有識者らが議論する人口戦略会議のメンバーが岸田首相と面会し、8,000万人で人口を安定させることなどを盛り込んだ提言を手渡したというニュースがあったのたが、これがまた「何言ってんだ?」感が満載。 百歩譲って、これが人口6000万人で維持する(静止人口)というならまだ努力目標として許せる範囲だが、8000万人はどうあがいても無理。 下記のグラフの一番上が今回の提言で、下のふたつが社人研の推計です。社人研の推計も中位推計はいろいろ忖度ありの鉛筆なめな

          「諦めたら試合終了」は漫画の世界で、現実は主観ではない

          「貪り、怒り、非がわからない」三毒とんじんち

          あけまして…という言葉がはばかれるくらいに、お正月元旦から連続で「どうしちゃったんだ?ジャパン」のような悲しい出来事が続きましたが、せっかくなので、1年の始まりにふさわしいお話を。 貪瞋痴(とんじんち)という言葉がある。仏教で心の三毒と言われている。 貪(とん)とは、その漢字の通り、むさぼることで貪欲に際限なくあれこれ欲すること。「あれがほしい」という物欲に関しても、たとえ最初にほしいと思ったものが手に入ったとしても、それだけでは満足せず「あれもほしい」となってしまうこと

          「貪り、怒り、非がわからない」三毒とんじんち

          2023メディア出演まとめなど振り返り

          今年も間もなく終わろうとしています。 毎年恒例ですが、個人の備忘録としてまとめを載せておきます。ありがたいことに今年もなんだかんだたくさん仕事をいただきました。 特に、今年は本を2冊出しているのがトピックス。 個人的には、青森の三内丸山遺跡、鳥取砂丘、出雲大社という今まで行きたくて行けなかったところに行ったのがよかった。 三内丸山遺跡 鳥取砂丘 出雲大社 以下順にメディアなどに出た内容を羅列しておきます。 1/19、ERAからインタビュー受けた記事が公開されまし

          2023メディア出演まとめなど振り返り

          「たまたま」という偶然性が自分の彩りになる

          殺人事件とか詐欺とか増税とか殺伐したニュースばかりが目につく昨今、年末にほっこりする記事を見かけました。 このニュースを報じた十勝毎日新聞の人気コーナーに「私の赤ちゃん」というのがあるそうだが、25年前に同じ日の記事に並んで載った2人が、偶然の出会いを重ね、引き寄せられるように結婚したそうだ。 地方ならではの偶然性でもあり、必然性でもある。 記事が出た3年後に家族同士が偶然出会うことも、この2人が高校生の時に、たまたまバイトで出会うことも。たまたまと書いたが、たまたまで

          「たまたま」という偶然性が自分の彩りになる

          足し算より引き算の時代

          こんな記事が話題になっていた。男性の脱毛が増えている、と。 かつて男の身だしなみはスーツや靴や腕時計といった付け加える「プラスの所有」だったが、物欲が失われた現代、抜く・剃る・除く・引き締めるという「マイナス」方向になったということ。 薄毛についても、昭和の頃は少ない頭髪を誤魔化すためにかえってバーコードハゲに陥るおっさんが多かったが、今はもう堂々とスキンヘッドにした方が受けがいい。 足すのではなく引くのである。 これと連動する話かどうか、男性化粧品市場が右肩あがりで