荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前に…

荒川和久/独身研究家・コラムニスト

新刊「居場所がない人たち」「知らないとヤバい」発売中!他著書「一人で生きるが当たり前になる社会(中野信子さんと共著)」「結婚滅亡」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済、プレジデント、ヤフーにて連載、メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。

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  • 日経COMEMO

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    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • それ、幻想かもよ!

    本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。

  • 知ってるつもりの歴史の真実

    教科書で習った歴史が真実とは限りません。小説や映画でみた時代劇の虚構を事実と誤認している人もたくさんいます。歴史を学ぶとは年号とか政治の流れではなく、その時人がどう動いたのか?という話だと思います。

  • 結婚できないのは男のせいだ!

    独身研究家の荒川が送る「結婚できない女たち=ソロ女」の生態を座談会形式の生声で明らかにしていくセミドキュメンタリーマガジンです。タイトルの意味は最期にわかります。

最近の記事

「人も町も不老不死ではない」という当たり前の話

地方のメディアにニュースを配信することが生業の共同通信にとっては、地方が衰退するのは避けたいのだろうが、誰がなんといおうと地方は衰退する運命。 現実的に考えてほしい。そもそも国全体の絶対人口が今後毎年80万人以上も50年間減り続けるわけで、今ある自治体数を維持していくこと自体は完全に不可能。2100年までには、全体の人口が半分に減るが、地方の人口は20年もまたずに半減するところはたくさんある。だから、自治体間の人の取りあいをしたところで所詮は目先の話でしかない。 また、地

    • 「己を知る」ために必要な「ありがとう」の言葉

      社人研の2024年推計結果が発表されて、各メディアが以下のような記事をあげているんだが… 高齢者が増えるのは今に始まったことではないし(現に日本今世界一の高齢化率の国)、単身世帯が増えるって話も実際に世帯類型別で単身世帯が「夫婦と子」世帯を抜いてトップになったのは2010年の国勢調査段階だし、単身世帯が4割になるという推計も5年前の社人研の推計で発表していることであって、特に「急にふってわいた話」ではない。 高齢の一人暮らしが増えるのはその通りですが、その内訳は未婚の高齢

      • 「出会う」ためにはまず「出る」ことが必要である

        新海誠監督の「すずめの戸締り」が地上波で初公開されて、Xはその話題で持ち切りになっていた。たくさんのファンがいる中で、本作について私如きが考察をするのははばかられるのでやめておくが、この作品において私個人が感じた「とても大事なこと」について一点だけ書いておきたい。 それは、本作に何度も流れるひとつの言葉「いってらっしゃい」にもかかわるが、「出る」という行動についでである。 主人公岩戸鈴芽は自ら望んだわけではないが、九州から東北までの旅をする羽目になる。そのきっかけは、草太

        • 女性の高学歴化と社会進出が起こす「結婚と出産のインフレ」ジレンマ

          台湾の若者を取り巻く問題が日本や韓国に酷似(中国とも)していて、誰が考えても問題の本質は経済的な問題だと思うのだが…。 そんな中、久しぶりに支離滅裂な出鱈目な話を目にしたので言及したい。但し、これは厳密には少子化について言及したものではないが。 日本と韓国と台湾の年齢別の女性労働力率のデータを比較して、日韓でいわれているM字カーブが台湾には見られないことから、 そして、それは「小さな子どものそばには母親がいなければいけない、という規範がないから」とかいってるわけだが、別

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        記事

          「吾輩は猫である」にて予言されていた結婚滅亡

          夏目漱石の「吾輩は猫である」という有名な小説がある。題名なら誰しもが知るところだと思うが、あれに書かれている内容を今も覚えている人は少ないだろう。 覚えているのは大体、冒頭の「吾輩は猫である。名前はまだない」というところだけだ。 かくいう自分も、小学校あたりの読書感想文のために読んだ記憶があるが、覚えているのはなぜか主人公の先生(漱石がモデル)が、自分の鼻毛を原稿用紙に几帳面に並べていく様を猫が観察しているシーンしかない。 というわけで、何の気まぐれか今更ながらにこの「

          「吾輩は猫である」にて予言されていた結婚滅亡

          見せたくないモノを見えないようにする 

          こちらの動画を見て、どのカップの中にモノがあるかをじっくり観察していただきたい。別に手品ではないのでちゃんと見ていれば100%当たるはず。時間のない人は1分15秒すぎくらいからみればいいと思う。 動画の中でネタバレしているが、ほとんどの人はここに出てくるアヒルの存在は見えなかっただろう(最初から知っていれば簡単にわかるのだが)。 元ネタは2004年にイグノーベル賞を受賞した有名な「見えないゴリラ実験」である。 アヒルにしてもゴリラにしても、ある一点に興味が集中していると

          見せたくないモノを見えないようにする 

          賃上げされたといってもその実態は?

          賃上げのニュースが相次いで、連合の一次集計では賃上げ率は平均5.28%で、前年の同時点(3.80%)から1.48ポイント上昇した。 これ自体は喜ばしいことたが、とはいえ、当たり前だが全ての企業が一律でこの割合であがるわけではない。ニュースなどで個別に伝えられる企業は大抵大企業だ。 日本において大企業の就業者は全体の3割でしかない。上澄み3割が賃上げしたところで残りの7割が変わらないのであればあまり意味はない。意味はないどころか格差が拡大するだけで余計に悪い。 実際、202

          賃上げされたといってもその実態は?

          ウガンダからの留学高校生に教えられたこと

          テレ東でやってる「YOUは何しに日本へ?」をたまたま見たのですが、そこで密着取材されてたウガンダからの留学高校生ニコラスくん。 高校から留学してきたのに、日本語も堪能で、しかもちゃんと敬語も使い分けるし、日本人が書けないような漢字まで習得している。謙虚で礼儀正しくて、決してオラオラもせず、かといってウェーイでもなく、物静かでとても冷静。 高校では生徒会長もやるくらいだから、同級生からの人気もあるのだろう。 京都の大学にも晴れて合格し、夢は母国の大統領。 ホントに20年後と

          ウガンダからの留学高校生に教えられたこと

          利権に群がる政治家と我利業者が少子化を加速させる

          久しぶりに呆れたニュースを見た。 毎年のように「今年がラストチャンス」とか言っているんだが、閉店セールといいながらいつまでも閉店しない店みたいなことしている場合か? 出生数が増えないことは、1990年代後半からゼロ年代頭にかけて第三次ベビーブームが来なかった時点で確定している。一人当たりの母親が産む子ども数が減っていないのに、全体の出生数が減り続けているのは、そもそも産む母体の数の減少「少母化」によるものであり、ラストチャンスというのなら、それは2005年までにやるべき

          利権に群がる政治家と我利業者が少子化を加速させる

          価値観とは、年代ではなく、立場と役割で変わるもの

          昭和の時代には、企業の運動会どころか文化祭や社員旅行などのイベントがあったものだ。そんな話を聞くと「会社の人間と運動会して何が楽しいのか?」と思うかもしれないが、そもそも企業はかつての「ムラ」共同体の代替機能を果たしていたものだし、部署はひとつの疑似家族的なものでもあった。 別にそれがいいという話をしたいわけではないが、いつの頃からか(1990年代に入ってから?)運動会も文化祭も社員旅行もなくなった。そもそも昔は、会社にも趣味的な部活動があったものだが、それもなくなっている

          価値観とは、年代ではなく、立場と役割で変わるもの

          フィンランドを見習うのであれば、ありのままの現状を見よう

          一時期「少子化対策は北欧を見習え」みたいな話がものすごく流行った時期があって、Xで界隈が叫んでいるだけならまだしも、大新聞やテレビまでがそれを言いだしてうんざりしたことがある。 まず、事実を正確に認識することが大事。 世界最高レベルの子育て支援と言われてきたフィンランドでさえ出生率は1.26にまで激減している。1.26は2022年の日本の数値と一緒で、その時は「過去最低の出生率」とかでマスコミが大騒ぎしたよね。 フィンランドの出生減については、ものすごくわかりやすく解説

          フィンランドを見習うのであれば、ありのままの現状を見よう

          構造を理解しないと無駄な負け戦をする

          恋愛なんて平等なものではありません。 そんなことはみんな薄々気付いていたでしょ。まあ、恋愛どころかこの世の中平等でなんかあるわけがないのだが、その辺は置いておいて恋愛の話をば。 男も女もモテる奴は一部。その一部の恋愛強者に集中する。よって、恋愛は1対1になんかならない。一部の強者総取り現象になります。わかりやすくいえば、浮気、二股三股ということです。 ただ、そうした状態も「若気の至り」で若い時期だけのヤンチャで終了していれば問題はなかったが、そうでなくなったことが現在の少

          構造を理解しないと無駄な負け戦をする

          快楽だけに依存すると、快楽に支配され身を滅ぼす

          珍しく芸能ニュースから。 恋愛など個人が好きにすればいいと思っているので、基本どうでもいいのですが、この記事にあるコメントから思うことを書きます。 まあ、好みならご自由にすればいいと思いますが、それはしあわせとはいわない。快楽です。 食事の話で説明しましょう。 人間は腹が減ります。腹が減れば何かを食べたくなります。腹が減っているのに何も食べるものがないとイライラしますが、食べて満腹になればそのイライラは解消します。脳が「食べた。満腹になった、満足した」と指令を発するか

          快楽だけに依存すると、快楽に支配され身を滅ぼす

          「何者でもない私」になった時の生き方

          単身世帯(一人暮らし)というと、若い独身が多いというイメージがあるかと思うが、もはや年齢別の単身世帯数は65歳以上の高齢一人暮らしが一番多い。 何もこの人たちは全員が生涯未婚ではない。むしろ、結婚歴があって、子どももいるかもしれない人の方が、この世代の生涯未婚率から考えれば多い。それもそのはずで、結婚しようが、子どもを作ろうが、誰もが最後に一人に戻る可能性があるからだ。 そういう不可避な現実についての適応について書いた記事がプレジデントオンラインで公開されました。おかげさ

          「何者でもない私」になった時の生き方

          年齢ではなく、環境や立場で誰もが老害となりえる

          先日、こちらの記事が話題になっていた。 20代の時よりも、40代になるとポジション的に全体のバランスを取ることが多くなり、そのバランスを取っているはずの自分の言葉が結果、若者たちを妨害することになっていることがあるという指摘。 まあ、確かにそういうことはあるよねという話だ。 X上では、特に40代と思われる人から「効くなあ」「刺さる」「自分もそうなっているかもしれないと思った」などと共感の声が寄せられているが、別にこれ年齢の話にしてしまうのはあまりよくない。 ある特定の

          年齢ではなく、環境や立場で誰もが老害となりえる

          「これは経費で落ちません」

          パー券問題で派閥の解散がニュースになっていたりするけど、正直派閥が解散するとかしないとかどうでもいい話。 本質は、金の受け渡しと使途の不透明さの問題であって、普通に「いただいたものは申告し、使ったものは領収書を出して清算する」ということにすればいいだけの話。当たり前の話でしょ。逆にいえば、派閥があってもそれさえキチンとやっていればいいだけのこと。 さすがにそろそろ潮時だと思いますよ。何に使ったかわからないものを認める制度(官房機密費除く)。政策活動費もさうだけど旧文通費も

          「これは経費で落ちません」