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それ、幻想かもよ!

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本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。
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#独身

価値観とは、年代ではなく、立場と役割で変わるもの

価値観とは、年代ではなく、立場と役割で変わるもの

昭和の時代には、企業の運動会どころか文化祭や社員旅行などのイベントがあったものだ。そんな話を聞くと「会社の人間と運動会して何が楽しいのか?」と思うかもしれないが、そもそも企業はかつての「ムラ」共同体の代替機能を果たしていたものだし、部署はひとつの疑似家族的なものでもあった。

別にそれがいいという話をしたいわけではないが、いつの頃からか(1990年代に入ってから?)運動会も文化祭も社員旅行もなくな

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「諦めたら試合終了」は漫画の世界で、現実は主観ではない

「諦めたら試合終了」は漫画の世界で、現実は主観ではない

1/10に、人口減少対策を有識者らが議論する人口戦略会議のメンバーが岸田首相と面会し、8,000万人で人口を安定させることなどを盛り込んだ提言を手渡したというニュースがあったのたが、これがまた「何言ってんだ?」感が満載。

百歩譲って、これが人口6000万人で維持する(静止人口)というならまだ努力目標として許せる範囲だが、8000万人はどうあがいても無理。

下記のグラフの一番上が今回の提言で、下

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2023メディア出演まとめなど振り返り

2023メディア出演まとめなど振り返り

今年も間もなく終わろうとしています。
毎年恒例ですが、個人の備忘録としてまとめを載せておきます。ありがたいことに今年もなんだかんだたくさん仕事をいただきました。

特に、今年は本を2冊出しているのがトピックス。

個人的には、青森の三内丸山遺跡、鳥取砂丘、出雲大社という今まで行きたくて行けなかったところに行ったのがよかった。

三内丸山遺跡

鳥取砂丘

出雲大社

以下順にメディアなどに出た内容

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江戸に花開いたストリートエンタメ業

江戸に花開いたストリートエンタメ業

江戸時代の江戸が現代と酷似している話は過去に何度もとりあげている。大都市である江戸に人口集中することも然り、独身男性の男余り現象然り、外食産業が栄えたことも然り、女性の社会進出によって未婚化と離婚増加になったことも然り。現代の推し活のようなものすらあった。

こちらの「居酒屋の起源」の記事もものすごく読まれました。

さて、江戸において、というより、江戸の活気を生み出した最たるものは「棒手振り」稼

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お盆に帰省する意味がなくなる時代へ

お盆に帰省する意味がなくなる時代へ

若い人に「お盆」とはなんのためにあるの?と質問すると、もはや「夏休みの中の夏休み」とか言い出す始末で、とても先祖のお墓参りをするとか、先祖の霊を供養するものであるという認識はないようだ。

そもそも、「盆」ってどういう意味?という話も若者に限らず、高齢者でも知らない人は多い、意味はなく、単なる当て字です。正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と書くわけですが、これはサンスクリット語の「ウラバンナ」に漢

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今でも蔓延る「誰かにとって都合のいい大本営発表」の嘘

今でも蔓延る「誰かにとって都合のいい大本営発表」の嘘

シンガポールのメディアからの「日本のソロ社会」についての取材を受けました。あとでニュースとテレビ番組にインタビューが流れるらしいのですが、「日本の少子化、未婚化は何が問題だと思いますか?」などと聞かれまして、いやいやあなたの国の方がよっぽど深刻なんじゃないですか?って話なんだけど…と思ってしまった件。

で、逆になんでシンガポールは低出生なの?という質問をしたら、

1.女性の社会進出による未婚化

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禁セックス法によるディストピアな未来予想図

禁セックス法によるディストピアな未来予想図

「不同意性交罪」が7/13より施行されました。

もちろん性犯罪は許されないし、是とする気持ちなど微塵もないが、この法律はいろいろと日常の運用面において弊害というか問題が起きそうな気がするのはネット上でもさんざん言われている。

そもそも同意をどう証拠化するのか。

いちいち毎回やるたびに弁護士立ち合いのもと一筆書くわけにもいくまい。なんか、そういう同意アプリでも作る業者がでてきそうだが、今度はそ

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推し活の粋(いき) 「恋しさと寂しさとあきらめ」

推し活の粋(いき) 「恋しさと寂しさとあきらめ」

↓の記事が炎上して「弱者男性の姫」というワードがツイッターのトレンド入りしたらしい。

このお天気キャスター自体を私は知らなかったのだが、“好きなお天気キャスター”ランキングで1位を獲得。地上波テレビへの出演がないにも関わらず、圧倒的な得票数で1位に輝いたとか。

そんな彼女がどこぞのプロテニス選手との熱愛を公言したことで、今までファンとして応援してきた男からの誹謗中傷が増えたとかなんとか。事の経

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「安心な居場所」ばかり探していると「居場所に独りぼっち」になる

「安心な居場所」ばかり探していると「居場所に独りぼっち」になる

イギリスの猿真似で孤独担当大臣なんか作ったものの、人と一緒に過ごすことを社会的圧として強要される西洋社会と一人でいることをネガティブではなく必要と考える日本人とでは「孤独」に対する考え方は大きく異なる。

「孤独を感じる人が4割もいる」ことをそも重大事のようにいうが、孤独を感じることと孤独を苦痛に感じることとは別物である。

私の調査では、基本的に「孤独を苦痛に感じる」割合は男女年代問わず1割程度

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いい加減年寄りより若い子たちの支援と後押しに注力してほしい

いい加減年寄りより若い子たちの支援と後押しに注力してほしい

このところ(てか、ずっと)、政府の少子化対策が的外れすぎているので、その問題点を指摘した記事をプレジデント、東洋経済に連続して寄稿しました。

ふたつの記事で訴えたいことはひとつで、子育て支援と少子化対策と似て非なる別物であって、どれだけ子育て支援を充実させても、それが出生数の増加には結び付かないという話です。もちろん、何度も言うように子育て支援をやめろという話ではない(そういう読解力のない輩も大

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ほんの35年前100人いた母親が40人に減った日本

ほんの35年前100人いた母親が40人に減った日本

何度も言ってることで恐縮ですが、「少子化は解決しない。なぜなら起きているのは少子化ではなく少母化だから」という事実を認めたがらない人が相変わらず多いので繰り返し言っています。

2015年時点の国勢調査でも一人以上出産した母親の数をだしましたが、2020年の結果がでたのであらためて記事化しました。1985年と比較した場合に、2015年時点でも母親の数は半減でしたが、2020年にはさらに進んで6割減

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女も男も「世の中ね、顔かお金かなのよ」の時代へ(回文)

女も男も「世の中ね、顔かお金かなのよ」の時代へ(回文)

10/16に公開した東洋経済オンラインの以下の記事が大いにバズりました。

内容は、未婚女性の結婚相手に求める条件のうち「男の容姿」が最近急上昇しているということ。しかし、勘違いしてはいけないのは、上昇率が大きいのであって絶対的な1位ではない。条件としては相変わらず「経済力」が1位である。ポイントは、かつてそれほど重視されていなかった「男の容姿」が急上昇して過去最高値となり、男が求める「女の容姿」

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飲み会で「彼女いるんですか?」と女子に聞かれる人、聞かれない人

飲み会で「彼女いるんですか?」と女子に聞かれる人、聞かれない人

こんなツイートをしたら、ちょっとバズってしまった。

沢山の引用RTとリプライを拝見するといろいろな考え方やエピソードが寄せられていて非常に楽しく読ませていただきました。お時間ある方は読んでみてはどうだろうか。

そして、これ分析すると興味深いことがわかった。

このツイートに対する反応を大まかに分類すると「後者の女なんているの?みたことない」群と「後者の女しかみたことない」群と「そんな質問された

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幸福の比較なんて全く必要性を感じないどころか新たな階級と差別を生むだけ

幸福の比較なんて全く必要性を感じないどころか新たな階級と差別を生むだけ

「国の幸福」を数値化する動きがあるらしい。また、どうでもいいランキング化してマスコミがはゃぐネタになるだけなんじゃないの?と思う。

記事を読むと、GDPを補えるような「共通の幸福度指数」の開発にも、力を注ぐべきと締めているのだが、まったくそうは思わないし、GDPのように幸福なんてものを数値化することによって、むしろ不幸な人間をたくさん生み出しかねない。

そもそも「幸福なんて他人や他国と比較する

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