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それ、幻想かもよ!

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本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。
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#コラム

バブルの武勇伝やエピソードは大抵ウソですから。

バブルの武勇伝やエピソードは大抵ウソですから。

「バブル時代は良かった」とか「バブル期はこんなだった」と自らの武勇伝を語るジジイがいるじゃないですか。

大体、大ウソです。盛っているとかのレベルを超えて、もはや虚構の作り話だと思った方がいいです。テレビも雑誌も新聞でさえも、そうしたおもしろいエピソードを真偽確かめずに取り上げるから、いつのまにかそれが伝承真実になってしまっているんです。このあたりは、最近の若者が草食男子という説と同じようなもんで

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「唯一の仕事」「唯一の家族」に依存する男たちの破滅

「唯一の仕事」「唯一の家族」に依存する男たちの破滅

東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」第46回目です。

テーマは「離婚と自殺の相関」について。

平成は年間自殺者3万人超えが14年間も続いた時代でした。自殺と失業率との相関はみなさんご存じの通りですが、離婚と自殺も高い相関があります。
但し、男性だけです。

なぜ離婚男性の自殺はこんなに多いのか?

頼れる人が1人しかいないとか、居場所が1カ所しかないという「選択肢が1つしかない唯一依存」が

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平成の30年間で最大に失なわれたものとは、未来の「安心」である

平成の30年間で最大に失なわれたものとは、未来の「安心」である

書きました。東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代#45】。

テーマは「平成の30年で失われたもの」についてです。

平成とはどんな時代だったのか?失われた30年と言われますが、夫婦が失われ、仕事が失われ、命が失われ、人々の心の安心が失われた時代でした。
最後の非正規雇用数と婚姻率低下の相関図は必見です。

ぜひご一読ください。

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男女の「結婚観」は平成の間でこうも変わった

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クリスマスデート文化の起源と歴史と赤プリ奮闘記

クリスマスデート文化の起源と歴史と赤プリ奮闘記

東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」、更新しました!

今回のテーマは、「クリスマスデート文化の起源と歴史」についてです。ぜひご一読ください。

現代、当たり前のように「クリスマスはカップルで過ごすもの」と思っている人も多いかと思いますが、そもそもその起源は新しいものです。一部女性詩「anan」がその文化を作ったと言われますが、起源は1980年12月のユーミンのあの曲です。

そして、一時期

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失われた「愛を信じる心」、穴を埋める「金に頼る心」

失われた「愛を信じる心」、穴を埋める「金に頼る心」

東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」更新です。

今回のテーマは、「結婚において大切なのは、愛か?金か?」についてです。

よく言われることですし、決して正解のある問いではありません。今回は、日本の昔話「炭焼長者」とムンクの「接吻」という絵から、いろいろ考えてもらえたら、と思っています。

今回もいろいろコメントいただいています。ありがとうございます。

『恋は人を盲目にするが、 結婚はその視

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NHK「つながり孤独」は「つながってもいない」し「孤独」でもない。

NHK「つながり孤独」は「つながってもいない」し「孤独」でもない。

NHK「クローズアップ現代+」で取り上げられた「つながり孤独」について。

「つながり孤独」とは、ツイッターやFacebookなどのSNSが急速に普及するなか、“多くの人とつながっているのに孤独”を感じることだそうです。番組が作った造語でしょうか?

内容については、上記リンクが文字起こしになっているので、そちらを読んでいただければと思いますが、番組が言いたいことは、「孤独という病」みたいなものが

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互いに顔は知らなくても「ありがとう」が飛び交う社会がいいよね

互いに顔は知らなくても「ありがとう」が飛び交う社会がいいよね

東洋経済オンライン連載、公開しました。

今回のテーマは「可視化されない独身税問題」についてです。

独身男性の家計を圧迫しているものは何か?について、家計調査から明らかにしています。

ぜひ、ご一読ください!

かつて「独身には独身税を課すべきだ」なんてとんでもない議論もありましたが、既に独身税は課せられているようなものです。

言い方を変えれば、生涯独身であろうと、無子夫婦であろうと、働いて

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「所属するコミュニティ」から「接続するコミュニティ」へ

「所属するコミュニティ」から「接続するコミュニティ」へ

コミュニティについていろいろ考えています。

拙著「超ソロ社会」にも書いたように、地域・家族・職場といったかつての安心・安定した共同体がどんどん消滅しつつあります。社会学者バウマンやベックが予言した通り、「個人化する社会」が間近に迫りつつあるわけです。

では、そんな「個人化する社会」にはコミュニティというものは存在しなくなるのか?と言えば、そんなことはないのです。

コミュニティがなくなるのでは

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江戸の離婚「三行半」に関する大きな誤解

江戸の離婚「三行半」に関する大きな誤解

日本はずっと男尊女卑だと勘違いしている人多いんですが、そんなことはないんです。武士階級はいざ知らず、人口の9割を占めた江戸時代の庶民はきわめて男女対等でした。

そもそも夫婦共働きは当たり前だし、夫婦別財だったし。

例えば、離婚の際の「三行半」ってありますよね?

あれ、夫が妻に一方的に突き付けたものだと誤解していませんか?

いやいや、むしろ、愛想つかした妻の方から「さっさと三行半、寄こしな」

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年収重視の女も容姿重視の男も5割はマッチングされない

年収重視の女も容姿重視の男も5割はマッチングされない

先日、ツイッターでバズりました。ざくっと言って日本の男女合わせての平均給与は400万円ですから、そこを基準として、400万未満と400万以上で未婚男がどういう分布でいるか?っていうのをグラフ化したんです。あくまで未婚男で既婚男は含みません。

ご覧のとおり、4700RTもされてしまいました。

400万以上稼ぐ未婚男なんてたったの25%しか存在せず、20-30代に限ればたったの14%しかいないとい

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コロンビア戦後の掌返しの何がいけないのか?

コロンビア戦後の掌返しの何がいけないのか?

昨日のW杯「日本vsコロンビア」戦はよかったですね。

試合内容等についてはさんざんニュースでもネットでも取り上げられているので割愛するとして、今回取り上げたいのは、「今までさんざん日本代表ほボロカスに言ってた奴等が急に掌返しすることが許せない、謝れ」とかいうコメントが散見すること。

掌返しの何がいけないのでしょうか?

人間というのは、一旦決めたことや言ったことは何が起きても変えちゃいけない、

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社会とは巡り巡る「お互い様」の心が作るもの

社会とは巡り巡る「お互い様」の心が作るもの

こんな記事を見ました。

2018年に59歳になるという、春風亭昇太さん。国の指標ではとっくに生涯未婚者入りです(国は50歳時点で未婚は一生結婚できないと定義しています)。

彼の言葉。

僕ね、正直にいって、うちにいて、1人でさびしいと思ったことは1回もないんですよ。稼いだお金が全部自分で使えるのもいい。

師匠! それ、典型的なソロ男です!

正味、独身男性のほぼ5割はこうした気質を持ってい

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東京以上に日本一若い女性を吸い寄せていたのは大阪だった?

東京以上に日本一若い女性を吸い寄せていたのは大阪だった?

東京への人口一極集中が深刻だという話はよく聞きますが、それはあくまで人口全体、全年齢男女総数の話です。年齢別・男女別にどういう人口移動がされているかをちゃんと把握している人はほとんどいません。

住民台帳報告より過去8年間に渡って、15-34歳の男女の転入の差分(つまり、どこに男が吸引され、どこに女が吸引されているか)を独自に集計してみました。→調べるのマジで時間かかっています。

実にはっきりと

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誰かの安心のために誰かが危険にさらされる共同体の罠

誰かの安心のために誰かが危険にさらされる共同体の罠

ツイッターとかで「挑戦しなければ何も始まらない」とかいう言葉が沢山RTされたりするこの「ポジこそ正義社会」「前向きこそ善」みたいな脅迫観念はいかがなものか?と思っているわけです。

もちろん、ポジティブであること、前向きであることは否定しません。挑戦する気持ちも大事だし、行動する力はむしろ賛成します。だけど、なんだろう、気持ち悪い。

いつもこういう言葉を発信して、「明るさ第一」「キラキラこそ幸せ

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