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平成の30年間で最大に失なわれたものとは、未来の「安心」である

書きました。東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代#45】。

テーマは「平成の30年で失われたもの」についてです。

平成とはどんな時代だったのか?失われた30年と言われますが、夫婦が失われ、仕事が失われ、命が失われ、人々の心の安心が失われた時代でした。
最後の非正規雇用数と婚姻率低下の相関図は必見です。

ぜひご一読ください。

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男女の「結婚観」は平成の間でこうも変わった
婚姻数は16万組減り、離婚は11万組増えた
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本文の中で、

未婚男女がそれぞれ経済的自立をしたことで、「結婚することでの経済的恩恵を得る必要がなくなった」とも言えますが、反対に、「働けど働けど給料があがらず、いつまでも結婚や子育てが可能な収入にならないから結婚できない」という解釈もできます。

と記述していますが、平成30年間で人口は5%しか増えていないのに、有業者人口は男も女も40%も増えています。失業者も増えたとはいえ、有業人口も増えているのです。これがいわゆる非正規雇用者の増加に当たります。

本文では、カットしましたが、下書きではこう続きました。

平成の30年間での月間現金支給給与の平均はたった6216円しかあがっていません(厚労省「毎月勤労統計調査」より)。1年あたりわずか200円程度の上昇です。平成とは「収入が失われた時代」でもあったのです。

昇給年200円しかあがらない時代が30年も続いたんですね。結婚どころか、日々の生活だって大変です。

ちなみに、カットした理由は、出典統計元が今話題の「毎月勤労統計調査」だったからです。そのまま使うと、また変や輩の重箱隅つつきが始まりますから。

ちなみに、だからといって、非正規雇用がなくなれば婚姻が増えるとはいえませんし、給料があがれば未婚化が解消されるかという。直線的な問題ではありません。

大事なのは個人が「安心だと信じられること」です。

それがないから、結婚に限らず、あらゆる選択肢がリスク回避の理屈に支配されてしまうんです。



ヤフコメは現在574件。毎度クソコメきますが今回もいろいろと。やれやれ…。

前者の方は、すごい発想ですね。要するに強制結婚制度だし、結婚しない人間は殺せといっているのに等しいわけですね。そんなにまでして結婚させて何の意味があるんでしょうかね?

後者は、相変わらずの独身税制度。金がないから独身なのに、そいつらからさらに搾取したら生きていけないという点では、前者と発想は一緒。

これでも、僕が独身研究家として活動始めた2014年くらいと比較すれば、ずいぶんとソロは生きやすくなっていますが、依然として「既婚VSソロ」の対立構造は払拭されてはいません。

対立軸といえば、なぜか東洋経済オンラインの方のコメント欄では「竹中平蔵が悪い」VS「竹中平蔵は悪くない」バトルが勃発していておもしろい。半竹中派も親竹中派も参戦してみてはどうでしょうか?


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