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30年前からずっと独身男は4割しか結婚したいと思っていない。

「若者の9割が結婚したいと言っている」

新聞やテレビの報道でよく使われるこの言葉が正しくないってことは、繰り返し言っているし、このブログでも何回か書いていますが、一向に広まらない。

新聞の取材に応対する時もこの報道のミスリードについて記者にいうんだけど、一回も新聞で記事にされたことがない。


なんで?

なぜそんなにかたくなに隠すの?


9割が結婚したいという嘘をつかないと日本はいけないのか?



恣意的なデータの使い方の間違いとともに、世代によって若者が変わるという盲信もやめてほしくて、こんな記事を日経COMEMOに書きました。

ぜひご一読ください。

「結婚させたい国家」と「結婚したくない個人」との戦い?

東洋経済オンラインの連載でも、2017年9月にこんな記事を書いています。→「独身の9割が結婚したい」説の根本的な誤解


昨今の未婚や少子化の問題は、そもそも9割が結婚を希望しているというところをスタートラインに置いているところが、間違いの元だと思いますよ。先月も東京都が結婚気運をあげる動画とか作ってましたけど、そういうことじゃない。

みんなラーメン食べたいはずだからって、勝手にラーメン作るのはいいけど、実際は5割しか食いたくないんだから、当然半分売れ残るんです。


ちなみにこれ見てください。

1997年と2012年の男の所得分布の変化です。ここ15年でこんだけ男全体の所得が下がっているんです。消費者物価指数はあがっているのに、消費税はあがっているのに、実質収入はマイナスなんです。

そして年収200万円台以下がこんだけいるという現実。

結婚する以前に、自分一人生きていくことすら精一杯な人がこんなにたくさんいる。それが今の日本なんでしょう。

政治家のみなさん、動画なんか作るより、所得をあげる政策をぜひ考えてください! 

そして、なぜ未婚化が進むのか本当の要因を知りたのなら、ぜひ僕を勉強会なりに呼んでください。きちんと講演しますよ。マジで! 作るべきなのはラーメンじゃないんです。

長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。