ひぐらしひなつ

サッカーと短歌を主軸とした物書き。サッカー専門紙「エルゴラッソ」、大分トリニータ公式サ…

ひぐらしひなつ

サッカーと短歌を主軸とした物書き。サッカー専門紙「エルゴラッソ」、大分トリニータ公式サイト「トリテン」などに執筆。著書『大分から世界へ』『サッカーで一番大切な「あたりまえ」のこと』『監督の異常な愛情』『救世主監督 片野坂知宏』『カタノサッカークロニクル』、歌集『きりんのうた。』。

最近の記事

おそらくサッカーライターとして転機になるであろう新刊『サッカー監督の決断と采配-傷だらけの名将たち-』について徒然に話してみる

またまたnoteが放置状態になってました。 プレシーズンから開幕を経て、いま第5節が終わったところ。わたしの担当する大分トリニータは目下4勝1分と好成績でスタートしました。 そんなさなかの3月3日、桃の節句。拙著新刊が刊行されていたのであります。…と、他人事みたいに言ってみる。でもなんだかこの一冊、自分にとって転機というかパワーアップの契機というか、そんな感じになりそうな本になったなという気が、じわじわと確信に変わりつつある今日このごろ。 サッカー本6冊目。3冊目の『監督

    • 怒涛の締切に心臓キュンキュンしながらキャンプ取材やら新刊書籍やらもろもろ

      気づけば前回の記事は10月あたま。シーズン終盤とか書いてます。 こちらでは長らく御無沙汰してました。昨季トリニータの公式戦は10月31日のJ1参入プレーオフ1回戦で終わって、その後なにをしていたかというと、ひたすらW杯見ながらオフシーズンの仕事-移籍する選手のインタビューだったりシーズン総括だったり-と書籍の原稿に追われてました。 移籍でお別れになる選手はたくさんいて、本当は全員のインタビュー取りたいのだけど、日程やら状況やらで難しかったりします。だから昨季は京都へ移籍す

      • あらゆるところでテンションが高まっていくシーズン最終盤、インテンシティーはチームを取り巻くすべてに求められる

        例年よりも2ヶ月近く早くシーズンの佳境を迎えているのは、カタールW杯開催の影響です。前半戦の超絶過密日程を乗り越えてからはだいぶ楽になったけど、10月上旬に昇降格を含め今季の結末が見えてきているのはすごく違和感。わたしの担当する大分トリニータも、J1参入プレーオフ圏に入れるか否か、入ったとしたらどれだけ優位な順位につけることが出来るかという重要な局面を迎えています。 この時期にはやっぱり、昇格/残留争い絡みのお仕事をいただくことが増えます。それらをご紹介。 9月初旬、“残

        • 北野さんが「本気でWEリーガーを目指す女子サッカースクール」をはじめたと聞いて!

          2021-22シーズンかぎりでWEリーグ・ノジマステラ神奈川相模原を退任した北野誠監督。2年半ぶりにフリーランスの身となり、次なるステップへと準備を進める一方で、生活拠点とする京都で「本気でWEリーガーを目指す女子サッカースクール」の立ち上げに着手されました。 北野さんといえば、わたしが長年取材させていただいているサッカー監督のひとり。 世にはいろいろなタイプの監督がいますが、北野さんは、状況把握から最短距離で目的達成する力やそのための情報発信力に長けている方というイメー

        おそらくサッカーライターとして転機になるであろう新刊『サッカー監督の決断と采配-傷だらけの名将たち-』について徒然に話してみる

        • 怒涛の締切に心臓キュンキュンしながらキャンプ取材やら新刊書籍やらもろもろ

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          3ヶ月間ほぼ連戦。心身の負荷+経済的負担と闘いながら、それでも仕事の継続は力に変えていけるはずだと思いたいこと

          今季のJ2リーグは、早くも今節から後半戦に入ります。カタールW杯開催の影響で今季は例年よりずっと早く10月にリーグ戦全日程が終了となるため、シーズンの進み具合もいつもより早いのです。 なんせ大分トリニータにとって開幕からのこの3ヶ月間は地獄でした。昨季J1の18位だったため、ただでさえ過密日程の上にルヴァンカップが同時進行する。それにコロナ禍の影響がちょっとあって、なんと開幕から11連戦、9連戦、7連戦と、シーズン前半戦のほとんどが中2日、中3日での連戦という異例のスケジュ

          3ヶ月間ほぼ連戦。心身の負荷+経済的負担と闘いながら、それでも仕事の継続は力に変えていけるはずだと思いたいこと

          ひとり体を丸めて眠りながら世界が回復するのを待っている

          とんでもない過密日程で激務に追われ、気づけば3ヶ月以上もnote更新してなかった。ひさびさに書こうと思ったらエディタがリニューアルされてる。世の中は動いてたんだな。 こないだ唐突に上島竜兵さんが死んじゃって、ああしんどいねってあらためて思った。だいぶ以前から何かの記事で時世的にネタがやりづらくなってると悩んでらしたのを読んで、まあそうだろうなと同情に近い感情を抱いていたこともあり、自ら死を選んだ理由はわからないけれども、きっといろんな負荷が心にかかっていたんだろうと想像した

          ひとり体を丸めて眠りながら世界が回復するのを待っている

          それでも日常の奪還へ。少しずつ体に力を入れて今季の戦いへと入っていく

          2月19日、ホーム水戸戦にて今季のJ2開幕! …の予定だったのですが。 十分に対策していても完全には感染を防げないオミクロン株の脅威よ。加えて複数の濃厚接触者が認められたため、チームは24日まで活動停止となりました。つまり23日に予定されていたルヴァンカップ第1節・鹿島戦も中止。27日のアウェイ甲府戦は現時点では開催の方向で動いているようですが、これも両チームの状況次第でJリーグの判断も仰ぎながらの最終判断になるでしょう。 他クラブでもプレシーズンから陽性反応を示す選手や

          それでも日常の奪還へ。少しずつ体に力を入れて今季の戦いへと入っていく

          あとどのくらい走れるか。サッカーライターという仕事を長らく続けてこれた理由

          あけましておめでとうございます。 noteに「#この仕事を選んだわけ」という新年にふさわしいお題があったので、なんとなく食指が動きました。 わたしの現在の仕事の9割は、サッカー関連の記事を書くこと。主に大分トリニータの番記者として、クラブオフィシャル媒体とサッカー専門新聞エルゴラッソに執筆させていただいています。その他ときどき自著。いま、将来的にこういう仕事に就いてみたいと思う若者ってどのくらいいるんだろう。 本当はもっとそういう「立身出世編」みたいなのを読んでみたい華

          あとどのくらい走れるか。サッカーライターという仕事を長らく続けてこれた理由

          シーズンラストに起きたいくつかのミラクルと、最後まで笑いの絶えなかった“チーム片野坂”とのお別れ

          大分トリニータが天皇杯ファイナリストになったので、今年は想定外に激動な12月になりました。おかげさまで「担当チームが新国立でタイトルを懸けて戦うのを取材する」という通常なら出来ない経験をさせてもらえて、しかもそれが来季はJ2に降格するチームで、6シーズンにわたり率いてくれた指揮官のラストゲームという展開マシマシな盛り盛り。なんかもう本当にいろいろとすごかった。そんな約2週間を振り返ります。 激闘の準決勝の裏で起きていた小さなミラクル 正直、準決勝の相手が大会連覇を狙うリーグ

          シーズンラストに起きたいくつかのミラクルと、最後まで笑いの絶えなかった“チーム片野坂”とのお別れ

          J3からJ1まで、カタさん追いかけて6シーズン。ひとつのサッカースタイルが生まれて育って苦しんで変わってゆくまでを見続けた仕事の話

          わたしが担当している大分トリニータの片野坂知宏監督の、今季限りでの退任が、11月26日に発表されました。 カタさんが大分の監督に就任したのは2016年。チームがJ3で戦うことになりあらゆるものがリセットされたシーズンに、その窮地を救いにやってきてくださったのでした。 それから6シーズン。カタさんが指揮を執ったすべての試合を、現地で取材させていただきました。コロナ禍になる前はグラウンドにもよく通ったし、コロナ禍で練習が非公開になってからはリモートでも。その間にカタさんは、じ

          J3からJ1まで、カタさん追いかけて6シーズン。ひとつのサッカースタイルが生まれて育って苦しんで変わってゆくまでを見続けた仕事の話

          その「一度きり」にわたしたちは、「自分が選んでいまここにいる」。担当チームのJ2降格を見届けた日の取材裏話など

          わたしが担当している大分トリニータは、11月20日のJ1第36節・アウェイ鹿島戦に0-0で引き分けて、来季J2降格が確定となりました。今季はずっと苦しい状況が続いていたのですが、その日々を踏まえて見るに、ものすごくエモい試合でした。チームは今季、本当につらかったと思う。残りリーグ戦2試合と天皇杯、今季の意地を見せてもらいたいです。 昨季来、コロナ禍でアウェイ取材に行く記者仲間もほとんどいなくなっていたのですが、ここ2、3試合はみんな復活してきて、ちょっとうれしかった。鹿島で

          その「一度きり」にわたしたちは、「自分が選んでいまここにいる」。担当チームのJ2降格を見届けた日の取材裏話など

          原稿の合間に現実逃避的に書き綴る近況報告と、ゲームプランとか「後半勝負」とか想像できる森保監督の頭の中とか

          気がつけば今季のJリーグも最終盤。わたしが担当している大分トリニータはJ1残留争いの真っ最中です。実は今週末の第36節・アウェイ鹿島戦で負けたら、他会場の結果次第でJ2降格が決まるという状況。なかなかの正念場です。でもそんなの、勝てばええねん。そしてシーズン終了後にやってくる天皇杯準決勝! 昨季に続く新型コロナウイルス禍による過密日程で、今季はシーズン中にほとんどnoteを更新できませんでした。コロナ禍1年目の昨季は降格制度なしで、そのぶん今季4チーム降格というレギュレーシ

          原稿の合間に現実逃避的に書き綴る近況報告と、ゲームプランとか「後半勝負」とか想像できる森保監督の頭の中とか

          いつか全国に広げたい、OITA夢プロジェクト。その根底には確たる育成理念が存在する

          大分県にグラスルーツを持つ選手たち 大分で育ったプロサッカー選手ってこんなにいたのかー! …と、思わず感嘆してしまうラインナップ。2021年12月25日に開催される「OITA夢プロジェクト」という小学生向けのサッカーイベントの参加予定選手たちです。松原健と岩田智輝(ともに横浜F・マリノス)、松本昌也(ジュビロ磐田)を筆頭に、大分トリニータアカデミーや県下各地の町クラブ出身の、華々しい面々が並んでます。女子もいつのまにかこんなに育っていたんだなーと、感慨深いばかり。 この選

          いつか全国に広げたい、OITA夢プロジェクト。その根底には確たる育成理念が存在する

          リーグ戦の切れ間に振り返るコロナ禍下での出張と、つれづれなるままの近況報告

          開幕から断続的に続いていた連戦が、短期間ではありながら、ようやく一息つきました。大分トリニータの次節は6月19日のアウェイ札幌戦。そのブレイクの間には6月9日の天皇杯2回戦もあるのだけど、こんなにゆっくり心身が休まるのはひさしぶりです。 特に今季はチームの戦績がなかなか上がらず、取材にもいつも以上にエネルギーを要しました。結果が出ないときって、どうしてもすべてがネガティブな空気感に傾いてしまいがちなのですが、そこで負のスパイラルに陥っても収穫はありません。もちろん「負けたこ

          リーグ戦の切れ間に振り返るコロナ禍下での出張と、つれづれなるままの近況報告

          いかに正鵠を得て象徴的かつキャッチーに伝えるか。ノジマステラ北野監督のハイパフォーマンスな言語的“射的能力”

          いま第何波なのかもうわからなくなってきたほど新型コロナウイルスの勢いはとどまるところを知らず、明治安田Jリーグにも容赦なくその波は押し寄せていて、まあそれでも今回の7連戦もどうにかこうにか乗り切ったところです。日曜試合で月曜に大分に帰ってきてパタッと倒れ込んで、火曜は丸一日寝てました。また週末から今度は5連戦。タフすぎる。 そんな連戦中に、またまた『J論プレミアム』さんから北野さんへのインタビュー企画のお仕事をいただきました。これまでもさんざんお世話になっている北野誠監督。

          いかに正鵠を得て象徴的かつキャッチーに伝えるか。ノジマステラ北野監督のハイパフォーマンスな言語的“射的能力”

          コロナが猛威を振るう中、シーズン開幕からいろいろあったし苦境はまだまだ進行形だったりもするけどわたしは元気です。

          なんと…気づいたらシーズンがはじまってから全然note更新してなかったですね…まあ開幕と同時に連戦スタートで日々結構な仕事量だったので、毎日ほとんど何か書いてるか試合映像見てるかアウェイ出張の移動中かという感じだったのでした。いろいろあった。 今日は連戦の合間なんだけど、ひさびさに半日休みを取りました。ドラッグストアの帰りに散歩のルーティンコースである神社の池へ。ここには結構な数のカメがいて、いつも石の上で甲羅干ししているのだけど、あたしが行くたびに餌を求めて寄ってくる。で

          コロナが猛威を振るう中、シーズン開幕からいろいろあったし苦境はまだまだ進行形だったりもするけどわたしは元気です。