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忍殺復帰前に「スズメバチの黄色」を読んでみる(4)

こんばんは、望月もなかです。
「なんでネオサイタマって漢字読めないと死ぬの?」と夫くんに訊ねたところ「そんなこと書いてあったっけ?」ととぼけられました。なんということでしょう。釈然としない。地団駄を踏むしかない。

前回の感想はこちらです。

◇◇◇

【前提1】望月のニンジャスレイヤー知識

・ニンジャスレイヤーは第一部の3巻くらいまでで止まっています。面白かったのですが諸事情ありまして5年前に一時的に中断。そろそろ復帰したいと思っていました。
・いわゆる忍殺用語(イヤーとかグワーとか)はまあまあ慣れました。びっくりはしません。でも使いこなせません。
・夫曰く「軽度ヘッズ」。
・『スズメバチの黄色』は忍殺用語が使われていない(←嘘だッ)ので、復帰するなら慣らしにいいよといわれて手に取りました。

【前提2】感想の方針

・その日読んだところまでの感想を書きます。
・目次に章題入れますので、読書中のネタバレ対策にもどうぞ。
・読まなかった日は更新しません。
・忍殺世界の知識は、第一部中盤あたりまでで止まっています。理解してなくても見逃してください。

◇◇◇

第二部 《老頭》
【託児所の仲間】~【蟲毒の部屋】まで

もとい、
蟲毒さんが「ゆるふわポニテのヤクザおじさん」じゃなくて「ゆるふわポニテのヤク中」だった件

信じていたのに蟲毒さん……やっぱり名前通り怖い人だったんですね。ところでアナタが「本能的な恐怖と卑屈な憎悪」(p.121)を抱いた凶悪なヤクザ少年なんですけど、さっきまで火蛇のベッドで寝てたんですよ(言い方)。しかも今は普段着ないような服を買ってもらってごはんに連れてってもらって(だから言い方)。

そう考えるとこの裏切りヤク中おじさんも少しかわいそう。

ところで、蟲毒おじさんがまさに「蟲毒」的キャラだったということは、キャラの名前からくるイメージはある程度信頼できるということなんですね。今回出てきた「氷川」が明らかに「火蛇」との対立を意識したネーミングになっている(氷⇔火)ことを考えると、「毒」と「医」も今後対立関係になってくるのかもしれません。

【託児所の仲間】にて新キャラ、氷川が登場。

「俺のことが恋しいのか?」
「まあ実際そうさ」
 氷川は冗談めかして肩をすくめた。(p.081)

きた。修羅場だ。

であえであえ!! 修羅場でござる!!!
愛憎渦巻く巨大感情を火蛇に抱いている氷川!! おそらくニンジャ的な能力を手に入れたおかげで、ヤツの上に立てないという鬱屈が解消され、歪んだ優越感が愛情を迷彩に汚しながら膨らんでいくううう! ヒュー!!! でも自分の下になったと思っていた火蛇は今でも昔の大好きだった敬愛すべきガキ大将のままでやっぱり大熊猫と一緒にいるんですよ! 賭けてもいいんですけど、氷川は《KATANA》に火蛇は誘っても大熊猫は絶対に誘いませんよ。そう、これこそが修羅場ですよ。修羅場。やったねー!!!

いやでも真面目な話、氷川の精神状態は彼自身が思っているよりずっと危ういんじゃないでしょうか。脆い精神の土台に強力無比な力を乗せたところで、土台はほどなく崩れてしまいます。氷川くん……クライマックスで能力を操り切れなくなって自分の能力で自分自身を凍りつかせてしまいバルス後のムスカみたいな目つきで「う……うそだ……こんな……ウワァアアアーーーー!!」って叫びながら氷漬けになって死にそう。ニンジャ(仮)ならさすがにそんなことは起こらないのかな。まあその方がいいか(?)

育ててもらった恩を忘れない、おばあちゃん子の火蛇。

タフで次期幹部としてもひそかに期待をかけられている火蛇。

ガキがベッドで寝ているので自分はぼろくて寒いソファで寝るとあっさり言ってのける火蛇。

お、おまえ好感度をどこまで上げる気なんだ!? こっわ!! ちなみにソファで寝てると大熊猫がこっそり毛布かけてくれるところがこの二人の仲良しポイントですね(妄想をさも本当のことのように語ってはいけない)。

【チバの目覚め】の章でついに三人の掛け合いがスタート。

チバくん「ムハハハハ!」って笑うのかわいいね! 口癖が「無駄無駄」なジョルノと同じ概念じゃないですか(笑) こういうの好きです。

それにしてもあの、ほんっとチバくんの皆川ショタみがたまらないんですけど………! わかりますか!? わからないって人は今すぐ『ARMS』と『KYO』を読んでください、これはですねアル・ボーエンや保科恭の系譜なんですよ、抗えないんですよ。読んでください。

「早くせんか」
 少年は神経質そうに、指をパチ、パチと鳴らして急かした。
「エッ、どうしよう、どうしよう、火蛇」
 大熊猫が狼狽する。(p.110)

はいかわいい。

可愛すぎて顔を覆う。まずい。かわいい。一方で上から目線で命令しまくるチバくんの発言を全スルーしての「外に飯食いに行こうぜ!」がおバカすぎてもう駄目でした。サンをつけろよしちゃうチバくんも論点がおかしいし空間そのものがKAWAII

はーかわいい。極めつけはヤクザの貫禄があるのに商品タグを「チクチクするやつ」って~~~語彙が小学生~~~~~!!!

続きも楽しみです!
ではでは、また明日か明後日にお会いしましょう。(なお【蟲毒の部屋】で登場した勝頼氏の「光沢のあるヤクザスーツに武者兜」スタイルにはもちろん動揺しています。というか動揺しすぎたので今日はそこまでしか読めませんでした。一晩冷静になってから続きを読みます)


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