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言及されるのは、すごいこと──読んで良かった(2022年1月18日版)

最近読んで良かったものを徒然なるままに挙げてみます。どれも大変面白かったです。著作に関わられた皆さん、そして、これらの存在に気づかせてくれた皆さん、ありがとうございます!

■ tech

◎ オンラインイベントの会場としてマイクラサーバーを立ててみた話

さくらインターネットで進めいてる「マクロコミュニティ」の1つ、「マイクラサーバー管理者の会」のオンラインイベントで、会場としてマイクラサーバーを立ててみた話。

参加者のみなさんに自由に入っていただけるマイクラサーバー(Java版)を立ててみることにしました。なお、音声やテキストのコミュニケーションには Discord を併用しました。

(記事より)

ちゃんと記念撮影しているのが面白い。さすがです。Tipsとして、昼夜サイクルを止める(=夜にならないように)、天気が変わらないようにする(=荒天にならないように)も載っています。便利!

◎ 共通言語の重要さ

「未踏2021採択者アドカレ! Advent Calendar 2021」に竹内郁雄先生が寄稿した記事。Webページではなく、Dropboxに置いたPDF文書なのが、竹内先生らしい。

記事の本題は、「Bridget」というボードゲームを競技できるプログラムの開発を通じて得られた教訓について。さらに、2021年1月の「情報処理学会 冬のプログラミングシンポジウム」で発表した論文「立体連結ゲームBridgetのプログラミング― 古典的手法再び」(竹内郁雄、天海良治)も付されています。すごい。

Bridget というゲームは、いわゆる連結ゲームなのですが,テトロミンの駒の置き方が 立体的なので第一印象よりはややこしくなります。だから着手をどう表現するかが最 初の最大の問題になりました.人に分かりやすく, コンピュータにも分かりやすい表 現が必要なのです.つまり、人とコンピュータの共通言語です。

(記事より)

私もこういうの(状態をテキストで表現する)が好きで、(ちょっと毛色が違いますが)オフィスの座席マップで、座席位置を表すテキスト表現(観光ガイドマップでよくあるような「A3」「D1」みたいなもの)を提案したことがあるのですが、賛同が得られず……(笑)。

ところで、私が一番好きな、人とコンピュータの共通言語は Lisp が使っているS式で す. まさに、人とコンピュータに(同時通訳を経由せずに)まったく同じものが見え ています. S 式でデータもプログラムも書けるので,両者をときどきメタ発想で同一 視したくなる私には S 式は最強の言語,というか前言語(pre-language) なのです.

(記事より)

S式、最強ですよね。個人的には、かな漢字変換の辞書でS式が使える(変換結果をS式で記述して、変換時にevalする)と嬉しいなと思ってるのですが(歴史的には、SKKなどで実装されていた機能)。

◎ Why We Created Julia

プログラミング言語「Julia」の開発者らが、開発の動機、狙いを書いた記事(2012年2月に公開された)。

We want the speed of C with the dynamism of Ruby.

(記事より)

「Cのスピードと、Rubyのダイナミズム」というのは、確かに欲張りですね(笑)。こういう文脈で言及されるRubyもすごいですね。素晴らしい。

私がプログラミング言語のJuliaを知ったのは、builderscon 2018にブース出展したときに「次に学びたいプログラミング言語は?」というアンケート企画をやったとき。

最近ふと思い出して、どうなってるか調べてみたら、日本語書籍も出ているようなので読んでみようかなと。

■ Others

◎ 反抗期はつづくよ、どこまでも

密かに注目している、ヌーラボのAngelaさんの記事。

でもその中でも特に嫌な場面があることに気づいた。それは「親が子どもを叱っている場面」だ。本音を言うと「指示を出してる「〇〇しなさい」レベルも聞きたくない。

(記事より)

私も苦手。もちろん、すべて完璧にできたわけではないけど、自分の子育てでは、できるだけ「〜しなさい」はしないようにしてました。私の指示通りにすべてやったら必ず幸せになれる、なんて保証できないもの。そんなの分からない、というのが正直なところ。であれば、「〜しなさい」と指示するよりも、子どもの話をじっくり聞いて、私が持ってる情報や経験を共有したうえで一緒に考えるしかない。そう思ってやってました。

その後、乳児院ボランティア等でいろんな子どもたちと関わったことで、この辺のことをだいぶ言語化できるようになりました。

たとえば「イヤイヤ期」という言葉は、「〜しなさい」(=こちらの思う通りにしてほしい)の構図が前提になっています。そして、頻繁に「〜しなさい」をしていると、そう言う人は、子どもからすると、自分が(=子どもが)やりたいことに対立する人(立ちはだかる人)となって、さらに強く「イヤ」を言いたくなります。いったん、こういう構図になってしまうと、なかなか難しい。

こういうとき、子どもと「対峙」するのではなく、横に並んで同じ方向を向くのが大事。「〜しなさい」と立ちはだかるのではなく、寄り添って、どうしたいのかに耳を傾け、「イヤ」という気持ちを共有する。「イヤイヤ」は自己主張の発現なので、子どもとしては、それをまずは受け止めてほしいのです。親が嫌がる行動をあえてとるのも、注目してほしいから。分かってほしいから。

とは言っても……というのも分かります。対峙せず寄り添うためには、親の側にも余裕が(特に心の余裕が)必要なので。子どものことを一人で引き受けてしまっているとなかなか難しい。だからこそ、子育ては周囲のみんなでやる(co-育て)という考え方が世の中に広く広まると良いなと考えています。


《Postscript》
コンテンツの黄金サイクル」が広がるといいな、の小さなステップとしてアウトプットを続けています。まだまだ油断ならないけど、少しずつ「続け方」が分かってきた感じ。


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