突然、なんの話?

広告主に金を出してもらっている以上、その関連商品やサービスを悪く、とまではいかなくても批判的に書くというのはとても難しい。
それがもっとも「悪い形で出ている」のがいわゆるガイドブックってヤツだよな。「地元のひと」が「あそこはヤメとけ」とゆうような店やスポットが紹介されてるようなら、それは決まって大口の広告を掲載してる企業や店だったりする。
そりゃそうだよね。あんだけ広告費を使って「やってる」のに、この扱いはなんだ!ってことになって、次からは広告収入が見込めなくなってしまう。
およそ雑誌にしろムックにしろ、そのものの売り上げだけでペイするワケはなく、ふんだんに盛り込まれた広告からの収入がその経費を支えている以上、「公正な」論評なんてできるワケはない。
それを回避するためには、編集員の個性に逃げた「F君のおススメ」などとゆうパーソナルなものを装ってスポンサーにゴマすったり、逆にスポンサーのライヴァル店を載せて、これは「非公式ですから」と誤魔化すてなやり方に逃げたりする。
ところで、理想を言えばその冊子の売り上げだけで充分に採算がとれてしかも次の取材の費用にも充てられるだけの余裕ができるのがイチバンに決まっている。
まあ、そんなの出来たら誰も苦労しないよ、ってのは確かなんだけどね。
そのようなマネーフローをどうするか、でプロジェクトとしての継続性も決まってきてしまう。
現実に読者からの購買と広告の掲載費だけではない「別なルート」を模索しているメディアも多い。
秋田県庁の公費を使って始まった無料配布の雑誌「のんびり」はその意味で最強だったということができるかも。
要は個別の企業ではなく、県全体としての個性を前面に出すことで十分に秋田県の特異性も紹介出来たし、可能性も見せることが出来ていた。
もし、ここに広告がからんでいたら、どうしたって金を多く払える大企業に偏重し、弱小ながら面白いことをやっている個人事業者などに光が当たることはなかっただろね。
さて、過去をそのように総括してみたところで「では、どうすればいいか?」の答えが出て来るワケはないんで、なにかしら発想の転換どころじゃない大改革が必要なんじゃないかな。
つまり「対価を得る」という概念自体をどう拡張していくのか⋯
唯一ネットでの配信であれば製本や配本のコストがかからないから、Spotifyの情報版てな定額サービスでなら「採算がとれる」可能性もあるかもしれない。
ただし、そのような定額サービスってのは入ってみなきゃ「どんな情報が入手できるのか」判らないのがネックなんだよね。
ま、無料パイロット版である程度の予習はできそうだけど⋯