自己啓発の基本は、損失回避バイアスを知ること?
過去に何十もの自己啓発に関する記事を書いてきたのだが、根本的な問題は、損失回避バイアスにあるのではないかと思うようになってきた。
しかし、これは一部の人には有名だが、ほとんど本を読まない人たちにとっては知らないことかもしれない。そして、人なら全員と言っていいほど損失回避バイアスがあるので、このことを知らないと人生で困ったことになってしまう。
そして、困ったことに「損失回避バイアス」ということがあると知っている人でも、実際に行動に移せるか? と言われると結構実践するのは難しい。
具体的には、引っ越した方がメリットがあると分かっていても実際に引っ越しができなかったりとか、恋人と別れた方がいいと分かっているのに関係を続けてしまったり、投資で損切りをしなくちゃいけないと分かっているのになかなかできないというような状態である。
この全てが「損失回避バイアス」の一部ということである。
基本的に、断捨離も損失回避バイアスの一部である。「いらないものはいらないよね」と分かっていながら捨てるのが勿体ないと思ったりしてしまう。
損失回避バイアスを理解し、損することから遠ざかりメリットだけを手に入れる行動をしていけば人生はいくらでも楽しくなっていくのだが、なかなかそれができない。おそらく人間の遺伝子レベルでそうなっているのだと思う。昔は物質が少なく、なんでも物を大事にしておかなければ生きていくのが大変だった。その時代に作られた感覚なのだろう。しかし、今はコンビニもありなんでもネットで買える時代になってしまった。時代の急激な変化と人間の遺伝子が矛盾を起こしているような気がする。
捨てる勇気、辞める勇気
損失回避バイアスを別のことばで言う方法はいくらでもある。
・損して得とれ
・二兎を追うものは一頭も得ず
・逃げるが勝ち
・・・。
まあいくらでもあるでしょうね。結局捨てること、執着しないこと。やめること。手放すこと。その全てが損失回避バイアスの一部だと思う。
結局なにかを捨てない限り新しいことが手に入らないということ。それは物質的なものだけではなく時間の使い方も含まれる。私の個人的な問題として田舎暮らし特有の草刈り問題というのがある。毎年夏になると2~3週間に一度は庭の草刈りをしなければならない。これを毎年するのかと思うとぞっとする。近所の金持ちの家は庭を全部コンクリートで埋めてしまったりもしているレベルだ。(賢いと思う)
時間を浪費したりやりたくないことをやるというのはストレスになる。どうせ我慢して草刈りをしたところで誰かに褒められたり、金がもらえるわけではない。なんのために草刈りをしているのか正直分からない。
かといって、実家を全て売却したり他人に貸したりできるのだろうか?
先祖代々の家を簡単に捨てることはできそうにない。きっとこれも損失回避バイアスなのだろう。そうやってやりたくないことをやって人生を過ごすことになるのだ。(※皆さんが思っているより私の家は3倍広い)
*中3で隣の中学から転校してきた女
私が中3になったタイミングで隣の中学から転校してきた女がいた。頭もよく部活もよくできた。実は隣の中学はとてもレベルが高いで有名だった。きっと親の判断だったのだろう。レベルが高い中学ではそこそこの生徒になってしまうが、レベルが低い私の中学ではすぐにトップクラスになれた。
実際その生徒は進学校へ進むことになったのだろう。中学2年まで通っていた中学を捨てて全く知らない隣の中学へ転校するという選択。今思えば見事である。
* 捨てれないのは損失回避バイアスと知れ
なかなか物が捨てられないのはあなた固有の性格ではない。人はそういうふうに作られているのだ。それをまず知り、ものが捨てられないのは「損失回避バイアス」なんだと理解することで物が捨てられるようになるかもしれない。どうせ南海トラフ巨大地震で全てがゴミになると私は思っているので、いらないものはとっとと捨ててストレスフリーな状態で生活して欲しいと思うのである。noteもせっかく何人ものフォロワーが集まってきたのだが、更新にメリットを感じないと思えば辞めるのも手である。記事を書かない時間本を読んだり筋トレした方がメリットがあるのかもしれない。
アマゾンで検索するといくらでも書籍が出てくるので全く知らなかったという人は読んでみるといい。基本的に図書館にもあるので借りた方が得であるが。
また、世の中には「コーチング」というものがあると聞くが基本的に損失回避バイアスを基本とした話なのではないかと思っている。今やっていることをやめさせて正しいことをさせることが基本となるからだ。時間とお金の使い方を正すには。損失回避バイアスを知らなければ先へは進まないだろう。
まあ、上でも書いたように「損失回避バイアス」の存在を知っていたとしても実践できる人が少ないので、それが難しいところだ。