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「現状維持」の功罪。

身体の偉大な機能…..

様々な体外の環境変化や刺激、内部の変化に関わらず、身体の状態(体温、血糖、免疫等)を一定に保とうとする機能。

それはホメオスタシスと呼ばれる「生体恒常性」。

このホメオスタシスには自律神経・内分泌・免疫の3つのシステムが効率的に関わっている。

外部から様々なストレスが加わり、ホメオスタシスが乱されそうになったときに、この3つのシステムが働いて我々の身体を守っている。

例えば、「体温の維持」。
気温の変化に関わらず、我々の体温は基本的には一定に維持されている。

“寒ければ”体を震えさせて体温を上げるし、
“暑ければ”発汗を促して体温を下げるように働いて体温を一定に保つようにできている。

つまり、この働きは、我々の生活や精神に安定を与えるという意味では必要なもの。
現在の習慣や環境など「現状を維持したい」という心理には大きなメリットがある。

一方で、「現状からの変化を嫌う」というデメリットがあることも否定できない。
変わりたいと思っていても無意識に環境や行動の変化を嫌うため、そのための行動に制限がかかってしまうのです。

我々の身体のみならず、心理的にも成長していく必要がある。
だけど、この成長には変化が必須。

だから、時々は人生のスパイスとも思われる「変化」が必要だけど、
それを邪魔する要因ともなる「ホメオスタシス」。

最近太ってきたからダイエットを始めようとした人が….
これまでやってこなかった運動をしたり、毎日食べていたお菓子を我慢したとします。

すると脳はその変化を感知して、
「今のままでも生きていられるんだから、今のままでもいいよ!」
「以前の生活の方が心地良いでしょ。元の生活に戻ろう!」
こんな感じで変化とは逆の方向に訴えかけてくるわけですね。
この誘惑が強烈で、これに従ってしまうと…
なんてことになってしまうかもしれない。

しかし、自分を変えたいと望むのなら「心理的ホメオスタシス」の誘惑を突破しなければならない。

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