見出し画像

リリコン初体験その5・リリコンでEWI奏法

 第2回目でマイケルブレッカーの"IN A SENTIMENTAL MOOD"的な音色で1曲やってみましたが、そういえばリリコンでこの曲をやったらどうなるんだろうなーと思って遊びでちょろっと吹いてみたら思ったよりも感触が良かったので、よし、リリコンでどこまでできるかな?とやってみたというお話。

 さて私がもしウインドシンセのお薦めの曲を1曲だけ選べと言われればこれを選びますし、ウインドシンセを知らない方に「どんな楽器」って聞かれたら、これを見てと言う曲です。マイケルブレッカー演奏のSTEPS AHEAD Live in Tokyo 1986のIn A Sentimental Mood。

ギミック無しでシンプルに多彩な表現力を持つ管楽器演奏として成立していてなおかつ生管楽器でも鍵盤シンセサイザーでも不可能なウインドシンセでなければ出来ない表現が盛り込まれている(8オクターブの音域、息による表現、オシレーターシンクというシンセサイザーの設定を活用、アップベンドとダウンベンドを駆使した表現、等々)ところ。

 いつか完コピしたい!と思いウインドシンセを買ってから折に触れ何度も練習しているのですがいっこうに完コピできない、私的には永遠の課題曲であります。ちなみに完コピまでいかなくても、アップベンドとダウンベンドを組みあわせたフレーズはEWIならではの独自奏法かつ「これぞマイケルブレッカーのEWI」のフレーズなのでEWIをお持ちの方は是非おすすめです。(古いですが過去こんな記事を書いたので参考になれば幸いです)


 さてこの演奏には比べるべくもありませんが、とにかくがんばってやってみました。御笑納ください(ちなみに伴奏は自分で耳コピ打ち込みしました。テンポの揺れもそのままコピーしてます)。

  ↓何故か動画埋め込みリンクが出来ないのでクリックでどうぞ
  https://youtu.be/9njBXs_OXN4

 そもそもオリジナルは音域8オクターブ使ってますがリリコンはそもそも3オクターブしかないのでどうしようと思って、Lyricon driverのボードの「Accessory」のところにあるオクターブ切り換えスイッチを使えば上下に±1オクターブ増えるのですが演奏中にこれを使うのはあまり現実的でない、と思ってふと見ると、フットスイッチのジャックがあるじゃないですか(この記事のトップの写真参照)。試しに手持ちのYAMAHAのフットスイッチを繫いでみたら踏むと1オクターブ下がる!離すと戻る!これなら演奏中でも使えるかも!ということで使ってやってみました。どうしても音域が足りないところはフレーズを変えたり省略したりして誤魔化してますが・・・
 SEMの設定はおおよそ第二回目でつくったオシレーターシンク音色の通り。初期のPulse Widthを聴きながら気持ち良いところに調整したくらいでしょうか。リバーブはやや長め。
 ブレッカーのEWIのベンド奏法を模倣するためにはアップベンド・ダウンベンドとも半音でなく1音(MIDIで言うところの±2)の幅が必要なので、リップベンドの最大幅が大きくなる=正しい音程をキープするのがより難しくなるところですがとにかく挑戦。
 ただいずれにしろ音域的にも完コピは無理なので、少しはリリコンっぽいいところも出るように、グロウルとかも混ぜて、吹きたいように吹いたりするところも織り交ぜてみました。
 この曲はこれまでWX5でもEWIUSBでも練習していたのですが、どちらにも出せないようなビブラートの感じやフレーズによってはブレッカーに近いブレスコントロールの感じが出せたりとか、おおっ!と思う発見が多々ありました。
 リリコン演奏にEWI奏法を取り入れるという時代が前後してわけがわからなくなる実験をやってみたわけですが、ますますおもしろいなぁ、リリコン。
・・・・というわけでまだまだ続きますリリコン話。


余談:
STEPS AHEADのLive in Tokyo 1986、DVDを紹介しようと思ったら現在廃盤なんですね。ウインドシンセのお薦めアルバムを1枚だけ紹介するとなればこれしか無いと僕は思います。・・・・youtubeにフルでUPされてしまっておりますが・・・・ https://www.youtube.com/watch?v=NjFfu7HKOro
音声アルバムは買えます(記事執筆時点でamazon primeで聴き放題対象)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?